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ITヘルプデスク完全ガイド: 定義、機能、メリット

AIを搭載した直感的なデザインのITヘルプデスクツールを導入し、優れた従業員向けサービスを提供しましょう。変化にも対応可能で、コスト削減も実現できます。

プロフェッショナルな技術サポートのためのITヘルプデスク

更新日: 2025年1月3日

IT部門は、企業の円滑な運営を維持するうえで重要な役割を担っています。 アクセスパラメーターの設定やパスワードのリセットから、大規模な問題のトラブルシューティングまで、ITチームは従業員が生産性を維持するために必要なツールやリソースを守っています。 しかし、限られたリソースで大量のリクエストに対応することにプレッシャーを感じることも少なくありません。 そこで登場するのが、ITヘルプデスクツールです。

AI駆動型の最新のITヘルプデスクツールにより、ITチームは従業員、顧客、ビジネスパートナーなどに優れたテクニカルサポートを提供できます。 Zendeskのような柔軟で使いやすいソリューションを導入すれば、業務を効率的に拡大しながらもコストを低く維持できます。

このガイドでは、ヘルプデスクツールによってどのように社内のITサポートプロセスを合理化できるのか、そして効果的な問題解決を実現するための安全なツールをITチームに提供する方法をご紹介します。 また、ITヘルプデスクと他のソリューションとの比較、求めるべき重要な機能、一流の従業員向けサービスを提供するためのベストプラクティスについても解説します。

このガイドの詳細:

ITヘルプデスクの概要

ITヘルプデスクツールによって、テクニカルサポートのリクエストを一か所で合理的に管理することができます。 ITチームは、従業員、顧客、ビジネスパートナーから報告された問題を効率的に追跡、優先順位付け、解決できます。 多くの場合、ITヘルプデスクツールにはチケット管理システム、ナレッジベース、自動化機能などを搭載しており、サポート効率やユーザーの満足度を向上させられます。 ITシステムを円滑に運用できるように体制を整えておくことで、生産性を維持し、ダウンタイムを最小限に抑えることができます。

通常、IT部門はヘルプデスクツールを使用して、社内のチームに以下のサービスを提供します。

  • サーバーメンテナンス
  • ソフトウェア導入
  • ハードウェア修理
  • システム管理
  • 事象とアセット管理
  • 変更管理

ITヘルプデスクの仕組み

ITヘルプデスクは、組織内のテクニカルサポートの連絡窓口として機能するものです。 その仕組みを段階的に説明します。

  1. 問題報告: ユーザーはメール、電話、チャット、セルフサービス用のポータルなど各種チャネルを通じて問題を報告します。 問題はすべてヘルプデスクツールに記録され、その後サポートチケットが作成されます。
  2. チケットの分類: ヘルプデスクツールは、問題の種類、重要度、緊急度にもとづいてチケットを分類し、優先順位を付けます。 これで、重要な問題に迅速に対処できます。
  3. 割り当てとルーティング: チケットは、適切なITチームの担当者または部門に割り当てられます。 ヘルプデスクツールに搭載している自動化ツールによって、事前に定義したルールにもとづいてチケットを適切な担当者にルーティングできます。
  4. 問題解決: IT担当者が問題の解決に取り組みます。 IT担当者はナレッジベースを活用して一般的な問題に対する解決策を見つけたり、他のチームメンバーと協力したり、チケットのステータスを状況に合わせて更新したりできます。
  5. コミュニケーション: ヘルプデスクツールによって、IT担当者とユーザーは円滑にコミュニケーションを取れるようになります。 ユーザーはチケットのステータスに関する最新情報を受け取り、IT担当者は必要に応じて追加の情報を要求できます。
  6. モニタリングとエスカレーション: ヘルプデスクツールによって、各チケットの進捗状況をモニタリングします。 問題を一定期間内に解決できなかった場合は、タイムリーに解決できるように上位の立場の担当者または管理者にエスカレーションできます。
  7. クローズ: 問題を解決したら、チケットは終了します。 提示した解決策に関する詳細は今後の参考のために文書として記録します。また、ユーザーに自身の体験についてフィードバックを提供するよう依頼が届く場合があります。
  8. レポート生成と分析: ヘルプデスクツールは、応答時間、解決時間、ユーザー満足度など、さまざまな指標に関するレポートと分析を生成します。 ITチームはこのようなデータを活用して、傾向を特定したり、プロセスを改善したり、全体的なサポート品質を向上させたりできます。

AIを搭載したツールによって、サポートの自動化、サービスチームの支援、ワークフローの最適化が可能になるため、IT関連の問題解決を大幅に改善することができます。

ITヘルプデスクと他のソリューションとの比較

ITヘルプデスクに関連する知っておくべき主な用語をいくつかご紹介します。

  • ITヘルプデスク: 技術的な問題が発生したときにエンドユーザーが最初に問い合わせる連絡先で、 問題の追跡、チケット管理、トラブルシューティング、ユーザーサポートといった業務を担っています。
  • ITサービスデスク(ITSD): ヘルプデスクツールを強化したもので、セルフサービス機能やワークフロー機能などを使用できるうえ、先を見越したサポートも提供できるようになります。ITSDを利用すれば迅速な問題解決、サービスの維持、事象管理、ビジネス目標に影響を与えるような問題への対処が可能になります。
  • ITサービス管理(ITSM): ITサービスを提供するためのフレームワークで、問題管理、事象管理、アセット管理、サービスリクエスト管理などが可能です。
  • デスクトップサポート: デスクトップコンピューターやノートパソコンの修理など、ハードウェアに関連する問題の解決に重点を置いたサポートです。

社内ヘルプデスクサポートツールに求めるべき機能

適切な機能を備えたITヘルプデスクを選択すれば、ITサービスチームの生産性向上、問題解決の迅速化、業務コストの削減を実現できます。 貴社に最適なITサポートヘルプデスクソリューションを選ぶ際に重視すべき機能は以下のとおりです。

オムニチャネルチケット管理システム

オムニチャネルチケット管理システムがあれば、ユーザーはSlackMicrosoft Teams、セルフサービスポータル、メール、チャット、WhatsApp、電話など、ユーザーにとって都合の良いチャネルからITサービスをリクエストしたり、事象を報告したりできます。

これですべてのリクエストを一つのワークスペースにまとめられるため、ITチームは一か所で全チケットを管理できます。背景情報や会話履歴を失うこともありません。

チケット管理システムをWorkdayなどのツールと統合すれば、サービスチームは担当業務、役職、勤務しているオフィスの場所など、関連する従業員の詳細情報をワークスペース内で直接確認できます。 これで、サービスチームは問題を一元管理できると同時に、より一人ひとりに合った正確なサポートを提供できるようになるため、効率が向上します。

AIインサイト

AIインサイトと従業員の背景情報を活用すれば、サービスチームに有益なインサイト、類似チケット、適切なマクロを提示できるため、ITチケット管理システムを強化し、迅速な問題解決が可能になります。

たとえば、AIによってリクエストを要約したり、リクエストの内容からユーザーの意図や感情を特定したり、同様の問題に対する過去の解決策を見つけ出したりできます。 これで、ITチームは関連するソリューションを効率的に参照できます。 さらに、AIは具体的な問題に合わせて関連する返信文のテンプレートやナレッジベースの記事を提案するため、サポートプロセスをさらに合理化できます。

AIを利用したセルフサービス

ナレッジベースを活用すればユーザーは自分の力で問題を解決できるため、ITチームの業務負担軽減につながり、その分貴重な時間として還元されます。 まだナレッジベースがない場合でも、AIがあれば簡単に構築できます。 生成AIツールによって、数個の箇条書きを包括的な記事に書き換えることができます。 また、AIによって頻度の高いITサービスリクエストも特定できるため、FAQに対する回答記事の内容に矛盾があれば解消することができます。

ナレッジベースを構築すれば、AIを搭載したボットと接続することによってセルフサービスを強化できます。 たとえば、ZendeskのAIエージェントはヘルプセンターと接続すれば数分で設定できます。 AIを搭載したボットはIT関連の意図を理解できるように事前にトレーニングを実施しているため、複雑なITサービスリクエストを自分の力だけで自律的に解決したり、ヘルプセンターの記事を活用して正確なサポートを提供したりできます。

Zendeskの調査によると、チームの81%が「セルフサポート用ツールによって従業員満足度を大幅に向上させられる」と回答しています。

ワークフローの自動化

ワークフローの自動化はITヘルプデスクの中でも最も重要な機能の一つであり、下記でご紹介する複数の方法でサービス効率を向上させることができます。

  • 期限切れまたはエスカレーションされたチケットに迅速に対応できるように、アラートや通知を設定
  • 目的、感情、言語にもとづいたチケットのインテリジェントなタグ付けと適切なチームへのルーティングにより、サービス効率をさらに向上
  • 障害チケットを自動的に優先し、残りの解決時間をサポート担当者に知らせてSLAポリシーにもとづいて障害を管理

たとえばWharton SchoolのITサポートチームは、チケットを適切なグループにルーティングできるようにトリガを設定したことで、リクエストを適切なチームに送り、正しく優先順位を付けられるようになりました。

「自動化とトリガによって、リクエストを適切な部門や担当者に転送できるようになりました。 心から信頼できる機能です」とWharton SchoolでIT事務コーディネーターを務めているSharon Steptoe-Smith氏は述べています。

レポート生成と分析

レポート生成および分析ツールは、傾向の明確化、インサイトの収集、ITサポート業務の改善に不可欠です。 リアルタイムレポートでは、ヘルプデスク部門の指標、そして頻発する問題や事象、その発生時期、チームの問題解決速度といったKPI(主要業績評価指標)に関するインサイトを即座に入手できます。 ダッシュボードをカスタマイズして重要な指標を明確にし、関係者と共有することができます。

さらに、AIを利用したレポート生成機能により、意思決定とサービスの最適化をさらに補強できます。 以下に例を挙げていきます。

  • 目的の候補によって、何を自動化すべきか管理者に知らせることができます。
  • 従業員の問い合わせの目的にもとづいて、AIからマクロを提案することができます。
  • AIを搭載した品質保証ツールによってユーザーの感情をモニタリングし、改善点を明確化できます。

アプリ、インテグレーション、カスタマイズ

アプリとインテグレーションによって既存のビジネスツールをITヘルプデスクに接続できるため、データを合理化し、新しいユースケースに対応できるようにソリューションをカスタマイズすることができます。 Zendeskのようなソリューションは、1,500を超える事前構築済みのインテグレーションを備えた堅牢なライブラリを提供しており、基幹システムとシームレスに接続することができます。技術的な専門知識は必要ありません。

さらに、ZendeskはオープンAPIに対応しており、具体的なニーズに合わせてシステムを柔軟にカスタマイズできます。 Zendeskは順応性に優れているため、ニーズに最適なソリューションを生み出すことができます。

コラボレーションツール

ITヘルプデスクツールを導入すれば、コラボレーションツールでチームの効率を高められます。 たとえば、Zendeskはサポートチケット内での会話が可能なため、集中してディスカッションを行い、内容を整理することができます。 また、チケットをフォローしたりCCで共有したりできるため、常に全員で最新の情報を把握することができます。

スムーズな連携が可能になるのはITチームだけではありません。 より迅速に問題を解決できるように必要な専門知識を取り入れておけば、他の部門にも簡単に会話に参加してもらえます。

ITヘルプデスクサービスのメリット

適切なITヘルプデスクを選択すればIT業務を大幅に強化できるため、サポート担当者の効率向上や、従業員の満足度アップを実現できます。 ITヘルプデスクツールから得られる一般的なメリットを以下に示します。

ZendeskのITヘルプデスクツールを利用すればリクエストに効率良く対応できる旨を述べているWharton SchoolのSharon Steptoe-Smith氏の言葉。

生産性の向上

ITヘルプデスクによって技術的な問題を一か所でまとめて管理し、合理化することで生産性を高め、より迅速かつ効率的に問題解決できるようになります。 自動化によって日常業務の処理、チケットの優先順位付けとルーティング、緊急案件用の通知送信が可能になるため、IT担当者の仕事の負担を軽減できます。

すべてのテクニカルサポートの依頼窓口を一つにまとめることでダウンタイムを最小限に抑え、従業員が中核業務に集中できるようになるため、全体的な生産性向上につながります。

機密性の高い従業員データを保護

エンタープライズグレードのプライバシーおよびセキュリティ機能を備えたITヘルプデスクツールを導入すれば、従業員やビジネスデータを保護することができます。 シングルサインオンや設定可能なパスワードルールなど、堅牢なデータ保護機能を提供しているソリューションを選択してください。 必ず機密データを暗号化し、業界のセキュリティ基準に準拠して安心を確保しましょう。

たとえば、Zendeskは一つのプラットフォーム内でもきめ細かいアクセス制御が可能なため、部門の中でチケットへのアクセス権を個別に設定し、データ漏洩を最小限に抑えられます。 さらに、ITスペシャリストと従業員の両方に2要素認証を設定することにより、サイバー脅威に対する保護を強化できます。

AIと自動化による業務の合理化

企業は日々社内業務の最適化に努めており、AIと自動化を取り入れる第一候補はITサービスです。 AIを利用したITヘルプデスクソリューションによって、具体的には下記の方法で業務を合理化できます。

  • AIエージェントを導入し、ITリクエストをAIエージェントの力だけで複数言語にわたって解決
  • 適切なチームにチケットを自動ルーティングし、サービス効率を向上
  • 一般的なITリクエストに対して適切なマクロを提案
  • 従業員が自分で回答を短時間で見つけられるように、生成AIツールを活用してヘルプセンターのコンテンツを作成

迅速かつ効率的に拡大

ITチームは、コストを抑えながらも業務を拡大しなければならないというプレッシャーを感じています。 ITヘルプデスクによって、サポートプロセスの一元化と自動化が可能になります。また、チケット管理を合理化し、リソース配分を改善することで、ITチームは迅速かつ効率的に拡大できるようになります。

チケットの自動ルーティング、AIを利用した回答、セルフサービスオプションなどの機能によって、ITチームは人員を増やすことなくより多くのリクエストに対応できます。 リアルタイムの分析やレポートによって、パフォーマンスや改善点に関するインサイトを得られるため、先を見越した管理や継続的な最適化を実施しやすくなります。

上記の機能を活用すれば、ITヘルプデスクによって高いサービスレベルを維持し、需要の高まりに効果的に適応できます。

ITサポートデスクのベストプラクティス

ITヘルプデスクを適切に導入または最適化するためのITサポートのベストプラクティスを以下でご紹介します。

  • AIエージェントを活用して迅速に回答: ZendeskのAIエージェントは、自分の力で一人ひとりに合ったサポートを年中無休で提供できます。
  • ヘルプセンターを構築: ヘルプセンターまたはセルフサービスポータルを構築し、従業員が自分の力で問題を解決できるようにサポートすれば、ITチームの業務負担を軽減できます。
  • 希望のチャネルに対応: ユーザーはSlackやMicrosoft Teamsなど、希望のコミュニケーションチャネルからサポートチームに連絡することができます。
  • オンボーディングとオフボーディングの最適化: ワークフローの最適化、データに裏付けられたインサイトによる非効率の解消、サポートチームへの連絡の簡便化などにより、オンボーディングプロセスとオフボーディングプロセスを補強できます。
  • 使いやすく変化に対応可能なツールを選択: 複雑なITヘルプデスクは、多くの場合導入に時間がかかり、導入と保守を依頼する技術チームが必要になるため、高額な費用がかかる可能性があります。 使いやすさとスケーラビリティの両方を兼ね備えたソリューションを選択すれば、すぐにメリットを実感できるうえ、そのメリットを継続的に享受し続けることができます。 従業員向けサービス業務とカスタマーサービス業務をまとめれば、プロセスの合理化、サポートコストの削減、情報の散在の解消、チームでの知識共有、リソースの自由な最適化を実現できます。

導入事例

生産性の向上からコスト削減やサービス品質の向上まで、あらゆる規模の企業がITサービス業務を行ううえでZendeskのサポートに信頼を寄せています。 Zendeskを導入したことによる成功事例をご覧ください。

One Medical

Zendeskを導入してから、One Medicalは全チケットの約60%を同一営業日内に解決できるようになりました。

「テクノロジー企業にとって、数字は何かを成し遂げるための動機になります。 部門間で協力し合ってサポートする必要がある問題が発生した場合、意思決定者に『この問題によって〇〇人が影響を受けました。だからすぐに解決しなければなりません』と伝えるためのデータを、Zendeskなら手に入れることができます。」

Ian Wolfley氏 One Medical 製品/テクノロジーサポート部門マネージャー

Tesco

TescoではZendeskを導入してから、従業員のセルフサービス利用率が30%から73%に増加しました。

「当社はサポートが必要な従業員により素晴らしい体験を提供できる方法を常に追求しており、Zendeskはこの取り組みに大きく貢献しています。 質の高い体験を提供することは、当社の最優先事項です。」

Adam Bruce氏 Tesco サービスデスク/ヘルプ/自動化担当製品責任者

ACLU

Zendeskの導入後、ACLUは従業員満足度スコア90.5%を達成しました。

「Zendeskを導入してから、いつでも必要な答えにはるかに速く辿り着けるようになりました。最終的には、私たちはより無駄のない効率的なサポート組織になれるでしょう。」

Justin Birdsong氏 ACLU エンタープライズデータベースシステム担当アソシエイトディレクター

よくある質問

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