Zendesk AIの導入により品質向上とイノベーションを同時に達成したWhiteWall
WhiteWallのAIジャーニーは、数年前のZendesk AIエージェントの導入から始まりました。 その後もZendeskインテリジェントトリアージの早期アクセスプログラムに参加するなどの取り組みを続け、現在は高度なAIの活用によりさらなるCXの効率化を進めています。高度なAIの導入後、一般ユーザー向け応答時間は30秒、パートナー事業者向け応答時間は最大90秒短縮されました。
「ZendeskのAdvanced AIを導入することで、困難な状況にもかかわらずサポート担当者業務の簡素化と管理コストの削減を同時に達成できました。」
運営責任者 - WhiteWall
「私たちが目指すのは、すべての利用者とのやり取りを漏らさずマッピングして文書化し、透明性を確保することです。 Zendesk Suiteへの切り替えにより、あらゆるオペレーションを一つに統合することに成功しました。」
オペレーション責任者 - WhiteWall
本社所在地
ドイツ フレッヒェン
取扱いオーダー件数
200万件強
グローバルショップ数
19
設立年
2007
30秒カット
AI導入による応答時間短縮効果
80%強
初回応答解決率
約90秒
AI導入による応答時間短縮(パートナー事業者向け)
70%強
ネットプロモータースコア
世界で知られる高品質なフォトプリントおよび関連サービス
WhiteWallがもっとも重視にするのは優れた品質とイノベーション。その証として、同社はこれまで世界各国の多くの受賞イベントでベストフォトラボとして表彰されています。 ドイツのケルン近郊のフレッヒェンを拠点とするWhiteWallは、世界中の利用者向けにギャラリー品質のフォトプリントやアート作品を提供しています。 WhiteWallが作製する製品の3分の2は、世界50か国以上に出荷され、個人の住宅や事業所の壁面を美しく飾っています。
2007年の創業以来数々の受賞歴を誇るWhiteWallは、最先端の技術を誇る高品質なフォトプリントサービスとして、世界中のアーティストやフォトグラファーの支持を集めています。 WhiteWallのイノベーションを尊ぶ精神は、その優れたカスタマーサービスにも反映されています。 Zendeskの導入により、WhiteWallはアートの専門知識と先端技術のバランスがとれた高レベルなカスタマーサービスを提供できる体制を構築。それと同時に、利用者の多様なニーズに応えるさまざまな製品の提供に乗り出しました。
「私たちにとって、お客様の自宅や会社の壁面を美しく彩る作品を提供することはもちろんですが、それと同時にカスタマーサービスにおいてもお客様にとって快適な利用体験を提供することが重要と考えています。」とBertram Lüdtke氏は述べています。 Lüdtke氏はWhiteWall Media Ltdのオペレーション責任者として、初回の問い合わせからアフターセールスサポートまで、WhiteWallのすべての利用者対応業務を統括しています。 同氏はサポート担当者10名で構成されるチームを率いて、世界の利用者に欠点のない完璧な製品を提供することに取り組んでいます。
WhiteWallは、B2CおよびB2Bの利用者に対して、自宅あるいはビジネスの空間を飾る、高度にカスタマイズされたさまざまな製品オプションを提供しています。 このようなアプローチをつねに維持するには、技術的な製品作製だけでなく、カスタマーサービスの提供も決しておろそかにはできません。特に、リビングルーム全体を彩るような大型の作品を出荷する場合もあるフォトラボサービスでは、きめ細かな利用者対応が必須となります。
サイロ化されたバラバラなシステムから一元化されたオムニチャネルソリューションへの移行
フォトプリントのような複雑な製品を間違いなく提供するには優れたカスタマーエクスペリエンスが不可欠であることを早くから認識していたWhiteWallは、2013年にZendeskのシステムをCXに導入しました。 Lüdtke氏はそれまで、CXチャネル間の連動が不十分であることに長年懸念を抱いていました。 「私たちの目的は、Zendeskを通じてすべての顧客コミュニケーションをマッピングし、文書化し、透明性を確保することです。」と同氏は説明します。 従来、WhiteWallはチャットと電話での問い合わせに別々のシステムで対応していました。 「それまでの私たちのCX体制は、すべてにおいてつながりに欠け、すべてがバラバラに分散している状態でした。 「Zendesk Suite への移行が、システムの一元化に向けた大きな一歩となりました。」とLüdtke氏は振り返ります。
クラウドベースのオムニチャネルソリューション、ブラウザベースのチケットシステム、柔軟なセットアップが、WhiteWallがZendeskへの移行を決定した主な理由でした。導入後、Lüdtke氏はZendeskのCXプラットフォームの優れた機能性がWhiteWallにとって大きな力になることを認識しました。
今日、WhiteWallはZendeskを一元的なオムニチャネルソリューションとして運用し、すべてのチャネルでの利用者とのやり取りをZendesk上で実施するのと共に、ZendeskのCXソフトウェア上でカスタマーサービスだけでなく事業のすべてを管理しています。 例えば、Zendesk APIを通じて複数のリテール拠点を物流などの社内部門と連動させるだけでなく、生産システムとの接続も進めています。 「2015年ごろと比べると、実に多くのことが変わりました。ここまで長い道のりを歩んできたと思います。」とLüdtke氏は述べています。
高度なAIとメッセージングで未来のCXを構築する
今日、WhiteWallは、AIエージェントによるメッセージングのサポートと、1つのチャネルで複数のメッセンジャープラットフォームに対応する可能性を検討しています。 ヘルプセンターやFAQのようなセルフサービスの利用が定着した結果、電話での問い合わせ率は利用者からのコンタクト全体の50%を切っています。 Lüdtke氏は、将来的には電話からテキストベースの問い合わせへのさらなる移行が進み、そこではAIがいっそう威力を発揮すると予想しています。
同社は数年前からAIエージェントやヘルプセンターなど、Zendeskソリューションをベースにした人工知能 (AI) 関連の取り組みを進めており、インテリジェントトリアージの早期アクセスプログラムに参加したほか、現在では高度なAIアドオンを効果的に活用しています。 WhiteWallは、わずか10名という少人数のカスタマーサポート体制ながら、Zendesk AIを活用して効率よく業務を遂行しています。国内外から寄せられる1か月当たり6,000件から12,000件の問い合わせに的確に対応しており、利用者からの評価も高いです(CSAT:80%から85%)。
常識を打ち破る新しい常識への挑戦
よくある質問に対する定型回答文をあらかじめ定義しておくことで、輸送中の商品の破損に対する問い合わせなど、何度も発生する問い合わせにAIで効率よく対応することができます。 WhiteWallが解決に挑んた課題は、定型化された回答文を、どうすればいかにも定型化されているように聞こえないように提供できるかでした。 そこでZendesk AIを使用することで、利用者にとって決まりきった回答のように聞こえない定型文を効果的に提供することに成功しました。 WhiteWallは、あらかじめ定義された回答をプロンプトを利用したマクロに置き換えるアプローチを採用。
「ZendeskのAI機能を利用して、常に少し異なるメッセージを提供するシステムを構築することに成功しました。これにより、いかにもコピーして貼り付けたようには聞こえない自然な回答を、エージェントがカスタマイズしたマクロを操作して手動で対応する必要なくスムーズに提供できるようになりました。 これら全てを、利用者の母国語に翻訳して提供します。 すべてはより良い品質、より良いサービスの提供のためであり、まさにそのために高度なAIを運用しています。」と同氏は説明します。
AIの導入により、WhiteWallは一般の利用者向けでは応答時間の約30秒短縮、パートナー事業者向けでは最大90秒の応答時間の短縮に成功しました。 AIは時間の短縮とコストの節減に大きな効果を発揮します。特に、より複雑な回答文を作成する必要がある込み入った問い合わせへの対応においてはAIの支援が非常に役に立ちます。
翻訳機能は、多言語でのグローバルなカスタマーサービスで活躍する非常に頼もしいツールです。 例えば、フランス語のチケットの場合でも翻訳機能を利用することで、フランス語を話すエージェントだけでなく、WhiteWallのエージェント全員がフランス語で対応することができます。 これは、50か国以上に利用者を擁するWhiteWallにとっては極めて強力な支援ツールとなります。 最後にZendeskのグローバルインテグレーションのもう1つのメリットとして、カスタマーサービス担当者を採用する際の選択肢が増えることが挙げられるでしょう。
AIで従業員エクスペリエンスを新たなレベルへ引き上げる
WhiteWallがAIの統合を決定した大きな目的の一つが、従業員向けに優れたシステムの利用体験を提供することでした。 WhiteWallのオンボーディングプロセスはカスタマーサービス担当者にとって非常に複雑であるため、できるだけクリアでわかりやすいインターフェースを整備する必要があります。 Zendeskを使用してすべてのチャネルを一元的に管理することで、サービス担当者はその都度取り組むべき業務を見定めてしっかりと取り組むことができるようになります。 「Zendesk Advanced AIによって、特に難しい状況におけるエージェントの業務を簡素化するとともに、管理コストの削減にも成功しました。」
WhiteWallは、サービス担当者一人ひとりが責任をもって自由な判断を行うことのできる体制を重視しています。 いわゆるティア1のサービス担当者がこのように多くの責任と権限を持って高度なサポートを利用者に提供するには、サービス担当者が直接システム全体にアクセスでき、かつ多くの機能を利用できる必要があります。これにより、サポート担当者は問い合わせをむやみにエスカレーションせず、処理状況全体を見きわめながら的確に対応することができるでしょう。
こうしたアプローチを確立できれば、従来のようなティア2サポート機能を整備する必要がなくなります。ティア2とは、WhiteWallの場合、技術的なエスカレーションを通じてチーム管理や関連部門のエキスパートが提供するサポートを指します。 Zendeskによるオムニチャネルアプローチとシームレスなドキュメンテーションのおかげで、サポート担当者は、他のチームメンバーが利用者と交わしたすべてのやり取りの履歴を参照することができます。
信頼を築く品質
WhiteWallにとって優れたカスタマーサービスとは、利用者を長時間待たせることなくカスタマイズされた高品質な対話を提供し、信頼性と高い基準を保ちながら一人ひとりの利用者のニーズに応じてパーソナライズされた対応を行うサービスを意味します。 WhiteWallは、優れたカスタマーエクスペリエンスの提供が信頼醸造や顧客維持につながることを強く認識しています。 利用者一人ひとりにパーソナライズされ、時に感情を揺さぶるようなインパクトの強い製品の提供を手がげるWhiteWallにとって、利用者のたしかな信頼を得ることは極めて重要です。
「私たちの事業の根底にあるのは何よりもまず優れた品質の追求であり、それこそが信頼を築く基盤です。 特にカスタマーサービスでは、つねにこのアプローチを間違いなく実践することが求められます。 素晴らしい製品の提供はもちろんですが、優れたカスタマーエクスペリエンスの提供は、利用者の一日を快適なものとするため極めて重要な要素なのです。」