「私たちはいかにもスタートアップ的なベーシックなチーム編成から大企業らしい体制に移行したいと考えました。 この取り組みにおいてZendeskは大きな効果を発揮しています。 Zendeskは私たちにとってまさにゲームチェンジャーなのです。」
運営責任者 - Showpo
40
サポート担当者
50%
前年比成長率
52
サービスを提供している国
30%
国際的なビジネス
ファッションリーダーのMarc Jacobs氏はかつて、デザインが成功するか埋もれていくかを決定する「最後のフィルター」は顧客であると語りました。 オーストラリアのファッション企業であるShowpoにとってその厳格なフィルターは一貫して有利に働いているようで、Showpoの得意とする体の線にぴったり合う黒のパーティードレス、遊び心のあるロンパース、あるいはスタイリッシュなインテリアアイテムを購入する顧客の数は増え続けています。
2010年9月にJane Lu氏が創業したShowpo(旧Show Pony)は、シドニーにあるLu氏の両親のガレージに在庫を保管するという極めて小規模な体制からスタートしました。 Showpoは、ごく短期間の実店舗運営を経たのちEコマース専門企業となり、現在では52か国以上の顧客に商品を販売しています。 その優れたファッションセンスが世界中の女性の共感を呼ぶことを証明したShowpoは現在、多くの企業にとってはうらやましいと思われるような状況に直面しています。 前年比50%の成長と事業のほぼ3分の1を占める海外展開。
Showpoの運営責任者であるPaul Waddy氏によれば、こうした急速な成長の陰ではしばしばカスタマーサービス関連の重大な課題が発生しがちです。 「Eコマ―ス業界、特にファッション系のEコマースは、現在ますます競争が激化しています」と、2年ほど前に Showpoに入社したWaddy氏は語ります。 正しい事業運営は、必ず優れた顧客満足度につながります。 しかし、それがどれほど難しいことであるか考えずに「私たちの目標は優れたカスタマーサービスを提供することです」と言うのは全く意味がありません。 私たちにとって、それはまず第一に問い合わせにスピーディーに対応することです。」
当初、Showpoのサポートチームはシドニーとフィリピンの2カ所に拠点を構えてFreshdeskを使用していましたが、間もなくこの体制では問い合わせのスピーディーな解決を実現するのは難しいことが明らかになりました。 実効性のある分析ができていなかったために、事業の拡大に伴いチームのリソース確保が特に困難になり、SLA要件を満たせない状況が頻発するようになりました。
Showpo入社前は紳士靴貿易企業であるAntoine and Stanleyを設立し経営していたWaddy氏は「1日24時間のあいだにカスタマーサポートの負荷は何度も大きく増減します」と語ります。 「それを正しく反映するレポート機能がなければ必要なリソースを確保できず、応答時間の短縮など顧客のための改善を達成できなくなるため、自ずとCSATスコアが低下することになります。」
現状を変える必要があることはすぐに明らかになりました。 Showpoは2018年9月にZendeskに移行し、統合オムニチャネルソリューションとしてZendesk Suiteを本格的に導入しました。 この移行の結果、同社の午前9時から午後6時までに固定されたサポートモデルはSLA要件を満たさないのみならず、電話やチャットへの対応漏れにもつながっていることが明らかになりました。 「それは真から私たちの目を覚まさせるものでした。このデータに基づいてチームの体制を改革し、1日の各時間帯により均一に人員を分散する取り組みを進めています」とWaddy氏は言いました。 「実際、チーム編成が真夜中から午前4時までの時間帯に最大人数になることもあります。これは一見奇妙な現象ですが、必要であれば当然そうするべきなのです。 こうした取り組みの中では『これまで私たちは間違っていた』と過去のやり方を悔やむこともありますが、一方でやり方さえ正しければ比較的小さな変更ですぐに成功を収めることができるのは大きな喜びとなっています。」
このようにスピーディーな成果を挙げ続けていれば、投資収益を重視する企業であれば必ず社内の賛同を得ることができます。 「私たちには外部資金がないので、発生したすべての経費に自ら責任をもつ必要があります」とWaddy氏は語ります。 「私たちは全ての支出項目をきめ細かに監視しています。 私たちには常に進化し、アジャイルに行動を起こし、速やかに変化を起こす力があり、そのために私たちは成長し続け、他社よりも早くビジネスチャンスを捉えることができるのです。」
こうしたアジャイルな社内文化を維持するには、チーム間の良好なコミュニケーションの維持と、導入研修や教育のための十分なリソースを確保することが重要です、とWaddy氏は語ります。 Showpoは、今後Zendesk Guideを従業員のための一元化されたナレッジリポジトリと位置付けて展開していく計画です。 「これによって、社内に散在するさまざまな文書を一元管理できるようになります」とWaddy氏は言いました。 「私はそんなことが可能であるとは考えたこともなく、Zendeskの導入を決定した時もそのような運用は全く想定していませんでした。 これは、私たちが偶然見つけた素晴らしい宝物と言ってよいでしょう。」
Showpoは、社内のやり取りにはオープンで効率的なコミュニケーションのためにSlackインテグレーションを使用していますが、Waddy氏は、Zendesk Guideによる社内のナレッジコンテンツの一元化は、シドニーの2つの倉庫の駐在チーム、本社、およびフィリピンのオフショアチーム間のさらなるコラボレーションにつながると期待しています。 「私たちがSlackを導入した理由の1つは、メールのやり取りを減らし、より緊密に連携してスピーディーに仕事を進めるためでした」とWaddy氏は語ります。 「忙しい企業こそ、従業員それぞれの自己啓発を積極的にサポートすることが極めて重要なのです。」
フィリピンのチームは、Showpoの24時間年中無休のサポート体制の維持と成功に重要な役割を果たしています。 Showpoはその成長の過程で一貫して、サポートチームのメンバーが正社員と同じ福利厚生を受けられるよう配慮してきました。 「サポートチームのメンバーの多くはすでに6年から7年勤続しています。 彼らは私たちのチームミーティングに参加し、正社員と同じ報奨制度の対象ですが、彼らが家族と一緒に過ごせるよう在宅勤務体制を整備しています」とWaddy氏は語ります。
サポート体制の統合により、3か月平均で14000件のチャット、11000件の電話、21000件のメールという膨大な量のリクエスト処理を維持しながら、KPIも向上し続けています。 たとえば、Showpoのサポート担当者は26秒以内にチャットに応答しますが、これはかつてのKPIに比べて4秒も速いです。
Showpoはいまも、Zendeskの新しい活用の可能性を模索し続けており、現在Zendeskを利用して荷物の追跡情報を一元管理し自動化するプランを検討しています。こうした作業が担当者にとって大きな負担になっていることは以前から知られていました。 「Freshdeskを使用していた頃、サポート担当者はいつもDHL、Australia Post、Magentoなど、8〜10個の異なるタブを同時に開いていました」とWaddy氏は語ります。 「私たちが目指すのは、それら全てを完全にZendeskに統合することです。」
その実現までの間、Showpoは、Zendesk Exploreから得られる分析データに基づいてサポートチーム体制を再構築し、オンラインチャット、メール、SNS、電話での問い合わせに対応するための専任チームを編成する予定です。これらすべての目的は、最高の体験を顧客に提供することに他なりません。 「Zendeskは実にユーザーフレンドリーなソリューションで、立上げが極めて簡単です」とWaddy氏は語ります。 「Zendeskのおかげでデータを見て全てが把握できるようになりました。そのおかげで私たちの仕事がどれほど楽になったか、いくら強調しても足りません。 それはShowpoのメンバー全員にとって大きなメリットとなっています。」