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Zendesk AIの活用により、エシカルな価値感とポジティブな生き方を具現化するLush

エシカルコスメブランドとして知られるLushは、利用者からのフィードバックを重視したアプローチの実践を目指してZendeskの導入を決定。サステナビリティを大切にしながら常に利用者ファーストな事業運営に取り組んでいます。 導入効果: Zendesk導入後間もなく369%のROIを達成。初期投資を1年以内に回収することに成功しました。 さらに生産性の向上によるCXチームの増員回避により、年間43万4,000ドルのコスト節減を達成しました。

Lush
「経営陣は私たちに対して、標準実装されているKPIの追跡だけでなく利用者からのフィードバック収集と報告を積極的に進めてほしいとの意向を示していました。 しかしZendeskならそれもまったく問題ありませんでした。」

Naomi Rankin

グローバルCXマネージャー - Lush

「その年のクリスマスシーズンはWebサイトを新しいプラットフォームに移行した直後で、デジタルチームは例年以上に多くの負荷に直面していました。 それにもかかわらず、Zendeskの導入により強力なサポート体制が完成していたため、私たちは利用者が何について困っているかをすばやく把握してスピーディーに解決に導くことができました。」

Naomi Rankin

グローバルCXマネージャー - Lush

本社所在地

英国 ドーセット

顧客満足度(CSAT)

93%

ショップ数

800店強

サポート言語数

15

369%

導入後一年未満で達成に成功したROI率

43万4,000ドル

年間総コスト削減額

82%

初回応答解決率

5

チケット1件当たりの処理時間短縮(分)

強力なエシカルコンセプトを信奉するコスメブランドLush 1995年にドーセット(イギリス)で創業したLushは、公正な取引、多くのサステナビリティ認証、そして動物実験を行わないコスメブランドとして広く知られています。 こうした価値観は、Lushのカスタマーサポート業務にも色濃く反映されています。

「私たちのエシカルコンセプトは、カスタマーサポート業務とも密接に関連しています。」とLushのグローバルCXマネージャーであるNaomi Rankin氏は語ります。 「お客様が私たちのブランドを愛してくれる理由の一つが、Lushのゆるぎないエシカルな価値観だと思います。私たちは人々や環境を大切にし、動物たちを愛することをつねに重視しています。カスタマーサポート業務においても、単に自分たちの仕事を楽にしたり早く終わらせるために、お客様や従業員、あるいはサプライヤーへの対応をないがしろにすることはありえません。」

Zendeskの運用によるシームレスな利用者サービス

グローバルCXマネージャーであるRankin氏とSonya Fanson氏は、いずれもLushのショップスタッフとしてキャリアをスタートさせました。長年実店舗でお客様とのやり取りの経験を積んだ後、Lushのカスタマーサービスチームに移動しました。 2016年、Lushは包括的デジタル標準化プロジェクトの一環としてZendeskを導入。最大の繁忙期であるクリスマスシーズン直前のWebサイトプラットフォームのリニューアルにも成功しました。 「その年のクリスマスシーズンはWebサイトを新しいプラットフォームに移行した直後で、デジタルチームは例年以上に多くの負荷に直面していました。 それにもかかわらず、Zendeskの導入により強力なサポート体制が完成していたため、私たちは利用者が何について困っているかをすばやく把握してスピーディーに解決に導くことができました。」

LushはZendeskのツールを使用して利用者からの問い合わせを追跡し分析するとともに、HappyFox(ライブチャット用)やRingCentral(本社の電話システム)などのサードパーティーシステムにZendeskを統合しています。

「最初にZendeskの導入を決定したのは、利用者からのすべての問い合わせメールやコールを一か所で管理し、お客様に対してシームレスで高品質なサービスを提供するとともに、業務の改善に欠かせないレポート機能を提供するシステムを構築することが目的でした。」とRankin氏は述べています。 「Zendesk導入前は、カスタマーサービスチームからのレポートは、あったとしても極めて不十分なものでした。」

Lush

Zendesk AIによるカスタマーエクスペリエンスの強化

「私たちは人と人との対話を機械で置き換えることはしたくなかったので、行き過ぎた自動化にはつねに警戒心を抱いてきました。」とRankin氏は語ります。 しかし一方で、CXチームは何度も繰り返し寄せられる似たような問い合わせに対応することに疲れ切っていました。 AIエージェントによるメール対応業務の省力化効果の大きさに気付いたCXチームは、AIで処理できる単純な案件はAIに任せ、人間の担当者はより価値のあるやり取りにしっかりと取り組むアプローチへと舵を切り、チームはすぐにAIの熱心なファンになりました。

Lushは、わずか数日でカスタムAIエージェントの導入を完了。チームから愛をこめて「マービン」と命名されたAIエージェントは、セールや割引の案内、寄付の受付、苦情対応、生産中止対応などのよくある問い合わせへの対応に大きな威力を発揮しました。

マービンが良くある問い合わせへの対応を一手に引き受けた結果、チームの初回応答解決率(FCR)率は60%に上昇。これにより、人間のサポート担当者がより高度なスキルを必要とする複雑な問い合わせへの対応にしっかりと取り組むことができる体制が整備されました。 さらに、マービンはあらかじめ利用者に入力してもらった情報に基づいて問い合わせチケットにタグやラベルを付与。これにより、サポート担当者は一つひとつの問い合わせに関する情報をすばやく把握してスピーディーに解決に導くことができます。

こうした効率化の結果、Lushはチケット1件当りの処理時間を約5分短縮し、月間でサポート担当者の業務時間を計360時間削減することに成功。サポートチームは利用者とのより重要なやり取りに時間をかけて取り組むことができるようになりました。

グローバルビジネスを支えるZendesk

現在、Rankin氏とFanson氏はグローバルにカスタマーサービス業務を統括。Zendeskを利用する総勢170名のチームが世界21の市場で15の言語で利用者対応にあたっています。効率化されたシステムのおかげで、問題をいち早く発見し、大きなトラブルに発展する前に解決に当たることができます。

例えば、最近実施したオンライン支払い認証プロセス3D Secureの実装プロジェクトについて見てみましょう。 欧州の銀行はいずれも、全ての取引に3D Secureを提供することを事業者に求めていますが、Lushの3D Secure実装プロジェクトではいくつかのシステム設定に不備があったことからが、一部のお客様についてチェックアウト時にトラブルが発生していました。 しかしカスタマーサポートチームがこの問題をいち早く発見してeコマースチームに引き継いだため、eコマースチームは発生から2日以内にトラブルの修正に成功しました。

世界中のお客様一人ひとりに対して、その気持ちに寄り添ったパーソナルなサービスを提供することは、一日24時間、一年365日、決して終わることのない永続的な取り組みです。 Rankin氏は次のように述べています。 「Lushの6人の創業者チームは今もLushの事業全体に深くコミットしています。彼らは常に、素晴らしい製品を作り続け、それを世界中のすべての利用者に届けたいと願っています。 しかし、英国ではうまく行ったアプローチが、文化の異なる日本や東ヨーロッパでは正しく機能しないこともあります。 例えば製品のデザインからWebサイト上のメッセージのジョークまで、イギリス人の感性にはしっくりくるが外国人にはピンとこないケースも時に発生します。Zendeskはそのような文化的なギャップもいち早く検出してチームに対応を促します。」

こうした文化ごとのニュアンスやギャップを見逃さないこともカスタマーサービスの重要な役割ですが、LushではZendeskの機能を活用して利用者それぞれの文化に応じたサービスのカスタマイズに取り組んでいます。 「例えばスペインではライブチャットによるパーソナルでにぎやかなおしゃべりが好まれる傾向がありますが、フランスの利用者はもっとドライで迅速な対応を求めることが多いので、それぞれの文化に合った対応を心がけています。」

小さなポジティブを重ねて大きな成果につなげる

カスタマーサービス担当者は、利用者の悩みごとや苦情、否定的な感情に日常的にさらされています。これらはすべて仕事の一部ではありますが、それゆえにLushのカスタマーケアチームは、お客様からポジティブなコメントを受け取った際にはそれを非常に大切にしてビジネス全体で共有するようにしています。 Fanson氏によると、Lushでは、スタッフや店舗での対応、あるいはその他ショッピング体験について何らのポジティブなフィードバックを利用者から受けた際には、カスタマーサービスチームからその部署の責任者に必ずそのフィードバックを伝えて、場合によってはささやかなギフトを贈呈する慣習があります。 また、フィ―ドバックしてくれた利用者に対して、責任者にその内容が伝わったことを知らせるのも欠かしません。 「お客様がわざわざ時間を割いてポジティブな体験について共有してくれるのは実に有難いことです。基本的にCXはネガティブな感情に曝されがちな辛い業務なので、ポジティブなフィードバックを受けた際にはそれをしっかりと社内で共有することがとても重要です。」

Rankin氏は、Lushの応答時間は業界平均よりやや長い一方でCSATスコアは93%を達成しており、他の小売業者でよく見られる73%のレベルを大きく上回っていることを強調します。 コロナ禍、Royal Mailストライキ、ブラックフライデーなどの高負荷な期間においても、LushのCXチームはチケット量の60%増加にスムーズに対応する一方でCSATの低下を抑えて高い利用者満足度を維持することができました。 その要因の少なくとも一部は、チームがZendeskの優れたシステムを活用してより効率的かつスマートに業務を遂行できたことにあるでしょう。これにより、チームメンバーはストレスのかかりやすい大変な時期にも利用者の気持ちに寄り添う心のこもった対応を維持することができたのです。

Rankin氏は次のように述べています。「テクノロジー主導の世界では、すべてを自動化しなければならないように感じて焦ることが多いですが、Lushの事業は、それぞれの街でのお客様とスタッフの人間味のある交流を通じて成長してきたのです。」 「私たちは現在、店舗数が数百を超えるグローバルなビジネスを展開しており、世界の利用者数は恐らく数百万人に上るでしょう。しかし創業当初と同様に、お客様一人ひとりの友達として親しく言葉を交わす感覚を忘れたくありません。お客様の悩みや困りごとに耳を傾けて解決に導くことで、一日を気持ちよく過ごしていただきたいというのが私たちの願いです。」

Rankin氏はさらに、Zendeskの優れたROI効果に関して次のように言及しています。「KPIはシステムに標準実装されていますが、 創業者チームからは、KPIに頼るだけではなく直接お客様の声を収集して報告してほしいと強く求められています。 しかしZendeskならそれもまったく問題ありません。」

Nucleus Researchによると、LushはZendesk導入とほとんど同時に369%のROIを達成し、一年以内に初期投資を回収することに成功しました。 さらに、サポート担当者の生産性の17%向上、および管理者の生産性の30%向上にも成功しました。 これらの生産性向上効果によりチームの増員が不要になったことから、最終的には年間43万4,000ドル以上のコスト削減が達成されました。

あらゆる面で先の見えない不透明ないまの世界にあっても、Lushはポジティブな姿勢を忘れずそれを共有することのパワーと、すべてのフィードバックが明日のより良いビジネスにつながる糧であることを信じて、今日も全力でその事業にまい進しています。