顧客の期待と企業が提供するカスタマーサポートの格差、 「 デジタルアチーブメントギャップ」が浮き彫りに
2019年5月29日
– Zendeskカスタマーエクスペリエンス傾向分析レポート2019年版が示す
より一層高まる企業に対する顧客の期待への対応 –
Zendesk, Inc.(NYSE:ZEN)は、Zendeskカスタマーエクスペリエンス傾向分析レポート2019年版を発表しました。グローバルで実施したアンケート結果やフォーカスグループ、そしてZendesk導入企業45,000社の製品利用データ指標であるZendeskベンチマークに基づく調査の結果、顧客の期待と企業が提供するカスタマーサポートの格差 「デジタルアチーブメントギャップ」が浮き彫りになりました。本レポートではさらに、さまざまな業界や規模の企業が、高まり続ける顧客の期待に対応していく上で不可欠な要素を導き出しています。
顧客は、企業から製品やサービスの購入・発注を検討する場合の選定基準として、優れたカスタマーサービスを利便性や評判より重視しますが、調査の結果全体的な顧客満足度は世界的に落ち込んでいることが明らかになりました。過去5年間で、顧客満足度は2014年の94.6%から2018年には2.2%低下の92.5%となり、過去1年間ではおよそ1ポイント低下しました。顧客満足度の低下は日本においても同様で、調査結果の中から日本企業の結果のみに着目すると、2014年から平均して92%台を推移していたものの、2018年には90%台に低下していることがわかりました。
一方で、顧客の期待は継続して高まっています。本調査の対象となった全世界の顧客のうちのおよそ半数(46%)が、昨年と比較して企業に対する期待が高まっていると回答しています。
企業が、さまざまなチャネルを通じたカスタマーサービスの拡充を図る中で生まれているデジタルアチーブメントギャップを掘り下げるためにベンチマークデータをさらに分析したところ、以下のような傾向が見られました。
顧客は企業に、シームレスで完全に統合されたオムニチャネルサポートの提供を期待している
- オープンで柔軟性のあるプラットフォーム上で顧客データを結びつけたサポートを行うことで、企業はよりよいカスタマーエクスペリエンスを提供できるようになる
顧客が望んでいるのは企業からの積極的なサポートだが、提供できている企業は少ない 優れたサポートチームでは、AIが活用されており優れたカスタマーエクスペリエンスの原動力になっている
協力的なチーム体制の構築、プロセスの設定、および正しいツールの選定は成功に欠かせない要素である
AmazonやUber、Airbnbといった消費者向けの事業を展開する大手企業は、あらゆる人々の関心を集めるまったく新しいカスタマーエクスペリエンスを基盤としています。これらの企業は、購買体験の簡素化、デジタルツールを用いた消費者との直接的なコミュニケーション、そして強力なデータ分析を活用して業務を改善することができるという点で突出しています。
Zendesk最高マーケティング責任者ジェフ・ティタートン(Jeff Titterton)のコメント
「創業100年の歴史ある金融サービス業であろうと、急成長中の消費者向けITスタートアップであろうと、顧客は常に、今回受けたサポートを過去最高のカスタマーエクスペリエンスと比較しています。」
Forrester Research社のアナリストのケイト・レゲット (Kate Leggett) 氏は「エンゲージメント、リレーションシップ、収益を形成する2019年の5つのCRM動向(The Five CRM Trends In 2019 That Will Shape Engagement, Relationships, And Revenue)」レポートの中で、「顧客に焦点をあてた現代においては、企業が顧客ファーストの姿勢をとっているかどうかを判断するのは、その企業の経営層ではなく、その顧客である」と述べています。
Zendeskは、マルチチャネルであらゆる顧客の要望に応える幅広いカスタマーサービス製品・ソリューションを提供しています。導入企業は、それぞれのニーズに合わせて、カスタマーサポートの基盤として顧客とのやり取りを一元管理し担当者の業務効率を大幅に向上する「Zendesk Support」を中心に、ナレッジベースとセルフサービスを拡充してサポートの質を向上する「Zendesk Guide」、ライブチャットとメッセージング機能で顧客がより気軽にリアルタイムで問い合わせできるようにする「Zendesk Chat」、カスタマーサポートに不可欠なコールセンターを効率化するクラウド型コールセンターソフトウエアの「Zendesk Talk」などを、組み合わせて使うことができます。また、これらのすべてのツールをひとつのパッケージにした「Zendesk Suite」を導入すると、より簡単に複数のチャネルを横断したシームレスな顧客とコミュニケーションが可能になり、顧客への優れたエクスペリエンスの提供ができます。
「Zendeskベンチマークレポート2019」の概要
本レポートでは、顧客が望むカスタマーサービスの提供に挑戦し続ける企業に対して、あらゆる業界および規模のビジネスに共通する、顧客の期待と実態のギャップを解消することができる領域を特定しています。今回の調査により、成功企業は以下の点を実践していることが明らかになりました。
オープンで柔軟なプラットフォームへの投資
世界経済フォーラムは2019年初頭に、世界がデジタル化するにつれて、経済的に実行可能となるビジネスモデルは全体の10%に満たなくなると述べました。Amazon、Apple、AlibabaならびにMicrosoftなどの世界の最も価値の高い企業としてトップ10にランクインする企業のうちおよそ70%が、そしてDidiやAirbnbなどの10億ドル超規模のユニコーン企業の約70%がデジタルプラットフォームのビジネスモデルを運営する一方で、その他の企業ではその割合は2%を下回ります。
顧客の約70%は、同一の企業に対して異なるチャネルを通じて問い合わせをした際、何度も同じ話をしなくて済むように、企業に対してチーム内連携を期待します。つまり、企業はカスタマーエクスペリエンスのあらゆる側面において顧客データを管理し、顧客が使用したすべてのチャネル、デバイス、そしてリクエストの内容が個々に記録されている必要があります。
API(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)、アプリ、および連携機能を使用してサポートソフトウェアでデータを活用することで、企業が顧客の全体像を把握することができます。APIを使用している企業は、そうでない企業と比較してチケットの処理速度が21%向上し、顧客がエージェントの応答を待つ時間が35%短縮され、同時に3倍以上のリクエスト管理を実現しています。
オムニチャネルサポート
また、本レポートによると、40%の顧客がカスタマーサポートに問い合わせる前にナレッジベースまたはヘルプセンターを使用することを望んでいますが、セルフサービスを提供しているチームはわずか20%に留まっています。
カスタマーサービスに問い合わせる必要がある場合、顧客はコミュニケーションチャネルを切り替えて、自分のニーズに最も合った手段を選択することを望んでいます。 最初のリクエストから回答が得られない場合、85%の顧客が別の問い合わせ手段を選択し、一時間以内に別の手段を選択する顧客は44%に達します。
先回り型の対応を強化
本レポートでは、サポートチームの30%が現時点でプロアクティブ対応を販売およびマーケティングに活用しているものの、顧客側の負担削減やプロダクトに関する問題の防止、エージェントが抱えるチケット件数の最小化など、見落とされがちな主な利点があります。約9割という顧客の大半が、プロアクティブなアプローチを採用する企業を好意的または中立的に見ていると回答しています。
AIの活用
カスタマーエクスペリエンスにおける成功企業がAIを導入する傾向は、その他企業と比較して約2倍に及びます。ZendeskのAI搭載製品を活用している企業は、実にエージェントの22万5,000時間の時間を節約しています。AIを活用することにより、通常の6倍にもおよぶ量のリクエストを処理しながら、チケットの解決時間を21%短縮することを実現します。これらの効率的な数値が明らかになっていながらも、企業の85%はまだAIの活用に踏み込んでいません。
2019年版のカスタマーエクスペリエンス傾向分析レポートの詳細については、
zendesk.co.jp/customer-experience-trendsにアクセスして全文をダウンロードいただけます。また、企業のサポートチームの評価に役立つカスタマーサポートパフォーマンススコアカードもご覧いただけます。
調査方法
本レポートは、Zendeskを使用している企業45,000社のデータを元にしたZendeskベンチマークのデータと、カスタマーサポートマネージャー、カスタサポートエージェント、およびオーストラリア、ブラジル、カナダ、ドイツ、イギリス、アメリカの顧客を対象としたアンケートとフォーカスグループの結果をもとに包括的に分析しています。
Zendeskについて
Zendeskは、優れた顧客体験を提供するためのカスタマーサービスとカスタマーエンゲージメントのプラットフォームを提供しています。Zendeskのプラットフォームは、あらゆる規模の企業のニーズに対応できる機能と柔軟性を備え、幅広い業種で採用されています。Zendeskは、幅広い業界にわたる125,000以上の有料顧客アカウントに30以上の言語でサービスとサポートを提供しています。サンフランシスコに本社を置き、北米、ヨーロッパ、アジア、日本、オーストラリア、南米など16の拠点で事業を展開しています。 詳しくはwww.zendesk.co.jp をご覧ください。
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