IT担当者にとって、社員はサポート業務における顧客ともいえる存在です。ソフトウェアの設定やハードウェアの故障、業務システムの操作方法から専門的な内容まで、社員からの多種多様な問い合わせやリクエストをいかに効率よく正確に、かつ迅速にさばけるか。このことは、社員のその先にいる顧客に、質の高いエクスペリエンスを提供し、ビジネスを成功に導くための重要な要素です。社内向けヘルプセンターの構築は、煩雑になりがちな社内ITサポート業務をシンプルにこなすための解決策として注目されています。
解決策における重要な要件は次のとおりです。
多岐にわたるリクエストを効率よく整理する
社員が自力で問題を解決できる環境を整える
あらゆるニーズに一ヵ所で対応する
定型的なプロセスは自動化する
対応状況を可視化する
成果を継続的に分析する
ナレッジベースを孤立させない
これらの要件を満たす高機能なツールとしてZendeskを選んだ株式会社サイバーエージェントでは、WordPressベースで構築した旧ヘルプセンターをZendeskで刷新。日々新しいサービスの開発に取り組む2,000名近い社内エンジニア向けに、開発環境に関わる多様な申請をフォーム経由で受け付ける機能と、申請時に参照するドキュメントの管理機能を1か所に統合し、社内向けITサポート業務の大幅な効率化に成功しています。
社内ヘルプセンター画面
<Zendeskによる解決>
動的なフォーム生成
「動的なフォーム生成が行えるツールでも、なかなかここまで細かく設定できるものはありません」と株式会社サイバーエージェント 技術本部 東 和宏氏が強調するように、選択された項目に応じて、それ以降の入力項目を細かく変化させている。例えばアカウントの設定をとっても、個人用のアカウント発行と社外関係者のアカウント発行に必要となる情報が異なるため、選択した申請内容に応じて、入力項目を動的に変化させ、各種申請に必要な情報を漏れなく正確に収集し、迅速な対応を可能にしている。
選択した項目によって、フォームが動的に変化。必要な情報を取得することが可能に
対応状況の可視化
以前は申請を受け付ける画面とは別画面でタスク管理を行うシステムを独自開発していたが、Zendesk上で、チケットのステータスごとに申請内容を一覧表示できるようになった。
共有範囲の指定
旧システムでは全員がすべての情報にアクセスできていたが、申請内容によって対応する部門が異なるので、Zendeskにより、受け取った申請の内容に応じて一部の担当者のみが閲覧できるなど、表示範囲を指定できるようにした。
自動化の採用
マクロ機能を使って事前設定された標準的な回答を返したり、ユーザーやエージェントの名前をシステムに自動入力させたり、トリガ機能を使ってチケットの通知を行ったりすることで、エージェントの負荷が大幅に軽減。対応が属人化する心配もなくなった。
これ以外に、エージェントのグループ分けが行えること、ドキュメント管理が一元化できること、レポーティング機能があることなど、同社の要件には含まれていなかった機能までが実現されており、「本来こうあるべきだというのがZendeskを通じて見えるようになりました」と東氏。これまで分散していたナレッジが一ヵ所に集約され、Zendesk上でコミュニケーションが完結できるようになったのも大きな効果です。
Zendesk Support レポーティング画面
Zendeskで社内ヘルプセンターを刷新したサイバーエージェントの取り組みの詳細は、こちらでご紹介しています。ぜひご覧ください。