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WFMツールとは?コールセンターに導入するメリットや選定時のポイントも

更新日: 2024年8月25日

コールセンターの人員配置に頭を悩ませる運営管理者の方は少なくないでしょう。過剰な人員配置ではコストが増大し、人員不足では品質維持が難しくなります。WFMツールは、そうした悩みを解決する効果的なソフトウェアとして注目されています。

本記事では、WFMツールの基本的な機能や、コールセンターに導入するメリット、選定時のポイントについて詳しく解説します。

WFMツールとは

WFMや、WFMを実践するためのWFMツール・システムについて解説します。

WFM(ワークフォースマネジメント)

WFM(Workforce Management、ワークフォースマネジメント)とは、人員計画を表すマネジメントの考え方・手法で、コールセンターだけでなく医療機関といった幅広い業界業種で用いられています。

従来、コールセンターではコスト削減を重視すると応対品質が低下する一方で、応対品質を優先すると人材コストが増加してしまうことが課題でした。課題解消のために採用されたのがWFMで、WFMを活用して人員計画を最適化することで、コスト削減とサービス品質を両立することができます。

近年はWFMの活用の幅が広がっており、業務の効率化を目的として、企業が従業員のシフト作成や給与管理といったリソースの管理、生産性の最適化、関連法律や規制の遵守などの取り組みに利用されています。

WFMの詳細は下記の記事で詳しく解説しています。あわせてご参照ください。

ワークフォースマネジメントとは? 意味・要素・事例

コールセンター運営のカギを握るワークフォースマネジメント(WFM)とは

WFMツール

WFMツールはWFMを実践するためのソフトウェアです。従来は表計算ツールや管理者の経験などから人員計画を策定していましたが、WFMツールを活用することで入電数のトレンドやオペレーターのスキルなどをもとに、より高精度で、コストと品質のバランスが取れた、最適な人員計画を作成できます。

WFMツール導入のメリット

WFMを導入・活用するとどのようなメリットが期待できるのでしょうか。ここでは代表的なメリットを3つ紹介します。

運営管理にかかる工数の削減

WFMツールを用いることで、呼量予測やオペレータースキルに応じて過不足なく最適な人員計画やシフトを自動作成できます。従来管理者が手動で行なっていた作業が自動化されるため、管理工数削減の効果が期待できるでしょう。

Zendesk WFMならAIが自動でシフトを作成

また、WFMツールを使うことでオペレーターの勤怠や応対状況・稼働率など、リアルタイムのパフォーマンスを可視化できます。管理者の管理負担削減はもちろんのこと、実績データを用いた業務改善、意思決定のサポートに活用することも可能です。

応対品質の向上

呼量予測(入電予測)に応じて最適な人員計画が作成できるので、応対品質向上が期待できます。具体的には、呼量予測をもとに最適なオペレーターが配置されていれば、顧客からの電話問い合わせもオペレーターにつながりやすく、時間に追われることもないのでオペレーターは顧客の課題にしっかりと向き合うことが可能です。スムーズな課題解決や高品質な応対により、良質な顧客体験を提供できるので、顧客満足度向上や顧客ロイヤルティの向上が期待できるでしょう。

さらに、オペレーター視点でも余裕を持って電話応対にあたれるので、従業員満足度の向上やストレス軽減、離職率の低減などの効果も得られるでしょう。

コールセンターの品質管理については、コールセンターの品質管理とは?指標や評価方法、効果的に進めるポイントを解説で詳しく解決してます。

無駄な人件費の削減

コールセンターの管理者にとっては、WFMツールを導入することで、応対品質を維持したまま、必要最低限のオペレーターを配置できます。WFMによる効率的なシフト管理で、無駄な人件費の発生を抑制し、コスト削減につなげられるのがメリットです。

WFMツールの主な機能

WFMツールの代表的な機能を紹介します。

呼量予測と必要人員予測

入電予測に対して必要なスキルやオペレーター数を求めるための機能です。過去の実績データをもとに傾向を把握し、指定の日や月、季節に必要な呼量(入電数)・オペレーターの必要人員を予測します。

コールセンターの呼量予測について詳しくはコールセンターの呼量予測とは?基礎から運営効率化へのポイントを解説をご覧ください。

オペレーターのスキル・属性管理

オペレーターが保有するスキルや応対可能な問い合わせ種別など、オペレーターのスキル情報を登録できます。登録内容に応じて適切な人員予測につなげられるほか、オペレーターごとの応対品質・生産性などのデータと結合しながら分析することで、オペレーター個人の評価ポイント算出も可能です。

さらに、オペレーターのシフト希望や社会保険の有無、交通費、勤怠状況などの属性情報を登録し、管理工数削減につなげることも可能となります。

シフト作成・修正

入電予測に応じた最適な人員予測の実現を目指し、オペレーターのスキル・希望シフト・公平性などの条件をもとにシフトを自動作成し、簡単に修正もできる機能です。管理者の管理工数削減につながるだけでなく、過不足ない人員配置が可能となるため従業員満足度向上にもつながります。

コールセンターのシフト管理については、【コールセンター】シフト管理を徹底解説!課題解決につながるツールも紹介で詳しく解説しています。

リアルタイムでの作業管理・可視化

スタッフの欠勤、遅刻、早退データ、応対状況など、リアルタイムの状況を可視化するための機能です。呼量予測や人員予測に反し、オペレーターの過不足があった場合は即座にオペレーターの配置換えや補充などの対策を講じることが可能となります。

Zendesk WFMのエージェントのアクティビティレポート

業務改善につながるレポート・分析機能

応対状況やスケジュール遵守状況など、チーム・オペレーターごとのレポート出力が可能です。レポートを分析することで、チーム、問い合わせの種類・傾向、個々のオペレーターの長所・短所などを把握し、人員予測やシフト作成に役立てることができます。

WFMツールを選定する際のポイント

WFMツールを選定する際に気を付けたいポイントを紹介します。

課題やニーズの洗い出し

WFMツールは様々な製品が存在し、機能や特性も異なります。自社ニーズにあった最適な製品を選ぶために、まずは現状の課題を把握したうえで、WFM導入で期待すること・求める機能を洗い出すことが重要です。

複数の観点から比較検討

ツール選定にあたっては、機能充足度だけでなく、さまざまな観点で比較することが重要です。例えば、コストやサポートの有無、将来的な拡張性など複数の観点から製品を比較し、自社ニーズや利用想定にあったツールを選びましょう。

価格体系の確認

WFMツールの価格体系はツールによって異なり、一定数のユーザーまで利用できる月額料金や、ユーザーあたりの従量課金などがあります。多くのツールには、基本プランからプレミアムプランまでが用意されており、使用する機能によって価格が変わります。価格体系を確認し、導入予算に加えて長期的なコストも予算の範囲内かどうかを確認しましょう。

トライアルで機能充足・操作感をテスト

導入したいツールを絞り込むことができれば、トライアルやデモを活用し、想定通りの業務運用が可能かどうか・使い勝手はどうかなど、実際にツールを使いながらテストすることが重要です。
一定期間無料で利用できる製品も多いので、気になる製品は気軽に問い合わせするといいでしょう。

WFMツールは「Zendesk WFM」がおすすめ

Zendesk WFMは、AIを活用したWFMソリューションです。コールセンターやカスタマーサポート部門の運営をさまざまな面から支援し、運営効率を高めることができます。主な機能は以下の通りです。

AIを活用した人員予測

過去のデータを分析し、指定の日、月、季節に必要な人員を予測します。 これによりサポート担当者の人件費を削減しつつ、顧客の待ち時間を短縮できます。

Zendesk WFMなら問い合わせと必要人員数をAIが予測

シフト表の自動作成

分単位のシフト表を作成でき、トレーニングや休憩時間、対応するチケットの種類などを管理できます。個々のオペレーターも全体を把握できるため、全員が同じ認識を持つことができます。
アクティビティをリアルタイムで追跡

オペレーターが現在行っている作業を確認し、シフト終了時にはカスタムレポートを出力できます。時間の使い方やスケジュールの遵守状況を確認することが可能です

業務計画に役立つ分析機能

レポートを通じて、チーム、チケットの種類、個々の担当者の長所と短所の両方がわかります。どのサポート担当者をどこにどのように配置するべきかの計画を迅速に立てられます。

チーム業務の可視化

チームでそれぞれのシフトを共有し、業務の透明性を高めることができます。全員が各担当者のスケジュールを見ることができるます。他の担当者の多忙な時間帯がわかれば、お互いに助け合うこともできるでしょう。

WFMツールでコールセンター業務を最適化

コスト削減と応対品質を両立するためのWFMツールはコールセンター運営には欠かせません。近年は、オンプレミス型のツールではなくクラウド型製品も多く登場し、ツール導入のハードルも低くなっています。現状の課題把握をしたうえで、ニーズにあった製品を利用してみましょう。

「Zendesk WFM」は、複雑なシフト管理業務を一元化し、人員配置を最適化するWFMソリューションです。呼量予測からシフト作成、迅速な調整まで、高品質なコールセンター運営に必要な管理業務をさまざまな側面から支援します。
Zendesk WFMの詳細はこちらからご覧いただけます。お気軽に無料トライアルをお申し込みください。

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