コールセンター業務とは?内容からメリット、効率化の手法まで解説
顧客からの問い合わせ応対や商品・サービスの購入を促す役割を持つコールセンターは、顧客満足度に大きく関わる重要なセクションです。従来は電話応対がほとんどでしたが、オムニチャネル化にともない業務内容が複雑化したこともあり、効率化が急がれています。本記事ではコールセンターの業務内容や効率化する手法について解説します。
更新日: 2023年1月5日
コールセンターの業務内容とは
顧客に商品やサービスを案内する・注文を受ける・問い合わせに対応するといった業務を担当する部署がコールセンターです。コールセンター業務は「アウトバウンド業務・インバウンド業務」の2つに大別されます。それぞれについて具体的に説明します。
アウトバウンド業務
アウトバウンド(outbound)とは、もともと内から外へ出ていくことを表す語で「出発する・外向きの」といった意味があります。コールセンターにおけるアウトバウンドは「架電(発信)」業務を指します。顧客からの来た電話に対応するのではなく、オペレーターから顧客に電話し、商品やサービスの購入を働きかけるのです。
アウトバウンド業務はさらに「テレフォンアポインター」と「テレマーケティング」の2つに分けられます。テレフォンアポインター(テレアポ)の業務は、既存顧客に商品やサービスを紹介して購入を働きかけるものです。いわゆる電話営業で、パンフレットやサンプル商品などを送付するほか、商談のアポイントをとったり、時には購入契約を結んだりします。
一方、テレマーケティング(テレマ)業務は、電話を通じた満足度調査や市場調査で、おもに既存顧客から商品やサービスの満足度や要望をヒアリングします。自社のクオリティ向上や新商品開発に役立てることが目的です。テレアポ同様、営業の要素をもち、時には見込み顧客に対して商品やサービス購入を促すスキルも必要です。
インバウンド業務
アウトバウンドの反対語であるインバウンド(inbound)とは、「外から中に入ってくる」ことを表す語です。外国人観光客を指す言葉として多用されていますが、コールセンターにおけるインバウンドは、顧客からの電話に対応する「受信」業務です。テレフォンオペレーター(テレオペ)とも言われ、具体的には商品購入やサービス加入に関する問い合わせや注文、さらにはお客様窓口としてのカスタマーサポート業務が含まれます。
カスタマーサポートは既存顧客の課題を解決することを目的としています。具体的には商品やサービスへの使い方を説明したり、関連部署に取り次いだりします。時にはクレーム対応も行うため、企業への信頼度に大きく関係します。
コールセンター業務を効率化する手法やメリットとは
多様な業務を担当するコールセンターが抱える課題としては、「1件あたりの顧客対応に時間を要する」ことや「オペレーターの離職率の高さや人材不足が慢性化している」といったことが挙げられます。これらの課題を解決し、コールセンター業務を効率化する方法、そして得られるメリットについて解説します。
オペレーションを見直す
オペレーターの配置は、時間帯や新商品の展開時期、季節などの要因を十分考慮しておかなければなりません。具体的には、多くの入電が予想される時間帯にスキルの高いオペレーターを配置したり、豊富な人員を確保したりする必要があります。
コールセンター業務の効率化に関するKPI(重要業績指標)にも注目しましょう。代表的なKPIとして、稼働率(顧客対応にかける時間の割合)に加え「AHT(平均処理時間)=ATT(平均通話時間)+ACW(平均後処理時間)」があります。
AHTを短縮できれば対応できる着信数が増え、電話がつながりやすくなるので、業務フロー見直し、検索性の高い社内FAQの整備、オペレーターのパソコンスキル向上などの施策が必要です。オペレーションを見直すことで、顧客への対応時間と待ち時間が短縮され、クオリティが改善されるため、顧客満足度向上が期待できます。
顧客管理ツールを導入する
コールセンター向け顧客管理ツールの導入は、業務を飛躍的に効率化させます。一般的な顧客管理ツールは顧客情報や問合せ・購買履歴などを一元管理するものです。コールセンター向けの場合は、電話内容の自動記録や自動応答を行うコールセンターシステム、PCと電話機を連携させるCTI(Computer Telephony Integration)、FAQシステムなどを顧客管理ツールと連携させることで、顧客対応のパーソナライズ化や応対の品質向上、効率化が期待できます。
たとえば、着信時には自動的にパソコン上に顧客情報が表示され、発信時には顧客情報画面からワンクリックで電話できるので、オペレーター側の利便性が高まります。また、情報の一元管理により対応履歴が可視化されるので、顧客のニーズの迅速な把握や、ノウハウの共有による応対クオリティの均一化といったメリットがあります。
オムニチャネル化が進み
「コンタクトセンター」と呼ばれることも
かつては、実店舗や電話を通じて商品やサービスの購入や問い合わせが行われていましたが、デジタル化が進んだことで、Webフォームやメール、SNS、アプリなどの新たなチャネル(経路・販路)の活用が日常的になってきました。そのような世の中において、顧客満足度向上には、あらゆるチャネルを活用したシームレスな顧客接点づくりが必要不可欠であり、このような顧客とのコミュニケーション戦略をオムニチャネル(Omni-Channel Retailing)といいます。
昨今のIT化やさまざまなSNSの普及により、従来行われていた電話でのやりとり以外の方法でコンタクトを臨む顧客が増えました。それに伴いコールセンターもさまざまなタッチポイントに対応するようになったため、コールセンターではなく「コンタクトセンター」と呼ばれることも増えています。
コンタクトセンターの役割は、従来のコールセンターとは異なるものです。顧客はデジタル化が進むにつれ、好きな時に情報を探し出し、商品やサービスを詳細に比較できるようになりました。ナレッジベースや企業のFAQなどで自らWebの情報を調べて、オペレーターに頼らず自力で問題解決を図るケースも少なくありません。
そのためコンタクトセンターは、顧客がそれぞれの目的で異なるチャネルからアクセスしても、均一のクオリティで対応する環境を整える必要があります。それには、チャットツールや自己解決を促すFAQやヘルプデスクを提供したり、顧客同士が情報を交換するコミュニティを整備したりし、顧客の多様なニーズに応える役割が求められています。
Zendeskが
コールセンター・コンタンクトセンター業務に最適な理由
コール(コンタクト)センターの効率化に最適なツールが「Zendesk」です。コールセンターに必要な機能を統合的に持つクラウド型コールセンターソフトウェアで、カスタマーサポートとサービス管理を効率的に行います。全世界10万社以上、日本国内でも多くの導入実績があることが強みです。
Zendeskは電話に加えメール、SNS、チャット上での応対や、ヘルプセンター(FAQ)の構築など、さまざまなチャネルからの問い合わせに対応できる機能が備わっています。また、「サポートチケット管理システム」により、顧客単位でチケットを発行し一元管理ができます。
Zendeskなら対応時に顧客情報や過去の問い合わせ履歴を瞬時に閲覧可能(Zendeskの問い合わせ管理機能)
一人の顧客が複数チャネルをまたいで問い合わせしてもZendesk上ですべての内容を確認でき、シームレスで一貫性のある対応が実現できます。このほか、よくある質問への回答テンプレートを作成するマクロ機能や、メッセージを自動送信するといったアクションを設定できるトリガ機能もあるので、顧客への対応を効率化できます。
まとめ
コールセンターは、電話を通して顧客と直接コミュニケーションを取れる重要な部署です。「自社の顔」と言っても過言ではなく、コールセンターの対応品質は、顧客満足度に大きく関わります。オムニチャネル化が進みコールセンターの業務内容が複雑になる、また人材不足等も散見される今、業務効率化は企業の重要課題です。効率化の有効な手法の1つが顧客管理ツールの導入です。
Zendeskはコールセンター業務を顧客の立場にたって効率化できるので、顧客満足度向上に大きく貢献するでしょう。Zendeskの導入をぜひご検討ください。