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一切の手間要らず! チャットからメッセージングへの移行のススメ

サポート担当者も顧客もきっと喜んでくれるはずです。

更新日: 2023年1月5日

これまでに企業への問い合わせでチャットを使ったことがある方なら、サポート担当者とのやり取りがどんなにスムーズになるかご存知でしょう。満足度が高い顧客は、企業の収益に貢献してくれます。

そして、迅速にカスタマーサービスを提供し問題を解決できる企業ほど、顧客満足度が高い傾向にあります。では、チャットでも十分な成果を得られているのなら、なぜメッセージングに移行する必要があるのでしょうか。

答えは簡単です。メッセージングは、チャットのいいとこ取りであるうえ、顧客と継続的に会話でき、自動化やコンテンツも充実しているなど、最新の機能が追加されており、より直感的で魅力的なカスタマーエクスペリエンスを構築できるからです。

メッセージングはチャットとは異なる特徴を持っていることから、高品質なサービスを提供する方法に関しても、新たなアプローチが求められます。Zendeskなら、わずか数クリックでチャットからメッセージングに移行することができます。

ただしその前に、メッセージングにどんな効果があるかを理解しておくとよいでしょう。以下では、メッセージングの重要な機能や留意事項を、いくつかのベストプラクティスと併せてご紹介します。

チャットとメッセージングの違い

  1. 会話がリアルタイムかつ途切れない:チャットの会話はリアルタイムでセッションベースです。このため、すぐに解決する必要がある問題を扱うのに適しています。一方のメッセージングは、リアルタイムで使用することも可能ですが、継続性も持ち合わせています。
    デバイスが変わっても、顧客とサポート担当者の都合の良いタイミングで会話を中断したり再開したりすることができます。チャットと同様に、顧客のニーズにすばやく応えることができるのはもちろん、時間が経っても顧客に一から説明を繰り返させることなく、スムーズにやり取りを進められる点が強みです。
  2. 充実したコミュニケーションが可能:FacebookやLINEなどのSNSを通じた メッセージングアプリの台頭によって、チャットのニーズも変わってきています。メッセージングなら、豊富な機能を備え、カスタマイズにも長けているため、顧客1人ひとりに合わせてブランドの方針に基づいたエクスペリエンスを提供できます。
  3. 自動化に対応:AI搭載の高度なチャットボットを使っている場合でも、クリック操作で対応フローを設定している場合でも、メッセージングなら簡単に自動化を適用し、サポート業務を賢く拡張することができます。

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メッセージングへの移行にあたっての主な留意事項

顧客の新たなニーズを把握する

とりわけ新しいソリューションに移行する際は、顧客の需要を管理することが重要になってきます。たとえば、応答時間の面で顧客を失望させたり、サポートの待ち時間が長いと感じさせたりするようなことがあってはなりません。
メッセージングは非同期型チャネルのため、中には、サポート担当者からすぐにレスポンスがなくてもかまわないと考える顧客もいます(もちろん、必要に応じてサポート担当者にすぐにエスカレートできるような環境は整えておくべきです)。
顧客からの問い合わせが、すぐに回答を必要とする重要な問題であるかどうか判断しましょう。すぐにレスポンスが得られなければ、顧客は不満を抱く可能性があるのか、それとも、そこまで重要な用件ではないため、すぐにレスポンスがなくてもあまり気にしないか、その見極めが必要です。

サポート担当者が不在でも心配ご無用

人員配置や迅速なサポート提供を行ううえで従来用いられていたアプローチは、今やすべての企業に必要というわけではなく、顧客とのやり取りに関しても同じことが言えます。メッセージングに移行すれば、自社の顧客が好む手段で柔軟にサポートを提供できるようになります。

  • 状況に応じて、リアルタイムでやり取りすることもできれば、非リアルタイムで都合の良いときに会話を進めることもできます

  • 担当者が不在でも心配は要りません。顧客からのメッセージは、担当者が返信するまで保存されます。適切な期待値を設定して、いつごろ返信できそうかを顧客に知らせるようにしましょう

  • 自動応答機能で営業時間を設定しておけば、顧客にそうした期待値を示すことができます

  • チャットボットが顧客からの問い合わせに回答してくれます。回答が難しい場合は、適切な担当者にエスカレーションすることも可能です

いつでも会話を中断、再開でき、デバイスを変更してもやり取りの内容を引き継げるなど、メッセージングは実に柔軟なチャネルですが、だからと言って顧客を待たせてよいということにはなりません。

ビジネス上重要な業務だったり、過去に前例のない問題だったり、顧客が迅速なレスポンスを期待していたりする場合などは、リアルタイムのコミュニケーションが求められます。幸いにも、メッセージングならリアルタイムでのやり取りも可能です。

また、ボットを利用すれば、サポート担当者が不在でも、リアルタイムの回答を求めている顧客に対応することができます。メッセージングには、24時間年中無休の対応を可能にする自動化機能が組み込まれており、ボットを利用することで、いつでもすばやく顧客をサポートできると同時に、会話を少しずつ進めていくこともできます。

従来のKPIを見直す

顧客との会話は、終わりがはっきりしないものです。もう終わったと思っていた会話が突然再開される場合もあるので、顧客とのやり取りで得た情報は残しておかなければなりません。

チャネルが変われば、顧客の期待も変わってくるため、新しいチャネルを導入した際は目標の見直しが必要になってきます。インタラクティブなリアルタイムダッシュボードを使うと、あらゆるサポートチャネルからデータやKPIを追跡することができます。

メッセージングでは会話を継続できるため、担当者は時間に余裕を持って応答できるうえ、より多くの顧客と同時に会話を進めることができます。非リアルタイムのコミュニケーションでは、顧客は多少レスポンスが遅くてもあまり気にしません。

実際、皆さんが友人や家族にテキストメッセージを送るとき、一刻も早く返信してほしいとは思わないはずです。カスタマーサービスでメッセージングが使われる場合も、顧客は同じように考えます。

従来のコールセンターでは、「80/20」のSLAがよく利用されていました。これは、20秒以内にコール数の80%に応答することを目指すということです。メッセージングの場合、サービスレベルを管理する際の考え方はまったく異なります。

SLAを自社の成果を測る重要なKPIとして位置づけているのであれば、目標とする応答時間は、90/300(300秒以内にコール数の90%に応答)などもっとゆとりがあった方がよいでしょう。非リアルタイムのコミュニケーションに適した他のKPI(同時対応件数、アクティブタイム、次のレスポンスまでのアイドルタイムなど)を活用するのも手です。

業務の役割や担当範囲を考え直す

カスタマーエクスペリエンスは、一度構築したらそれでお終いではありません。定期的な分析、モニタリング、最適化が必要になります。メッセージングの利用・管理に関して専任の担当者を割り当てることで、ボットが提供するサポートの品質が高まり、最良のカスタマーエクスペリエンスを構築できるようになります。

皆さんも、人間のサポート担当者に機械的な作業ばかり割り当てたくはないでしょう。とは言え、カスタマーサービス業務は反復的な作業が多く、退屈や疲労を感じてしまいがちです。

しかし、自動化機能を利用すれば、サポート担当者は真に重要なやり取りに注力することができます。自動応答やチャットボットのような自動化機能は、反復的なタスクやよくある問い合わせを人間の担当者に代わって処理してくれます。これにより、担当者は人間の介入が欠かせない問題に集中して、より細やかでパーソナライズされたエクスペリエンスを提供できるようになります。

メッセージングという新たなコミュニケーションパラダイムに適応するうえでは、業務の役割をどう発展させていくかについても考える必要があります。たとえば、開発・管理の面でどういったリソースが必要なのか、ボット、AI、サードパーティーとの統合をだれが担うのかというようなことです。

ボットも自動化も自律的な管理能力を備えているわけではなく、あくまでも割り当てられた業務をこなすだけのものだということを頭に入れておく必要があります。また、企業の規模が大きくなったときは、カスタマーエクスペリエンスの最適化を主導する専任の担当者を立てることも検討しましょう。

サポート部門におけるメッセージングに関連した役割の例

  • デジタルオペレーションチーム:ワークフロー、ボット、AIを構築して、製品ビジョンを踏まえながらSDKベースのメッセージングやSNSの運用を考える

  • 会話デザイナー:ボットやワークフローを管理する

  • 会話アナリスト:顧客の感情の動きや意図を分析し、カスタマージャーニーマップを修正する

  • AI/自動化マネージャー:人間を介さないやり取りの品質を確保する

業務拡張に備える

開発者やプログラマーがいなくても、カスタマーエクスペリエンスの改善に取りかかることは可能です。メッセージングソリューションの中には、初期設定のまま使い始められるものもあり、チャットを既に利用している場合なら導入にもつまずきません。

すぐに利用できるこのようなソリューションは、スタートアップ、中小企業、非営利組織にとって良い取っかかりとなるでしょう。たとえば、Zendeskにはフロービルダーという機能があり、この機能を使うと、マウス操作で簡単にデシジョンツリーを設定できるため、だれでも会話フローを作成し、顧客との会話を自動化することができます。

ただし、ビジネスのニーズが変化し、業務が拡張していく中で、カスタマーエクスペリエンスを最適化するには、さまざまな点に変更を加える必要が出てくるでしょう。そんなとき、たとえばFacebookやInstagramのダイレクトメッセージといったソーシャルメッセージングチャネルを活用し始めれば、コストもあまりかかりません。

一方、サードパーティーとの統合や高度なAIの導入を行えば、既存の枠にとらわれずにニーズを満たすことができます。Zendeskの開発者向けプラットフォームである Sunshine Conversationsを利用すると、複雑なユースケースを紐解いて、顧客との会話から得られるデータを活用できるようになります。

メッセージングを使ってできること
(初期設定のまま使用する場合)
メッセージングを使ってできること
(高度にカスタマイズして使用する場合)
  • FAQを自動で表示

  • 必要に応じて人間の担当者によるサポートも提供

  • ボットフローの構築が容易

  • 営業時間外にもサポートを提供

  • WhatsApp、Facebook Messenger、Instagramなどのソーシャルチャネルと統合

  • セルフサービスを構築(顧客が買い物や航空券・ホテルの予約を独力で行える)

  • SNSチャネルでの会話データを活用

  • パートナーと連携して自然言語処理(NLP)を活用したAIボットを構築

  • 外部ツールと統合

さらに高度な自動化を実現したい場合は、 ボットパートナーの活用も視野に入れると、エージェントワークスペースに統合させることで、より複雑なユースケースに対応できるようになります。

自社に適したアプローチで

今日のカスタマーエクスペリエンスでは、何より「会話」がカギとなります。パーソナライズされた対応が求められると共に、手軽かつシームレスにやり取りを進められることが重視されます。

この記事を通して、自社に必要なことをよく認識できた方もいらっしゃるのではないでしょうか。ご紹介してきたさまざまな情報を念頭に、早速メッセージングを利用して、自社が提供するカスタマーエクスペリエンスを改善しましょう。

Zendeskが提供する、初期設定のまま使えるツールと拡張可能なプラットフォームを組み合わせて利用すれば、どんなニーズにも自由自在に対応できます。迷う必要はどこにもありません。今すぐメッセージングの利用を開始しましょう。

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