コンピューター黎明期から時代のニーズにいち早く呼応してきた日本ユニシス株式会社は、クラウドビジネスの事業化にもいち早く乗り出した。同社がいま、メガクラウドと呼ばれるMicrosoft Azure(以下 Azure)およびアマゾン ウェブ サービス®(以下 AWS)の2つのクラウドサービスの利用を支援するサービス体系として提供しているのが、「CLOUDForesight(クラウドフォーサイト)」です。
CLOUDForesightには、Azure / AWSのライセンスにサポートサービスを付加したサービスが組み込まれており、契約に関連する各種申請から、課金・請求に関する問い合わせ、技術質問といったヘルプデスク機能に加え、ミッションクリティカルなサービス継続を支援する24時間365日の障害対応までをカバーしています。このサポートサービスの立ち上げ当初から活用されてきたZendeskは、日々の問い合わせ対応にとどまらず、「インシデント管理」を支える重要な役割も担っているのが特徴的です。
インシデント管理においては、「トラブル発生時にいかに迅速に対処できるか」が問われますが、一方で「将来起こり得るインシデントを回避するために何ができるか」という点も重要です。同社がZendeskのAPI連携機能を使ってプロアクティブな動きを実現している例を2つご紹介しましょう。
クラウドサービス側からの通知をいち早くシェア
クラウドサービス側から届くメンテナンスやリタイアメントの情報を自動的に判別し、必要な顧客に通知。これまでは、誤送信に細心の注意を払いながら手作業で転送処理を行うという非常に時間がかかる作業でしたが、このプロセスを自動化することでタイムリーに顧客に通知できるようになりました。たとえば、仮想マシンが起動しないような場合に「何が起こっているのかわからない」不安な状況を回避でき、顧客からの問い合わせを減らすことにもつながっています。
ヘルプページの記事に強制的にフォロー設定
Zendeskを使って作成するヘルプページの記事は、顧客による自己解決を促し、問い合わせを削減することにもなります。記事の掲載基準は2つ。1つは顧客から同じような問い合わせが続く場合。もう1つは、クラウドベンダーとの定例ミーティングを通じて、顧客にとって影響が非常に大きいか有益と判断された情報です。中には重大な障害情報も含まれるため、基本的に同社が発信する記事にはもれなく目を通してほしいという思いがあります。そこで、API連携により夜間バッチ処理を動かし、ヘルプページに上げる記事について、すべての顧客に対して強制的にフォロー設定を行うようにしています。これにより、「記事は載せたけど見ているかどうかわからない」状況を少しでも回避できるというわけです。
Zendeskで作成したヘルプページ
こうしたプッシュ型の情報発信は製品選定の段階から目論見としてあったことで、Zendesk導入の決め手にもなったようです。導入後まもなくこれらの機能を実装していることからも、期待の高さが伺えます。何より、最小限の時間と労力で自社にとって必要な機能を柔軟に付加できるZendeskは、スピード感を求める同社のクラウドビジネスにおいて大きな強みとなっています。
「Zendeskに蓄積されていくナレッジの質と量を高めていくことが、プロアクティブな対応の充実につながっていくのでしょうね」とご担当者。
あらゆる事業分野でクラウド化へのシフトが加速するなか、ますます多忙を極める日本ユニシス。クラウドベンダーと顧客をつなぐ同社のZendesk活用は、こちらでご紹介しています。ぜひご覧ください。