Zendeskカスタマーエクスペリエンストレンドレポートによると、今日の企業が管理する顧客データは5年前の3倍の量にまで増えています。豊富なデータにアクセスできるのは、企業にとって歓迎すべき進展です。見込み客や顧客について利用できる情報が増えれば、営業担当者は、より的確にパーソナライズしながら営業活動できます。
その一方で、データが増えることで、あまりの情報量に圧倒されることも出てくるかもしれません。企業としては、大局的な物の見方をするために、データを整理できるように備えておく必要があります。これができなければ、たとえ手元に情報が揃っていたとしても、内容を正しく把握できません。
営業活動にデータを活用して、よりよい体験を生み出すためにも、各種情報を収集・管理するシステムを適切に構築する必要があります。データの一元管理にはCRM(顧客関係管理)ソフトウェアが効果的です。CRMに搭載された自動化や整理の機能を用いると、営業部門の業務が効率化されるだけでなく、きめ細やかな顧客対応ができるようになります。
CRMソフトウェアの4つのメリット
CRMは企業運営の多くの側面にプラスの影響をもたらします。管理業務が自動化されるため、営業担当者が顧客とのやりとりに充てられる時間が増えます。営業担当者の活動が自動的に追跡されるため、マネージャーは部下を監督しながら、正しい方向に導きやすくなります。また、営業担当者とサポート担当者の間で部門の枠を超えて協力しやすくなるというメリットもあります。
RingCentralのデータによると、営業担当者は営業ツールを切り替えたり、管理業務をこなしたりするために毎日1時間を費やしているといいます。この時間を営業活動に使えるとしたらどうでしょうか。CRMを導入すれば、管理業務を自動化しながらひとつのプラットフォームに集約できるため、これらの作業に必要な時間を最小限に抑えられます。
手作業で営業活動を追跡管理しようとすると、非常に時間がかかります。CRMでは、営業担当者が見込み客との間で交わしたすべての電話やメール、テキストメッセージが自動的に記録されます。
Zendeskでは、このデータを顧客情報として、まとめて保存するためのツールを用意して、データに簡単にアクセスできるようにしています。CRMを導入すると、見込み客とのやりとりが自動的に記録されるため、営業担当者の負担になる事務作業が大幅に減り、見込み客との関係の育成や成約に向けた活動により多くの時間を充てられるようになります。
マネージャーとして営業部門を適切に管理するためには、営業担当者の日々の業務内容を把握する必要があります。それぞれの担当者が今何をしているのかをつかみながら、部門全体が目標達成に向けて順調に進んでいるかを判断できなければなりません。
CRMには自動レポート機能が用意されているため、担当グループの活動を把握しながら、全般的なパフォーマンスも理解できます。電話やメール、アポの設定、業務の完了など、営業担当者の活動がリアルタイムで表示されるのも利点です。これらの情報は営業担当者ごとに確認することも、部門全体という視点で確認することもできます。
CRMの携帯アプリを導入すれば、マネージャーは位置情報を使って担当者がどの訪問先にいるのかを追跡できるだけでなく、その営業活動が成約にいたったのかどうかも確認できるようになります。こうして担当者の活動を監督すれば、パフォーマンスに応じて効率的に担当地域を割り当てていけます。CRMがあれば、マネージャーは営業担当者に問い合わせる必要も、活動レポートの提出を待つ必要もありません。部門のパフォーマンスを追跡・管理するために必要なすべての情報が自動的に収集され、簡単に利用できるようになります。
パーソナライズされたメッセージのほうが回答をもらいやすいことは、すべての営業担当者の知るところです。その一方で、手作業でパーソナライズしようとすると、手間と時間がかかってしかたありません。それぞれの人の状況に適したフォローアップになるように、必要な情報を探しあてるだけでも一苦労です。
長々と時間をかけなくてもパーソナライズされたメールを活用できるようになることも、CRMのメリットのひとつです。連絡先をスマートリストに整理しておけば、パーソナライズされたメッセージを一斉送信できます。オートフィルタグやマージタグを使って、連絡先に登録されている名前や企業名をメールに取り込んでパーソナライズすることも、CRMがあれば簡単です。
例えば、見込み客のうちB2B(企業間)の小規模テック企業だけをまとめたスマートリストを用意することもできます。そうしておけば、B2Bテック企業向けの新製品の発表にあわせて、このリストに登録されたすべての企業に新製品を紹介するメールを届けることができます。CRMで連絡先情報を整理しておけば、いつでも簡単にパーソナライズしたメールを活用できます。
顧客とのやりとりが多い部門といえば、やはり営業部門とサポート部門でしょう。営業部門とサポート部門をつなげて、顧客についての情報を共有しながら、全社的にサービスを向上する方法を追及するのは理にかなうことです。CRMを導入すると、部門間の協力が簡単かつシームレスになります。
例えば、サポート担当者は、顧客が営業部門とやりとりした時の購入や会話の記録をCRMで確認できます。これにより、わざわざ営業部門に問い合わせる必要がなくなるため、より迅速に顧客の問題を解決できるようになります。
営業部門はサポート部門の情報を活用することで、上位製品を販売するチャンスを見いだせるかもしれません。また、サポート担当者がアップグレードを検討している顧客に行きあわせたら、CRMを使ってその顧客を営業部門に引き継ぐこともできます。Zendesk SellとSupportを併用する場合は、
こちらのページに記載された手順をご覧ください。
顧客の70%は、営業部門とサポート部門が顧客のために社内で連携することを期待しています。CRMで部門間の協力体制を整えれば、営業部門もサポート部門も、見込み客や顧客により適切に対応できます。
CRMでカスタマーエクスペリエンスを底上げする
CRMシステムで顧客データを一元管理すると、営業担当者が見込み客との関係を育みやすくなるため、成約にいたる可能性が上がります。また、事務作業が自動化されるため、見込み客や顧客とのやりとりなど、本来の仕事に使える時間が増えます。
営業担当者にとってのメリットは自動化だけではありません。レポート機能を用いながら部門間で連携すれば、顧客をより深く理解したうえで適切に業務を進められます。こうした強力な機能を組み合わせて活用することで、より説得力がある的確な営業活動ができるはずです。