カスタマーサポート業界で注目を集めているキーワード「オムニチャネル」ですが、一体どのようなものなのでしょうか?また、そのメリットとは?
オムニチャネルでのサポートとは、言い換えれば「自分が顧客の立場ならば受けたいサポート」です。つまり、コミュニケーションに使うチャネルが変わっても内容は引き継がれていて、何度も同じことを繰り返し説明する必要がなく、友人との会話のように自然であること。更に理想を言えば、チケットがよりスムーズに解決され、エージェントの効率性も高い状態を指します。
では、実際のサポート体制はどうなっているのでしょうか?本記事では3つの事例を通じて、様々な企業がそれぞれの目標達成のためにオムニチャネルをどのように活用しているのかをご紹介していきます。
顧客満足度の向上
2013年に設立されたOnePlusは、手頃な価格で人気のAndroid携帯電話メーカー。彼らは37カ国にまたがるユーザーコミュニティを基に、顧客基盤を構築しました。世界中に広まった顧客情報をエリアごとに異なるツールで管理することは効率的でないと気がついたサポートチームは、世界中のOnePlusユーザーのために、Zendesk Support、Chat、Talk、Guideを取り入れたZendeskのオムニチャネルソリューションを導入しました。
オムニチャネル化したことでOnePlusは均質なグローバルサービスと、より多くのサポートチャネルを提供できるようになりました。チャットはすべてのサポートチケットの60%を占めるようになっています。 OnePlusのデータアナリスト Maria Kozlova氏は、次のように述べています。
「即時対応可能なチャットは、お客様にとって非常に簡単なコミュニケーション手段といえます。更に OnePlusは、すべての情報が同一システム上に集約されているため、チケットの量と顧客の満足度を追跡し、分析することができます。結果として、迅速な対応と、高いCSAT評価がついてくるのです。」
スケーリングが容易に
Fossil GroupがスマートウェアラブルのMisfitを買収後、ウェアラブル製品とデバイスをペアリングするサポートを希望する顧客から、毎週5,000件もの問い合わせがありました。同社には、その問い合わせ量を問題なく処理できるシステムが必要でしたが、すでにMisfitはZendeskのオムニチャネルを導入済みだったため、顧客履歴と、エージェントのノウハウを保存できていました。 このことが、Fossil Groupが展開する全てのブランドと地域でZendeskを導入していたウェアラブル部門においては非常にプラスに働きました。
ZendeskはセキュアなSaaSベースのソリューションとして機能し、4つのチャネルすべてで大規模なチームへの拡大が1ヶ月もかからず実現されました。
Fossil Groupのこれまでのソリューションは、すべてのデータをチャネル別に管理していたため、分析が困難でした。グローバル組織全体が同じシームレスなオムニチャネルソリューションを利用することで、エージェントの生産性も、カスタマーエクスペリエンスも、より可視化しやすくなりました。
「顧客が求めるもの」を提供する
Circles.Lifeは、人々が電話会社や公益事業会社に不満を抱いていることに気がついていました。顧客は問い合わせがスムーズにできないという苦い体験をすでにしているので、インターネットプロバイダーや電話会社に問い合わせようとは思いません。
Circles.Lifeは、顧客が使いづらいサポートサービスは意味がないと判断し、利用可能なすべてのチャネルで問い合わせのやりとりをスムーズにするために、Zendeskのオムニチャネルソリューションを導入しました。現在では、Circles.Lifeは電子メール、チャット、ソーシャルメディアメッセージを通じてSLAを維持し、競合他社の顧客サポートとの差別化を図っています。
Circles.Lifeの掲げる「顧客優先」のポリシーは、オムニチャネルによって実現されています。問い合わせ内容の緊急度や複雑さに合わせて、最適なチャネルを選べるようにしています。Zendesk SuiteではSupport、Guide、Chat、Talkといった4つのチャネルへの対応をより低コストで実施できます。オムニチャネルによって、顧客データの整理とレポーティングが効果的に実施できるようになり、それがCircles.Lifeの顧客満足度を正確に把握する鍵となっています。