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初回での問い合わせ解決を実現! テキストメッセージを使ったサポートの効果とは
テキストメッセージやSMSを使ったサポートを始めるには、ツール、時間、労働力への投資が必要です。これから新たにサポートチャネルを追加するのなら、それが投資に見合うものなのか、事前によく確かめておくとよいでしょう。
更新日: 2023年1月5日
今やスマートフォンは、日常生活の大部分を占めています。Pew Research Centerの調査によると、スマートフォンを使用している米国人の割合は96%にのぼります。この驚異的な普及率によって、テキストメッセージは、今日において最も一般的なコミュニケーション手段の一つとなっています。Text Requestによる最近の調査では、スマートフォンユーザーの97%が、過去1週間以内にテキストメッセージを利用したと回答しています。
この現状を踏まえると、企業にとってテキストメッセージは、カスタマーサービスに取り入れるべき重要なチャネルと言えるでしょう。
テキストメッセージを使ったサポートを提供すべき3つの理由
テキストメッセージ(またはSMS)を使ったサポートを始めるには、ツール、時間、労働力への投資が必要です。これから新たにサポートチャネルを追加するのなら、それが投資に見合うものなのか、事前によく確かめておくとよいでしょう。
選択肢は多い方がよい
「Zendeskカスタマーエクスペリエンストレンドレポート」では、顧客の60%が、サポートチャネルについて複数の選択肢を提供してほしいと回答しています。今日の顧客は、従来の電話やメールといったチャネルだけでなく、好きな手段で自由に連絡できることを望んでいるのです。
カスタマーサービスが企業に及ぼす影響に関するZendeskの調査では、積極的に使いたいサポートチャネルとしてテキストメッセージを挙げた回答者の割合が、24%にのぼりました。また27%は、自由にサポートチャネルを選べないと、カスタマーエクスペリエンスに不満を感じると回答しています。テキストメッセージを好む顧客が比較的少ない場合でも、顧客は選択肢としてテキストメッセージが用意されていることを期待し、それがなければ失望するようです。
リアルタイムで最新の情報を提供できる
ビジネスの形態によっては、リアルタイムの情報提供が欠かせない場合もあります。たとえば、食事の宅配サービスなどの当日配送では、ドライバーが渋滞に巻き込まれてしまったら、ユーザーに一刻も早くそのことを知らせる必要があります。この場合、テキストメッセージなら、顧客が常に持ち歩いているスマートフォンからも確認できるため、そうした情報にすぐに気づいてもらえる可能性が高くなります。
直近の変更に関する情報提供が重要な航空業界などについても、これと同じことが言えます。たとえば、ゲート変更の情報に気づかないと、顧客は搭乗時間に間違ったゲートに向かってしまうかもしれません。移動中のユーザーにとっては、メールよりもテキストメッセージの方がモバイルデバイス上ですぐに確認できるため、重要な情報を見逃す可能性が低くなります。
効率性が向上する
消費者は、テキストメッセージでのフランクで簡潔なやり取りに慣れているため、テキストメッセージなら、シンプルでスピーディな顧客対応が可能になります。さらに、人工知能(AI)技術を導入して簡単な問い合わせへの対応を自動化すれば、人間の担当者の作業負荷を軽減できます。その結果、チームの負担を減らしつつ、顧客には常に迅速な回答を提供できるようになります。
テキストメッセージによるサポートは、サポートチームにも顧客にもメリットがある形で提供できなければなりません。さもなければ、他のチャネルで質の低いカスタマーエクスペリエンスを提供するのと結局同じことになってしまいます。
オプトインの意思を確認する
テキストメッセージによるやり取りを好む顧客もいれば、煩わしいと思う顧客もいます。他のチャネルでのサポートを望む顧客から見れば、望まないテキストメッセージはスパム同然で、ブランド全体の評価を下げる要因にもつながります。そのため、テキストメッセージによるサポートは、それを利用したいとはっきり示した顧客にのみ提供するようにしましょう。
すばやく応答できる体制を整える
「Zendeskカスタマーエクスペリエンストレンドレポート」では、優れたカスタマーサービスを成り立たせる要因として、「スピーディな問題解決」が最も多く選ばれました。テキストメッセージを使ったサポートでも、すばやく顧客に応答できるプロセスを構築しなければなりません。応答時間の短縮に役立つのが、よくある質問に答えてくれるテキストメッセージ専用のマクロです。こうしたマクロを作成しておけば、テキストメッセージのフォーマットに従ってあらかじめ作られた回答を呼び出せるため、担当者は毎回一からメッセージを作成する必要がありません。また、受信したテキストメッセージへの返信を自動化することもできるため、カスタマーエクスペリエンスの向上も期待できます。これにより、顧客は自分の問い合わせが届いていることを確認でき、サポートチームは作業負荷を軽減できます。
他のチャネルと統合させる
前述のレポートでは、同じ説明を繰り返さなければならなかったり、背景情報を十分に理解していない担当者に対応されたりすると、顧客はカスタマーエクスペリエンスに不満を感じることがわかっています。このような状況を避けるには、統合型のCRM(顧客関係管理)ツールを導入して、さまざまなチャネルを連携させる必要があります。
顧客がテキストメッセージで連絡してきた場合でも、担当者は、その顧客とブランドとの過去のあらゆるやり取りを詳細に理解していることが求められます。さらに、その顧客が次にメールで連絡してきた場合は、(たとえ担当者が代わっても)前回のテキストメッセージによるやり取りを把握できていなければなりません。
適切なプラットフォームを導入すれば、それぞれの顧客のあらゆるデータポイントを単一のプロフィールで管理でき、社内全員が顧客の情報にアクセスできるようになります。テキストメッセージを含む全チャネルでのやり取りがリアルタイムで反映されるため、担当者は常に最新の状況を把握しながら顧客とやり取りできます。
戦略的に自動化を利用する
さらに前述のレポートでは、顧客の約半数が、簡単な質問にはAIボットが役立つと考えていることがわかりました。また、多くの顧客は、正確な情報を得られるのであれば、人間の担当者でなくチャットボットによる対応でもかまわないと回答しています。テキストメッセージのサポート戦略にAI技術を取り入れれば、人間の担当者の手を借りなくても、24時間年中無休でサポートを提供できるようになります。
担当者は、よくある質問への対応に割く時間を削減できるため、人間の介入が必要な難しい問い合わせに多くの時間を使えます。このように、顧客は必要な情報をすばやく入手でき、担当者はよりやりがいのある仕事に集中できるという点で、関係者全員にメリットが生まれます。
現代のカスタマーサービスに欠かせないテキストメッセージ
テキストメッセージは、今日の主要なコミュニケーション手段となっています。現代の顧客のニーズに応えるには、テキストメッセージを使ったサポートの導入が欠かせません。いくつかのベストプラクティスと適切なツールを活用すれば、テキストメッセージによるサポートは簡単かつ効果的に提供できます。応答時間が短くなれば、不満を感じる顧客は少なくなり、サポートチャネルの選択肢を増やせば、顧客はいつでも必要なときに好きな方法でサポートを利用できるようになります。