世界を行き来する旅行者や出張者を対象に、モバイル通信機器のレンタルビジネスを展開するテレコムスクエアは、それぞれ別々に導入してきたコールセンターシステム、CRM、チャット、FAQの4つのツールを手放し、約2ヵ月のトライアルを経て一気にZendeskへ移行。現在、Zendeskのサポートチケット管理システムのほか、チャット、コールセンターシステム、ヘルプセンター構築、レポーティング&分析といった機能をフル活用しています。
もともと顧客接点を大切にしてきた同社にとって、高い顧客満足度は厳しい市場競争を勝ち抜いてきた原動力でもあり、Zendeskによる一元管理の実現は、単にサポート業務を効率化するだけでなく、カスタマーエクスペリエンスの向上に欠かせない重要なファクターでもありました。コロナ禍で経営環境が変化するなかでも、コストダウンのインパクトの大きさを考慮し導入に踏み切ることを決断したのも、アフターコロナを見据えて競争力を維持していくための重要な選択だったのです。
しかし、影響範囲が大きいだけあって、社内調整は決してラクではありませんでした。単に「ランニングコストが安くなるから」という理由は、現場のオペレーターにはおよそ関係のない話です。それこそ、「なぜ使い慣れた環境をわざわざ変える必要があるのか」「安かろう悪かろうではないのか」といった議論になりかねません。
調整の苦労を乗り越えられたのは、明確なゴールを思い描くと共に、「導入のタイミングは今しかない」という強い覚悟があったから。説得にあたった担当者が常に意識してきたのは、わざわざZendeskに入れ替えることで何をしたいのか、その目的をわかりやすく提示することでした。
何のために、何ができるのかが明らかになれば、現場もあるべき姿をイメージすることができ、共通認識を持つことができれば、共に寄り添いながらゴールに向かって最短コースを歩んでいくことが可能になります。Zendeskを導入し、悩ましくも、ほぼすべての電話番号を切り替えるという決断ができたのも、既存のコールセンターシステムとの連携では実現できない機能に大きな魅力を感じていたからです。そこにメリットを見出せなければ、営業部門も納得はしなかったでしょう。
電話の内容もZendesk上で確認できる
もちろん、導入を主導する担当者が覚悟をもって突き進むだけの明確なビジョンや情熱を持ち合わせていたことも成否を分けるポイントになります。加えて、同社の場合は、経営トップの「コンタクトセンターはこれからの肝になる」という考え方そのものが、変革を推進する力になったと言えそうです。
また、同社のプロジェクトにおいては、Zendeskのトライアルを始めた最初の1か月間が特に重要だったようです。この期間に、複数部門の関係者を集めて週2~3回ペースでミーティングを実施。こうしてプロジェクトの初期段階で集中的にインプットを行い、Zendeskの使い方を学んだだけでなく、絶対にプロジェクトを完遂するという意識付けを行ったことで、回を重ねるごとに関係者が一つになっていき、移行範囲としては比較的大規模ながら短期間での立ち上げに成功したのです。
Zendeskをフル活用し、サポート業務の大幅な効率化とカスマターエクスペリエンスの改善を進めるテレコムスクエア。その活用の詳細は、こちらをご覧ください。