飲食店の予約・顧客管理システムの開発・提供を行う株式会社TableCheck(以下、テーブルチェック)は、サービスの拡大と共に問い合わせ件数が増えてきたことを背景に、Zendeskのヘルプセンター構築機能を導入。新たにチケット管理ツールの導入を検討するにあたっても、それを手放すという選択はありませんでした。自己解決率を重要なKPIとして位置付けている同社にとって、Zendeskで構築したヘルプセンターが重要な役割を果たしていたからです。
ヘルプセンターは構築して終わりではなく、継続的な更新が欠かせません。テーブルチェックでは、ヘルプセンターをどのように運用しているのでしょうか。同社のヘルプセンター運用の特徴をまとめてみました。
左:飲食店向けヘルプページ 右:消費者向けヘルプページ
レビューは月1回
月1回、定期的にレビューの機会を設けて、更新が必要な記事についてディスカッションを行います。中でも最も重視している指標がクリックスルー率です。まずは記事に到達してもらわないことには始まりません。したがって、そもそも顧客に提案されている記事が正しいものなのかどうかを見極め、どうすればクリックスルー率が伸びるのかを検討します。そこから解決できたのか、できなかったのかは次のステップで見ていくことになります。
Answer Botも活用
同社では、お問い合わせメールへの返信にZendeskのAIを搭載したAnswer Botを活用しています。メールには問い合わせ内容の解決に役立つヘルプセンターの記事が含まれており、Answer Botがどの記事を提案したのか、Answer Botが提案した記事で顧客が問題解決に至らなかった理由はどこにあるのかを定期的に振り返り、改善につなげています。
Answer Botにより、メールの一次返信と共に記事が提案される
働き方改革の推進力に
以前は10:30から19:30までだったサポートの受付時間が、現在は10:30から19:00までと30分短縮されています。これは、Zendesk Supportの導入により業務の効率化が進んだのはもちろんのこと、継続的改善を通じてヘルプセンターが自己解決率の向上と問い合わせ件数の減少に寄与することで、サポートチームの負荷が軽減されている証です。朝のミーティング時間を設けたり、振り返りの時間を確保できたり、改善に向けた取り組みに時間を割けるようになったのも大きな変化です。つまり、ヘルプセンターの存在が働き方そのものに影響を与え得るということを証明しています。
トレーニングのプロセスを最適化
以前は導入時の設定案内や使い方の説明のため、実際に顧客先に訪問していましたが、トレーニングのプロセスも効率化が進んでいます。すべての顧客に共通するような基本的な使い方については、Zendeskの中に配置し、顧客がいつでも簡単に確認できるようにすることで自己解決率の向上を図り、店舗ごとのより詳細な設定が必要な問い合わせに注力できるようにしています。こうすることで、人にしかできない領域でより手厚いサポートを提供できます。
一般的な設定はヘルプセンターから動画マニュアルへ誘導し自己解決率の向上を図る
更新作業を自分ごとに
同社には顧客の導入ステージに応じて、導入チーム、カスタマーサクセスチーム、サポートチームの3つのチームがあります。かつてはサポートチームがヘルプセンターの記事作成を担当していましたが、ジョブローテーションを通じて操作方法やノウハウをレクチャーし、導入チームやカスタマーサクセスチームでも自分たちで必要な記事を作成できるようにしています。
「将来的には、長期間記事を閲覧していない顧客に対してフォローアップするといった攻めのサポートにも寄与するでしょう」と同社の担当者。効率化を進める一方で、人にしかできないサービスに注力し、高いレベルの満足度を実現するテーブルチェックの事例は、こちらでご紹介しています。ぜひご覧ください。