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連休に向けてサポートチームが知っておきたいこと
連休中とはいえ、顧客を延々と待たせてはいけません。迅速かつ親身なカスタマーサポートを行い、顧客が重要なイベントに時間を割けるように努めましょう。
更新日: 2023年1月5日
ゴールデンウィークが近づき、昨今のパンデミックの状況とはいえ、様々な予定を立て、楽しみにされている人も多いことでしょう。そんなウキウキした気分も、サポート窓口で延々と待たされたら台無しになってしまいます。
楽しい連休中に、必要な情報を得るために、電話口で保留のまま待たされたり、複数の担当者にたらい回しにされたりすることを好む顧客はいません。このような対応をして顧客の「NG企業」リストに入れられないためにも、企業は問題解決時間を短縮して、顧客がより重要なイベントや人に時間を割けるよう全力を尽くさなければなりません。
増加する問い合わせに対応する準備を
今年のカスタマーサービスは例年どおりとはいきません。ステイホームを続ける顧客がさまざまな新しい手段で企業とやり取りするようになった一方、多くのカスタマーサービスチームはリモートワークに移行すると共に、一年を通して連休中のような忙しさを経験してきたことでしょう。
連休がすぐそこまで迫っている今、たとえ盤石なチームでも改めてサポート運用を見直し、きちんと体制を整えておく必要があるでしょう。オンライン小売業者が2020年8月に対応したサポートチケットの数は前年比で50%増加し、従来型(実店舗型)の小売業者に関しても23%増加しています。
パンデミック期でも短時間で問題を解決できた従来型の小売業者では、セルフサービスの導入率が前年から106%増加しています。
利用が大幅に増加したのはどのチャネルでしょうか? 1つはオンラインのヘルプセンターで、多くの顧客が殺到し、閲覧数は40%以上増加しました。また、WhatsAppに関しては、このパンデミック期間で利用が300%近く増加しているほか、チャットやテキストベースのチャネルの人気も高まっています。
企業への問い合わせ数が急増し多くの企業が慌ただしく対応していた昨年の数字を振り返れば、成功のカギが見えてくるでしょう。
ヘルプセンター
パンデミック期でも短時間で問題を解決できた従来型の小売業者では、セルフサービスの導入率が前年から106%増加しています。顧客が自分で回答を見つけられるようにすることで、担当者は最初からサポートに介入する必要がなくなり、より複雑な問題に多くの時間を割けるようになります。
現在、既にヘルプセンターを導入している小売業者の半数以上は、新しいコンテンツの追加やそのための人員拡充に努めています。チャット
チャットなら顧客の問題をリアルタイムで解決できるため、解決時間を短縮しやすくなります。メッセージングチャネルの人気が著しく伸びているとは言え、チャットもいまだに問い合わせ手段として顧客から人気の高いチャネルの一つです。
引き続き短時間で問題を解決できている小売業者の間では、チャットサポートの導入率が2020年2月から10.3%増加しました。さらに、チャットサポートを導入している企業のおよそ3分の1は、あらゆるチャネルの中でチャットからのチケット(問い合わせ)件数が最も大きく増加しました。サポート運用の効率化
チケット件数が増えたときに行いたいのが、サポート運用の効率化です。効率を上げるには、各チケットを適切な担当者に割り当てて、単純なタスクを自動化し、担当者がスケーラブルかつ反復可能な方法で必要な情報にアクセスできるようにすることが重要です。
効率性の高い小売業者では、2020年2月以降、ワークフロー管理ツールの利用が11%増加しました。そうした企業の間では、サポート業務に便利な機能を提供してくれる自社製またはサードパーティ製のアプリ(Zendeskマーケットプレイスから入手可能)の利用増加も見られています。
今こそ変化の時
急増するメッセージングチャネルでの問い合わせを受けて、他の業界はすぐさまメッセージングチャネルの導入に踏み切りましたが、小売業者の動きは鈍いままです。なぜでしょうか?
LINEやFacebook Messengerからの問い合わせが殺到しているにもかかわらず、そうしたチャネルの導入率が低いのは、メッセージングチャネルに不慣れなサポートチームには、どこから手をつけるべきかがわからないからかもしれません。あるいは、自社のカスタマーサービス戦略にメッセージングチャネルをどう取り入れるべきかがわからないということも考えられます。
顧客の変化し続けるニーズや好みに対応するには、企業も進化し続ける必要があります。今もパンデミック前のあの日常に戻ることを期待している企業は、必ずや取り残されてしまうでしょう。
包括的な視野の下、顧客が好む最新のチャネルを把握し、社内のワークフローを効率化する方法を考えることで、企業は連休中だけでなく、その後のどんな事態にも万全に備えることができるはずです。