多くの企業は、オムニチャネルサポートを導入する意義をよく理解し、シームレスなカスタマーエクスペリエンスの構築に努めています。しかし、いまだに85%の企業でサポートチャネル間での情報共有が徹底されていないのが実情です。これは企業にとって決して見過ごせる状況ではありません。と言うのも、ミレニアル世代の台頭によって社会のトレンドが大きく変わりつつある中、電話でのサポートを好まず、テキストチャネルやメッセージングチャネルでのやり取りを望む顧客が増えているからです。
従来、企業は途方もない額を費やして、オンプレミスソフトウェアを使用する有人コールセンターの拡充に力を入れてきました。そんな中で、これほど急激なニーズの変化があれば、当然ビジネスにも大きな影響が出てきます。では具体的に、電話でのサポートに注力してきた企業にはどんな影響があるのでしょうか?
まず、企業はコールセンターのインフラを刷新しなければいけません。また、チャネル全般のトレーニングを通して、各サポート担当者が複数のチャネルを担当できるように教育し、コスト効率の向上を図る必要も出てくるでしょう。さらに、ミレニアル世代のニーズに対応するには、IoT化の波にもうまく乗りたいところです。しかしその場合、さまざまなシステムからカスタマーサービス部門に多数のサポート依頼が送信されるようになることを覚悟しておかなければいけません(もちろん、こうした場面でも電話は使われません)。
具体的な例を挙げてみましょう。たとえば、顧客が休暇で家を空けているときに、エアコンや冷蔵庫が故障したとします。その場合、故障の通知は現場保守チームの方に届いている可能性があります。カスタマーサービス部門は、そうした類の問い合わせまで想定して、きちんと対応できるようにしておかなければならないのです。
このように、日々変わっていくサポートのニーズに応えるためにも、オムニチャネルエクスペリエンスを取り入れる必要性はますます高まっています。また、一部の研究では、オムニチャネルエクスペリエンスを導入すると、顧客のロイヤルティや支出額がアップするばかりか、企業やその製品の固定ファンが生まれやすくなることもわかっています。
そこで、企業がそうしたオムニチャネルサポートのメリットを最大限に受けられるよう、Zendeskではこのたび「Suite Readyプログラム」の提供を開始しました。Zendesk Suiteのお客様はこのプログラムを通じて、サポート担当者・顧客の双方に便利な機能を備えた各種アプリを利用できます。
たとえば、提供されるアプリの1つ「Stella Connect」を利用すると、Zendesk Suiteのユーザーは、サポート担当者のパフォーマンス情報をリアルタイムで追跡できるようになります。さらにその情報は、ダッシュボードやパフォーマンスランキングにも常時反映されます。
Stella Connectのマーケティング担当バイスプレジデントであるAlex Vlasto氏は次のように述べています。「Zendesk Suiteでは、スムーズなオムニチャネルサポートを実現するためのツールを利用できます。サービスがモノを言う企業には、どれも欠かせない重要なツールです。この新しいSuite Readyプログラムを使えば、選りすぐりのアプリをSuiteに統合して、強力で包括的なカスタマーサービスソリューションを提供できるようになるでしょう」
また、AIを活用した多言語対応チャットボット「Ada Glass」もお勧めです。Ada Glassを使えば、サポート担当者の手を借りずに70%もの問い合わせに対応できるようになります。さらに、人手を要するような内容であれば、自動で推測して担当者につなぐ仕組みも備えています。
「Adaを使うメリットは、なんと言っても、パーソナライゼーション対応のオートメーション機能と生身の人間の担当者を組み合わせて、一歩進んだカスタマーエクスペリエンスを提供できることにあります」とAdaのCEOであるMike Murchison氏は話します。「チャットボット分野でのベストパートナーとして、今後もぜひZendeskとの統合を続けていけたらと思っています。このパートナー関係を生かして、何か新しいサービスにチャレンジできないかとも考えているところです」
Suite Readyのアプリやパートナーについては、マーケットプレイスのページをご覧ください。