新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多くの企業がリモートワークへの移行を余儀なくされ、さまざまな課題が浮き彫りになるなか、積極的にITを活用し、変化に対応している企業もあります。IoTプラットフォーム「SORACOM」を提供するソラコムです。ソラコムでは以前からリモートワークを前提とした働き方を採用しているため、もともと社員の働く場所について制約がありません。いつ、どこで働くかは個人の裁量に任されています。たとえば、通勤時間を業務への集中時間に充てたいという理由で、自宅で仕事をすることも可能です。
以前はオフィスでのセミナーやトレーニングも頻繁に実施していたが、現在はオンラインでの実施に切り替えている
もちろん、こうした働き方を推奨しながら成果を生み出すために、普段から次のような工夫がされています。各自のタイミングでどこにいても必要な情報にアクセスできるよう、フラットな組織文化やツール活用が設計されているのです。
[リモートワークにおける工夫]
毎日11時にリモート参加の全体ミーティングを行う
ミーティング前にはbotが各メンバーに昨日の振り返り(報告)を促す
メールの代わりにSlackによる非同期コミュニケーションを用いる
メトリクスの通知や単純作業を自動化する(ZendeskとSlackとの連携による自動化を含む)
フラットにあだ名で呼び合う
新しいツールや制度を意欲的に取り入れる
ここで注目したいのが「振り返り」です。特にリモートワークにおいてはコミュニケーションが不足しがち。個人はもちろんチーム全体でサポートの精度やパフォーマンスを上げるためには、業務の振り返りが重要な鍵を握ります。サポートチーム内で毎月開催している振り返りも同様です。ソラコムでは、過去一か月間のチケットについて振り返りのミーティングを設け、サポートメンバーで対応内容の反省や称賛、行動計画の策定やサポート運用の見直しを行っています。
リモートワークでのミーティング画面
しかし一方で、リモートでは限られた時間の中で有意義な議論を展開するのがなかなか難しい現実もあります。しかも、サポートの振り返りでは、「どう対応したか」「何が大変だったか」といったストーリーを含んだ情報が不可欠です。単なる傾向分析ではこの辺りの情報まで追えません。ソラコムは試行錯誤の末、独自のプログラムを作成し、Zendesk APIからチケットのコメントを取得。その内容を加工して社内の情報共有ツールに貼り付けるようにしました。これにより、お互いの頑張りを定点観測し、刺激し合える環境が実現しています。不測の事態が発生してもサポートの現場が混乱することなく業務を遂行し、平常時と変わらぬ顧客満足度を維持できる理由がここにあります。
このようにソラコムが目指すサポートのあり方を具現化していく上で、「Zendeskは基本機能の充実に加え、APIで自在にカスタマイズできて使いやすい」とサポート担当者が語るとおり、APIを活用した機能拡充がどんどん進んでいます。
<Zendesk APIの活用例>
- Slackとの連携
Slack上でチケット情報を共有。関係者の力を結集して問題解決にあたることも。 - JIRAとの連携
JIRAインテグレーションを使って開発者への迅速なフィードバックを可能に。 - 文章校正アプリとの連携
チケットフィールドに文字を入力するたびにリアルタイムに校正結果を返す仕組みを実現。 - バックエンドシステムとの連携
自社開発の顧客管理システムと連携し、チケット画面に顧客の会社名や担当営業を表示。
Zendesk API を使って文章校正アプリや顧客管理システムと連携
一方で、顧客満足度が高いからといって現状維持を目標にするのではなく、これまで以上に価値あるサポートを提供するためにはどうしたら良いかを模索し続ける同社は、Zendeskがコロナ禍で用意した特別パッケージ「リモートサポートバンドル」を利用。現在、かねてから関心を寄せていたサイドカンバセーション機能を使って、Zendeskを使用していない社内外の関係者とのメールのやりとりも、Zendesk上に統合し一元管理しています。業務がZendeskで完結できるようになれば、さらなる効率化につながることは間違いありません。
サイドカンバセーション機能で、外部パートナーとの連携もスムーズに
ソラコムのサポート担当者が「もはや、ないと困る」というZendeskは、ビジネスの成長に合わせてサポート業務を最適化できる柔軟性が大きな強み。テクノロジーの活用で顧客の期待に応え続ける株式会社ソラコムの事例は、こちらでご紹介しています。ぜひご覧ください。