カスタマーサービスを提供するエージェントのエクスペリエンスを向上させることと、顧客のニーズを把握しているかどうかが、競合企業との差別化ポイントであり、ビジネス成功の鍵を握っています。
優れたカスタマーサービスを提供することは多くの企業にとって課題であり、最も優秀なサポート担当者でさえ難しいと感じる課題です。さらに、以下にあげる3つのポイントから、その難度はますます上がっています。
まず、カスタマーサポートのプロセスの複雑化があげられます。以前はカスタマーサポートといえば電話サポート程度でしたが、現在では、カスタマーサポートの担当者が確認・対応しなければならない管理画面やシステムは増える一方です。
2つめは、顧客の期待値が高くなっていることです。現在のお客様は、自分のニーズや好みに合わせたサービスがすばやく提供されることを期待しています。さらに、背景情報(顧客のプロフィールや過去の問い合わせ履歴など)を直接聞かれることなく、理解して対応してくれることを期待しています。
3つめは、顧客は自分の好みのチャネルから企業とコミュニケーションを取りたいと考えていることです。
これらの課題に対応するために必要となるのは、簡単に使えて、オムニチャネルでのサポートを実現するソリューションを導入して、サポート担当者のエクスペリエンスを改善することです。重要なポイントは、顧客視点です。顧客の要望はただひとつ、自分の問題を解決したいということであり、サポートを提供する側の体制やプロセスにはまったく関心がありません。それには、状況に応じてタイムリーな方法で問い合わせに対応するためには、内容の詳細と、チャネルを自在に切り替えて顧客に応答できる機能が必要となります。
シンプルなエージェントエクスペリエンス
エージェントが必要としているのは、あらゆるチケットに対応できるように、使いやすく独自のワークスペースを作成できる機能です。ビジネスの規模が拡大し複雑さが増すにつれて、顧客の問題も複雑化して慎重な扱いが必要になるため、エージェントが処理スピードや効率、仕事への満足度に煩わされることなく、問題を解決できるツールが重要になってきます。
たとえば、小売業者の場合、サポートに最も多く寄せられるのは返品・交換に関する問い合わせです。これらの問い合わせに対応するための専用のワークスペースこそが、エージェントにとって「必要なツール」であり、「返品・交換」ワークスペースにアクセスするだけで必要な関連ツール(アプリやマクロなど)の設定が全て自動的に整っていることが重要です。
サポートに必要な顧客情報を一元管理
昨今の顧客は、企業への問い合わせに複数のサポートチャネルを利用する傾向が、ますます強まっています。その結果、チャネルごとに顧客データは分断されてしまっています。顧客の問題をより迅速かつ容易に解決するには、必要な顧客情報を効率的に整理し、エージェントがすぐに利用できるようになれば「担当エージェントは誰?」「この顧客の以前の問い合わせ内容を知りたいんだけど」などの面倒なやりとりも不要となり、エージェントと顧客の両方にとって負荷の軽減につながります。
シームレスな対話を実現するオムニチャネルサポート
顧客は通常、複数のデバイスとアプリを使用して、友人や家族、そして企業と連絡を取り合います。顧客は、職場からチャットをしたり、バスの乗車中にメールを送ったり、自宅から電話をかけたいと望んでいるかもしれません。
オムニチャネルサポートでは、すべての顧客コミュニケーションが1つのインターフェイスに集約されているため、エージェントはチャネルを切り替えても会話が途切れることなく、一貫性を維持できます。一方、顧客は同じ話を違うエージェントに何度も繰り返す必要がなくなるので、チャネルを切り替えたことを意識せずに会話を続けることができます。問題の複雑さや時間帯に合わせて、チャネルを使い分け、企業と連絡を取ることも可能になります。