一般的には、ビジネスの成長と共に顧客が増え、チケット件数が増えれば増えるほどサポート部門が疲弊していく傾向にあります。その逆を行く株式会社マネーフォワードのCSチームは、いかにして現場のモチベーションを維持しているのでしょうか。
事例取材の最後に同社 CS本部 本部長の高橋 陽一氏に尋ねたところ、“入口が大事”という興味深いお話をいただきました。
採用時と入社後の認識の乖離をゼロにする
CSチームの仕事はストイックかつハードです。だからこそ、大切にしているのはプロフェッショナリティ。「はじめに、これだけの難しいプロダクトをこれだけのプロフェッショナルな人たちが扱っているという話を伝えます。そこにチャレンジしたいかどうかを問うた上で入社していますし、リーダー陣の心理的安全性へのケアも手厚く行っています。実際、CSチームのメンタルヘルススコアは、社内でも高いほうなんです」と高橋氏はきっぱり。
個別最適を徹底する
また、マネーフォワードで働くことになった場合に、何をモチベーションにして働きたいかをヒアリングし、個別最適を徹底しています。入社時の期待値に対して会社側から何をお願いしたいかを約束することで、自ずとそこにエネルギーが向くようになります。
とにかくルールを減らす
いったんルールを作ると、たとえ改善の必要性を感じても、「慣れ」がルールを変えることを億劫にさせてしまいます。ルールを作らない代わりに、会社として、チームとして何を大切にしているのか、どのように振る舞うべきなのかを、最初にしっかりと共有してからスタートします。
「ルールがない分自走できて、いろんなことを自分で適切に判断できるので、やりがいもあるし、スピード感も高まります」と高橋氏。もちろん、変えたいというニーズに対して、会社として変えられないという判断になることもあります。その場合は、単に「ごめん、できない」で済ませるのではなく、きちんと理由を説明することが大切。同時に、他の解決策がないかどうかを問うようにします。本人が自分なりに腹落ちし、モチベーションを落とさないようにする必要があるのです。
株式会社マネーフォワード
CS本部 本部長 高橋 陽一氏
CS本部 クラウドサポート部 副部長 竹下 晴基氏
「できる人ほど単純作業を嫌う傾向にあります。そこをなるべくなくしてあげることも大事なのだと思います」とCS本部 クラウドサポート部 副部長の竹下 晴基氏が語るように、少ないリソースで月間約2万件のチケットを処理するCSチームにとって、効率化は生命線。Zendeskの導入は、現場のフラストレーションを取り除き、一人ひとりのモチベーションを一層高めるための施策と言えそうです。
変化への挑戦をドライブするマネーフォワードの取り組みは、こちらでご紹介しています。ぜひご覧ください。