リアルタイムチャットの提供は、実はビジネスに関わる様々な担当者間のバランスをとる、という一面があります。例えば、営業担当はコンバージョン数を増やすことを重視しますし、サポート担当は、カスタマーエクスペリエンスに重きを置くことが、最大の価値と考えるでしょう。最終的に、リアルタイムのチャットサービスを理解し、企業全体のビジネス目標達成をどのようにサポートしていくかの判断は、サポートマネジャーにかかっています。
顧客がサポート担当者とリアルタイムでやりとりすることは、ビジネスの目標達成に重要な効果を生み出します。この場合、オンラインチャットの目標がビジネスの目的に合致していることが重要な鍵となります。顧客の購入機会を逃さないためにも、オンラインチャットの提供によって達成可能な5つのビジネス目標を紹介します。
1. 顧客満足度の向上
Zendeskベンチマークレポートによると、オンラインチャットはすべてのカスタマーサービスチャネルの中で、最も高い満足度を示しています。チャットサポートでやりとりをした顧客の92%が"満足した"という結果につながっています。だからこそ、カスタマーサービス部門の多くは、チャットサービスの導入を望むのです。メールよりも格段に早くやりとりができ、必要な情報を共有できるという、電話や音声サポートにはない強みがあります。
2.売上と利益を伸ばす
商品の購入を迷っている顧客が、商品やサービスの情報を求めてサイトを見て回っているとき、画面上にチャット担当者が表示されていることはセールスデベロップメント担当者がいることと同じぐらい効果的です。担当者は、顧客の質問に答えて適切なページに誘導するだけでなく、その顧客情報を質の高いリードとして営業担当に渡すことができます。オンラインチャット経由で顧客にコンタクトをとった場合、顧客が商品を購入する可能性が3倍以上にもなります。
その一例として、アパレル及びアクセサリーレンタルサービスのLe Tote社が挙げられます。顧客がWebページ内の「支払いページ」に留まっているときに、自動トリガを使用して、チャットを開きます。購入を検討している顧客の背中を後押しして、購入につなげています。
3. サポートコストの削減
オンラインチャットはエージェントの生産性を向上します。エージェントは、電話では困難な同時並行での複数のやりとりを同時並行で行えるようになる方法でもあるのです。効率が上がれば上がるほど多くの顧客を素早くサポートできるようになり、それはつまり顧客一人一人へのサポートコストが低くなることを意味します。
Zendesk Chatの導入で、ファッションネットワークのMiinto社は電話サポートでのやりとりを40%も減らすことができました。「よくある質問」にワンクリックで答えられるように、チャット内でクイッククリックの応答を有効にしました。それ以降、顧客からの多くの質問に、これまでよりも少ないスタッフで対応ができるようになりました。
4.カートの離脱率を下げる
オンラインでの買い物は便利ですが、顧客はカートに入れたものをすべて購入するわけではありません。実際、ショッピングカートに入れた商品の55%は購入されていません。
オンラインチャットを活用すると、購買行動をクローズするチャンスが生まれます。担当者はカート内にある商品の詳細を顧客に提供し、カートに追加する可能性が高い、似たような商品を紹介することもできます。ECやオンラインで小売をしている業者にとって、大変効果的な戦略となるでしょう。
5.回答率の向上
顧客は待たされるのを嫌うものです。オンラインチャットなら、リアルタイムでの回答が可能です。顧客は、問題を素早く解決してもらうためにも、チャットを通じて担当者にコンタクトすることを強く望んでいます。迅速な回答は素早い問題解決につながり、エージェントの生産効率が上がり、コストは下がり、顧客満足度が高くなることを意味します。