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ナレッジマネジメントツールの機能と運用ノウハウおよび最適なツールの選び方

更新日: 2024年6月22日

ナレッジマネジメントは、社員の持つナレッジを組織全体で共有し、最大限に活用して業務効率や生産性、顧客満足度の向上を実現します。その推進にはナレッジマネジメントツールの導入が有効です。ツールを導入することで、ナレッジの収集・蓄積・管理から活用までを効果的に行えます。この記事では、ナレッジマネジメントツールの機能や、ツールを使って運用するときのポイント、選び方について解説します。

ナレッジマネジメントの概要については以下をご覧ください。

ナレッジマネジメントツールに求められる主な機能

ナレッジマネジメントを効果的・効率的に行うには、ナレッジをデータとして収集・蓄積して組織内で共有することが必要なため、ツールには以下のような多様な機能が求められます。

  1. ナレッジ記事作成機能

    プログラミングの知識がなくても、Webにブログを書くように誰でも簡単にナレッジ記事の作成・更新ができる機能です。ナレッジマネジメントツールを使って書いたナレッジ記事は、社内外向けポータルサイトや営業資料、バックオフィス部門の業務プロセス資料、FAQ、各種のマニュアルとして幅広く活用できます。

  2. 検索機能

    ナレッジが多くなるほど必要な記事を見つけづらくなります。そのため、膨大なナレッジを有効に活用するには、ナレッジを見つけやすくする機能が必要です。例えば、キーワードの検索結果を一覧で表示したり、おすすめ記事をサジェストしたりするなどの機能があれば、必要な記事を簡単に見つけられます。ユーザーが指定したキーワードでナレッジ記事を検索できる機能は、特に重要です。

  3. ナレッジの整理・分類機能

    作成したナレッジ記事をカテゴリー別に整理して階層構造にすることで、検索を容易にしたり、関連したナレッジを参照したりできます。

    Zendeskで作成したナレッジベースの例

  4. アクセス制限の設定機能

    社内従業員やソフトウェアの利用者だけがアクセスできるようにログイン認証をつけたり、ログインしているかによって表示するコンテンツを変える機能も重要です。役職や部門、社内、社外などで、ナレッジによってアクセス制限をかけることができれば、安心してナレッジを運用・公開することができます。

  5. データ分析・レポート機能

    ナレッジ記事ごとにアクセス数が見えたり、記事に対するフィードバックが受けられたりするほか、検索キーワードのデータ分析などができ、その結果をレポートとして受け取れます。ナレッジの活用に役立つ分析で問題点を把握でき、ナレッジの改善、拡充を通じて業務の品質向上や効率アップにつなげられます。

  6. 問い合わせ管理やボットとの連携機能

    ナレッジが形になったコンテンツ(FAQやヘルプセンターなど)をチャットボットや問い合わせ管理ツールと連携できれば、ナレッジをさらに有効に活用できます。例えばチャットボットとFAQを連携させると、利用者が入力したキーワードに合わせて解決につながるFAQ記事を自動で返すことができ、FAQをより便利に多くの人に使ってもらえます。

    また、問い合わせ管理ツールと連携させると、カスタマーサポートや社内の問い合わせ業務を効率化することができます。社内外からの問い合わせに対して、担当者は問い合わせ対応画面からナレッジ記事を検索したり記事へのリンクを貼ったりできるため、対応時間の削減や回答品質の向上・維持が可能です。

  7. マルチデバイス対応

    パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレット端末での利用にも対応することで、場所や時間に関係なく利用が可能となり、利便性が向上します。

ナレッジマネジメントツール運用における3つのポイント

ナレッジマネジメントツールはあくまでも手段であるため、目的に合ったツールを選び、以下のポイントに留意して効果的に運用することが重要です。

目的を明確にしてナレッジ共有の重要性を組織内に浸透させる

ナレッジ共有を促進するためには、従業員の積極的な協力が不可欠です。しかし、一部の従業員が自分の強みであるノウハウの提供を躊躇したり、失敗例の共有を嫌がることで、ナレッジ共有が進まないことがあります。ナレッジ共有の目的、メリット、意義を明確にし、従業員に周知徹底することが重要です。周知が十分でなければ、ツール導入しても効果的に活用できず、有益なナレッジ(暗黙知)が共有されません。ツールを最大限活用するには、ナレッジ共有の重要性を組織内に浸透させることが重要です。

ナレッジを収集・蓄積・活用する運用体制を整備する

ナレッジマネジメントは、まずナレッジを収集することから始まります。ただし、単に蓄積するだけでは、膨大な量になり、必要なナレッジを検索しても簡単には見つけられず活用できません。ナレッジを収集・蓄積・活用する運用体制やルールを整備することが必要です。ナレッジ運用の責任者や推進者を設置し、ナレッジ活用の目的やルールの策定、収集・活用するナレッジの選別、蓄積時の整理などを行えるようにしましょう。

自社の目的に合った最適なナレッジマネジメントツールを選ぶ

多くのナレッジマネジメントツールから、自社の目的に合った最適なツールを選ぶポイントについて紹介します。

ナレッジマネジメントツールを選ぶときの7つのポイント

  1. 利用目的に合っているか

    さまざまなナレッジマネジメントツールがあり、それぞれ強みや機能が異なっています。選定にあたっては、利用目的を明確にし、そのうえで達成したい課題、主な利用者などを想定して、価格や機能などを総合的に判断して選びましょう。

    主な利用目的には以下があります。

    作成したナレッジを問い合わせ対応に活用
    問い合わせ管理やチャットボットとの連携機能に優れたナレッジマネジメントツールが最適です。
    画像や動画を利用した社内教育に活用
    eラーニング用教材やマニュアルの作成機能に優れたナレッジマネジメントツールが最適です。
    ナレッジを社内Wikiとして公開
    社内Wiki機能に優れたナレッジマネジメントツールが最適です。
    ナレッジを社員同士で共有して活用
    ファイル共有、掲示板機能、メッセージ機能など、グループウェア機能に優れたナレッジマネジメントツールが最適です。
  2. ナレッジを社内外に向けて活用できる仕組みがあるか

    ナレッジを蓄積しても、社内外に対して使いやすく活用できる仕組みがないと大きな効果を得られません。ナレッジを形にしたFAQやヘルプセンターのデザインをどの程度カスタマイズできるか、ナレッジをカテゴリーやセクション別に整理できるか、チャットボットと連携できるか、ナレッジベースの検索エンジンの精度といった点を確認しましょう。

  3. 使いやすさ・操作性

    使いやすく操作が簡単なツールでないと、社員が積極的に利用しなくなる恐れがあります。実際の業務でツールを使う社員に事前に使ってもらい、社員目線での使いやすさをチェックすることが重要です。Zendeskでは無料トライアルを提供しており、本契約の前にナレッジマネジメント機能の使いやすさや操作性を試せます。

    Zendeskのナレッジ記事の編集画面。直感的に記事を作成可能

  4. スモールスタート対応の可否・拡張性

    一部の組織(部門)のみ、あるいは機能を限定して利用できるスモールスタートができれば、問題点や改善点を考慮しながら、リスクを抑えた全社展開や多目的展開が可能です。

  5. マルチデバイス対応の可否

    スマホやタブレット端末などマルチデバイス対応なら、働き方の多様化で増加した外出先や在宅からの利用にも対応できます。

  6. セキュリティ強度

    ナレッジには社外秘や部門外秘などの情報も含まれるため、セキュリティ強度が重要です。情報漏えいや外部からの不正アクセスなどのリスクに対する適切な対策がとられているツールを選ぶことが重要です。

  7. 料金体系

    「初期費用+月額費用」「ユーザー数に応じた課金の有無」など、料金体系やトータルコストが、予算や組織規模に合っているかを確認します。

ツール導入で顧客対応業務を効率化した企業の事例

Zendeskは世界10万社以上が利用するカスタマーサービスプラットフォームです。ナレッジマネジメントの推進に欠かせない機能を豊富に装備しています。Zendeskを利用して顧客対応業務を効率化した事例を紹介します。

社内ナレッジを有効に活用するには適切なツールの選択と運用がポイント

社内のナレッジを有効に活用するには、利用目的に合った最適なナレッジマネジメントツールを選択して運用することが重要です。ツールを使うことで、ナレッジの蓄積・管理・共有・分析・活用までをシームレスにスムーズに行えます。社員のナレッジを結集し、業務効率や顧客対応品質の改善による顧客満足度の向上を通じて、組織全体の活性化や競争力の強化につなげましょう。

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