カスタマーサービスは、コミュニケーションによって顧客を増やしたり、売り上げやコンバージョンにつなげたりするという重要な役割を担っています。あなたの会社では、カスタマーサービスの品質向上のためにどのような施策を行っていますか?
カスタマーサービスにおいて重要なことは、個々のスキルを生かしてチーム全体の品質向上を図ること。スタッフによって対応の品質や内容にばらつきが出ることを防ぐためには、ベテランの人や満足度の高い回答を使って、できる限り定型文を作成し返信できるように環境を整えることが重要となります。
この記事では、カスタマーサービスチーム全体の品質向上のために今すぐ始められる、「本当に使える定型文」の運用法をご紹介します。
カスタマーサービスの品質にばらつきが生じる理由
誰でも同じ品質で対応できるようにと定型文を用意しても、すぐに使われなくなってしまう。その結果、対応スタッフによって品質にばらつきが生じてしまう。そんな悩みはありませんか?定型文が使われなくなってしまうのは、次のようなことに起因している場合が多いです。
定型文に当てはまらない例外パターンが多いため
定型文が古くて使えないため
定型文を利用するという習慣がないため
カスタマーサービスの品質向上のために、まずは「本当に使える定型文」を用意しましょう。定型文は、どのようなパターンにも対応でき、誰もが常に利用できるように徹底的に準備するのが理想です。
「本当に使える定型文」の作り方
「本当に使える定型文」にするためには、問い合わせ内容を細かく分析して作成し、スタッフ全員が使いこなせるように運用する必要があります。そのコツをご紹介していきましょう。
定型文は徹底的に細分化して作成する
カスタマサービスの品質を一定に保つために、「予約内容の変更方法」「購入キャンセル方法」といった「よくある問い合わせ」への回答内容を定型文として用意している企業は多いでしょう。しかし、品質をより高めるためには、定型文を細分化してパターン別に作成する必要があります。
たとえば予約内容の変更方法についてメールで問い合わせが来た場合の返信定型文を作成するとしましょう。多くの場合、次のような文章が用意されているのではないでしょうか。
予約内容の変更は、インターネット上で行えます。マイページにログイン後、該当の予約を選択して手続きしてください。
しかし、実際の問い合わせは次のような内容で届きます。
予約をしたのですが、人数を増やすにはどうすれば良いですか?
予約時間の変更方法を教えてください。
銀行振り込みで予約したのですが、カード払いにできますか?
1つの定型文しか用意していないと、このような問い合わせには対応できません。定型文は、パターンを徹底的に細分化し、どのようなケースにも対応できるよう準備する必要があります。様々なパターンの定型文が用意されていれば、メールでの問い合わせ返信時にはその中から選択するだけで回答できるためスピードが上がり、かつ内容の一貫性が保たれます。
さらに、「パターンに当てはまらないケースが出てきたら必ず定型文を追加する」というルールを決めておけば、例外なく定型文を使用できるようになるでしょう。
▲Zendeskのマクロ機能を活用すれば、定型文を保存でき、対応中にすぐに呼び出すことが可能
定型文を常に最新の状態に保つ
定型文の内容が古くなってしまうと、いつの間にか使われなくなり、それぞれのスタッフがオリジナルで回答文を作成してしまうようになります。それを防ぐために、定型文を常に最新の状態に保っておきましょう。カスタマーサービスの品質向上のためには、気付いた人がその場ですぐに定型文を修正するという業務フローを決めておくことがポイントです。
定型文の利用が習慣化される仕組みにする
せっかく定型文が用意されていても、使いづらいためにうまく活用されていないケースも多く見受けられます。たとえばエクセルやスプレッドシートなどで作成されている場合、数が増えるにしたがって必要なものを見つけにくくなり、「探すより自分で書いた方が早い」という意識がはたらいてしまいます。
定型文は、見やすく、使いやすい方法で共有し、利用が習慣化されるような仕組みにする必要があるでしょう。
まとめ
カスタマーサービスの品質向上のための「本当に使える定型文」の作り方をご紹介しました。定型文を上手に活用するには、機能の充実したカスタマーサービスツールの利用もおすすめです。無料トライアル期間を利用して、ぜひ試してみてください。