メールや電話、Webの受付フォームなど、さまざまな窓口に寄せられるお客様からの問い合わせやクレーム。これらは「生のお客様の声」であり、ぜひとも今後の営業やサポート、マーケティングに活用していきたいものです。そんな大切なお問い合わせ履歴を、「エクセル(excel)で管理している」という企業もまだあるかもしれません。エクセルでの管理は手軽な反面、セキュリティ面などに不安が残ります。今回は、「問い合わせ管理」を効率化するメリットを紹介します。
問い合わせ履歴は顧客情報の宝庫
お客様の大半は商品やサービスに不満があっても、それを企業側に伝えることなく黙って離れてしまうものです。そう考えると、お客様からのクレームや苦情は必ずしもネガティブに捉えるものではなく、もっとポジティブに受け止めるべき側面があるのではないでしょうか。もちろん、お客様の要求に唯々諾々と従うべきということではありませんが、ビジネス環境が激変する現在において、顧客が自らアプローチしてくれる機会を逃すのはもったいないことです。
クレームなどマイナスの評価も含めて、顧客からの問い合わせは宝の山といえます。商品開発・改善のヒントやPDCAを回すための貴重な検討材料として、顧客の「問い合わせ履歴」は適切に管理していく必要があるでしょう。
エクセル管理のデメリットとは
日本企業のパソコンには、一般的に表計算ソフトのエクセルが導入されています。「一度は触ったことがある」という人が大半を占めるでしょう。事務作業のためにエクセルは便利で手軽なソフトですが、エクセルを使った顧客情報管理にはデメリットもあります。
例えば、「複数の担当者による同時管理が難しい」という点。複数の人が同時に書き込んだり、保存したりするのが難しいだけでなく、手軽さゆえにさまざまな機能やデータをつけ足したり、いつの間にか申告なしに改変されたりしやすいものです。中にはデータが何万行にもわたって大量に蓄積されたエクセルファイルを、延々と使い続けているという人もいるかもしれません。このように数カ月、数年かけて構築した大切な顧客管理データも、担当者の誤操作ひとつで簡単に削除されてしまう恐れがあります。
また、セキュリティ面も顧客管理を行う際に重視すべき大切なポイントです。エクセルファイルはメール添付やUSBメモリなどで簡単に社外に持ち出せます。大切な顧客情報が流出すれば、会社に大きな損害を与える場合もあります。
CRMとは?問い合わせ履歴と顧客情報の一元管理
CRMとは本来、顧客管理を行うためのマネジメント手法を指すものでしたが、最近では顧客管理専用のシステムのことを指すことが多いようです。クラウド上で保管するCRMの場合、導入後すぐに使用開始することが可能で、インターネットが使える環境ならどこからでも閲覧できるようになります。不正アクセスを防ぐためのIP制限や2段階認証などといった対策が施されているため、エクセルで顧客管理する場合と比べてセキュリティリスクが軽減されるだけでなく、複数の部署や担当者間で共有、同時管理も簡単に行えます。
全社的にCRMを導入すれば、カスタマーセンターが「問い合わせ履歴」や「その対応」をまとめるといった使い方だけでなく、営業記録や属性などの情報も同時にリンクさせることが可能となります。業務効率化やマーケティングにも活用できるようになるでしょう。
CRM導入のデメリットを挙げるとすれば、専用システムゆえに操作や使い勝手に慣れる必要があること、万が一、セキュリティ事故やハッキングなどが起きた場合に自社内でのコントロールが難しいことなどが挙げられます。
CRMで顧客情報を扱う場合は、セキュリティリスクが最も懸念されるかもしれません。とはいえ、コピーや削除、外部メモリを使った持ち出しなどが簡単に行えるエクセルと、クラウドなどで一括管理されるCRMシステム、どちらが安心かは自明なはずです。
まとめ:問い合わせ対応はツールの利用で効率化
クレームを含め、お客様からの問い合わせは企業にとって商品やサービスの開発・改善に生かせる貴重な材料となります。それだけに問い合わせを管理することは非常に重要といえるでしょう。お客様からの問い合わせを生かす方法を考えるとともに、CRMツールの利用などで効率的に安全に管理する必要があります。
「Zendesk」は、顧客コミュニケーションを効率化するツールとして、スタートアップ企業から大企業まで、世界中で幅広く導入されています。チャットやメール、電話などのあらゆるチャネルからの「お問い合わせ」を一元管理し、問い合わせ管理を含む顧客コミュニケーションを効率化できるのが強みです。顧客管理業務の効率化に向けたシステムの導入を検討している企業は、この機会にZendeskの導入も検討されてみてはいかがでしょうか。