日々、カスタマーサポート業務を行っていると、慣れが生じてくることもあり、どうしてもお客様の目線に立った対応ができなくなってしまうことがあります。特にカスタマーサポートという業務は成果が数字として表れにくいため、実際のところ顧客どう感じているのか感じ取りにくいこともあるでしょう。そこで、おすすめしたいのがカスタマーフィードバックを得ることです。今回は、「そもそもカスタマーフィードバックとは何なのか」といったことから、カスタマーフィードバックのメリットや取得方法について考えていきます。
カスタマーフィードバックとは?
カスタマーフィードバックとは、商品やサービス、会社についての顧客の反応を指します。「カスタマーフィードバックを得る」とはさまざまな方法で顧客の生の声を聞くことになるでしょう。企業はカスタマーフィードバックにより顧客目線での自社のイメージ、強み、弱みを知り、そのデータを今後の業務にどう生かしていけばよいかを考える資料のひとつにすることができます。
具体的には、カスタマーサポートであれば「対応はどうであったか?」「問題は解決したか?」「満足度は?」といった質問に加え、「商品やサービスを誰かにすすめたいか?」「どのような人にすすめたいか?」などを聞くことで、どういった対応が求められているのかを知ることができます。
カスタマーフィードバックを得る方法としては、顧客満足度アンケートのようなものが代表的です。しかし、近年はWebやSNSなど顧客との接点が増えたことにより、カスタマーフィードバックを得る方法も多様化しています。
カスタマーフィードバックを得るメリット
カスタマーフィードバックを集めて分析すると、社内にいてはわかりづらい「顧客目線での声」を得ることができます。それによるメリットは次の通りです。
「自分たちの対応が間違っていないか」検証できる
自分たちでは正しい対応だと思っていることでも、顧客からすれば「適切でない」と思われているケースは少なくありません。カスタマーフィードバックを得ることで、企業と顧客のずれを知り、修正していくことができます。
カスタマーサポートが商品購入や顧客ロイヤルティの向上に「どれくらい役に立っているか」を計れる
「満足度」や「まわりへの推奨意向」を聞くことで、自分たちの業務が顧客にとってどれだけ役に立っているのか、顧客ロイヤルティ向上にどれだけ貢献しているのかを明確な数字として知ることができ、モチベーションアップにつながります。
カスタマーフィードバックを得る方法
カスタマーフィードバックを得るための方法はさまざまですが、そのなかでも代表的なものを4つ紹介します。
メール
電話で問い合わせをしてくる顧客は、急いで解決したい問題を抱えている場合が少なくありません。そうした際に、対応についてのフィードバックを得ようとすると迷惑がられてしまう恐れがあります。そこで、当日もしくは翌日に、メールで質問を送って回答してもらう方法があります。この場合、電話対応や全体的な満足度だけでなく、自社のサービスを他の人に勧めたいか、などより詳細な質問を投げかけることもできます。
DM
DMによるカスタマーフィードバックを得ようとする場合、顧客は手書きで返信する必要があるため、メールよりも回答のハードルは上がります。しかし、DMを返送してくれる顧客は、自社に強い関心を持っているということの証明にもなり、回答の信頼性も高まります。
SNS
TwitterやFacebookなどのSNSを活用してフィードバックを得る方法は、ネットを使ったものとしてはもっとも手軽で多くの情報を集められます。ただし、手軽な反面、詳細なフィードバックを得ることは難しくなる傾向があります。
電話
商品やサービスにもよりますが、顧客と密接な関係を築けているなら、直接電話でコンタクトを取ってもいいでしょう。また、カスタマーサポート業務の多くは顧客から電話対応です。場合によっては問い合わせ終了後に直接、「今回の対応についてどうであったか?」「満足度はどの程度のものであったか?」を聞くことがでるでしょう。
まとめ:目的に応じたフィードバックの設定が重要
カスタマーフィードバックはさまざまな方法で得られますが、どういった方法を使うにせよ、重要なことは「フィードバックを得る目的を明確にすること」です。闇雲にフィードバックを得ようとすると、設問が曖昧になってしまい、お客様にも伝わりません。このようなフィードバックでは、今後の業務に活かすことも難しくなります。
こうした状況を避けるには、「カスタマーフィードバックを何のために得るのか」を明確にしておく必要があります。例えば、「顧客満足度を上げる」とか、「業務効率を上げる」といった目的を決めておくと、おのずと「何を聞けばよいのか」も決まってくるはずです。よいフィードバックを得るためには、「しっかりとした目的を立てること」がポイントになります。