2024年に注目のカスタマーサービス向けチャットシステム6選
更新日: 2024年8月17日
テイクアウトの注文をしたり、俳優の出演映画を検索したりなど。テクノロジーによって、私たちがサービスを受け取ったり、情報を参照したりするスピードは大きく変化しました。 顧客体験にも同じことがいえます。 今日の消費者は素早いサポート体験を期待しています。しかしその期待に応えるには、適切なツールが必要です。
そこで検討すべきなのが、チャットによるサポートです。 チャットソフトウェアは、企業のWebサイト、モバイルアプリ、メッセージングチャネル(Messenger、WhatsApp、Slackなど)で顧客とのリアルタイムの会話を実現します。 顧客は好みのチャネルを使って素早くサポートを受けることができるため、顧客体験(CX)の向上につながります。
ビジネスの意思決定と同様に、チャットソフトウェアの選択にも迷いがつきものです。 企業が自社に最適なオプションを選択できるよう、この記事では、2024年にお勧めのチャットシステムを6つご紹介します。
- Zendesk:CXに特化した業界最高水準のソフトウェア
- LiveChat:eコマースおよびB2BのSaaS企業向けソフトウェア
- LiveAgent:サポートチーム向けソフトウェア
- Re:amaze:オンラインビジネス向けソフトウェア
- tawk.to:無料のオンラインチャットソリューション
- Tidio:標準的なサポートソフトウェア
以上6つのチャットシステムの詳細と、選択の際に注意すべき点を説明します。
自社に最適なチャットシステムの選び方
オンラインチャット形式のカスタマーサポートを導入する際は、ソフトウェアの選択肢が豊富にあることに気付くでしょう。 ただし、自社に最も適したソフトウェアを選択するためには、採用中のビジネスモデル、必要な機能、対象とする顧客基盤などを考慮しなければなりません。 以下に、チャットシステムを選択する際の重要なポイントを挙げます。
- 既存システムと連携可能: チャットソフトウェアの利点を最大限に活用するには、企業内の既存のシステムと統合する必要があります。 たとえばZendeskは、マーケティング用の自動化システムからShopifyなどのeコマースシステムまで、1,500種類を超えるプラグ&プレイのインテグレーション(すぐに使える連携システム)をサポートしています。 これらの統合機能により、サポートチームは顧客に関連するすべてのデータ、インタラクション(対話)履歴、およびチャネルをまたいだ背景情報を一元管理できるため、顧客に応じて会話を最適化することが可能です。
- 使いやすい: これも肝心です。 複雑で時間のかかる設定や、誤った操作を招くようなわかりにくいインターフェイスは不便なものです。 Zendeskのような、サポート担当者の利便性を考慮して直感的に設計された、使いやすく設定しやすいソリューションを選びましょう。 これによりチームは、複雑なソフトウェアの習得ではなく、本業であるカスタマーサポート業務に時間を割くことができます。
- 拡張性: ビジネスの規模拡張に併せて拡大可能なチャットソフトウェアが理想的です。 これは、サポートチームや顧客基盤の拡大に合わせてプランをアップグレードしたり、新しいソリューションに切り替えたりする必要がなくなるためです。 たとえば、オープンで柔軟なZendeskを採用すると、成長するビジネスや変化する顧客のニーズに素早く対応できます。 Zendeskは、お客様のビジネスとともに拡大する、長期にわたって頼れるソリューションです。
- 総保有コストの低さ: 実装に何か月もかかるソフトウェアや、開発者の手助けが必要なソフトウェアには、余計なコストと時間がかかります。 Zendeskのチャットソフトウェアなら複雑な設定は必要なく、短期間で導入できます。隠れたコストもありません。 これによりチームは、ビジネスのあらゆる成長段階で優れたカスタマーサービスを一貫して提供しながら、時間短縮とコスト削減を実現できます。
- AIと連携可能: AI機能を搭載したチャットソフトウェアを使用して業務プロセスを合理化することで、少ない労力で充実したサポートを提供できます。 Zendeskなら、最先端のAIテクノロジーで顧客のニーズを予測し、セルフサービス型サポートを促進できるほか、人間味のある自然な対話で質問への回答を提供することも可能です。
以上の5つのポイントを念頭に置くことで、総合的なメリットを長期にわたってもたらすオンラインチャットソリューションを見極めることができるでしょう。 では早速、2024年にお勧めのチャットソフトウェアを以下にご紹介します。
お勧めチャットシステムの比較
貴社のビジネスに最適なチャットシステムを見つけましょう。 Zendeskが作成した以下の表では、最低価格、無料トライアルの期間、機能の特徴を比較しています。
ソフトウェア | 最低料金 | 無料トライアル | 主な機能 |
---|---|---|---|
Zendesk | エージェント1人あたり月額55ドル(年払い) | 14日間 |
|
チャット | エージェント1人あたり月額20ドル(年払い) | 14日間 |
|
LiveAgent | 無料(基本機能のみ) | 14日間または30日間 |
|
Re:amaze | チームメンバー1人あたり月額26.10ドル(年払い) | 14日間 |
|
tawk.to | 無料(有料の追加オプションあり) | なし |
|
Tidio | 無料(基本機能のみ) | 7日 |
|
お勧めチャットソフトウェア6選
各チャットシステムの主な機能と特徴をご紹介します。貴社のビジネスニーズに適したオプションをご確認ください。
1. Zendesk
用途と特徴: CXに特化した業界最高水準のソフトウェア
Zendeskは、AI搭載型のチャットソフトウェアを提供し、迅速かつパーソナライズされたチャットを大規模に展開できるよう企業をサポートします。 Zendeskのチャットシステムなら、自社のブランドに合わせてカスタマイズ可能なノーコードのウィジェットを使用し、チャットサポートをサイトに追加できます。 またWebサイトにとどまらず、モバイル端末、SMS、Messenger、WhatsAppなど、さまざまなチャネルを通じて幅広くチャットによるサポートを提供できます。
Zendeskの統合型エージェントワークスペースは、サポート担当者同士のリアルタイムでのコラボレーションを可能にします。またメールや電話など、チャット以外のすべてのチャネルと同じ画面でチャットの会話を管理することができます。 これによりサポートチームは、複数のダッシュボードやアプリケーションを切り替えることなく、1か所で過去のやり取りの履歴とすべての背景情報を参考にしながら、顧客一人ひとりに合わせて会話をパーソナライズすることができます。 また既存の社内エコシステムとチャットソフトウェアとも統合できるため、チームは顧客の全体像を把握できます。
さらに自動化とAIを活用して、より高度なチャット体験を実現できます。 たとえば、自動翻訳(多言語対応)機能やチケット内に回答の定型文を埋め込むチケットフィールドの自動入力機能を使用し、担当者の作業時間を短縮することができます。 Zendesk AIは、サポート担当者の処理能力、スキルセット、会話の優先度、言語、目的を判定し、チケットを適切な担当者に自動でルーティングします。 またサポート担当者は、Zendesk AIを使用してメッセージを詳細化したり、トーンを変更したりすることができます。 さらにZendesk AIは、顧客対応中の担当者にチケットの概要や過去の類似チケットを表示することで、より迅速なサポートの提供と問題解決を支援します。
人間の担当者とは異なり、Zendesk AIなら24時間365日の顧客対応が可能です。 ZendeskのAIチャットボットは生成AIを搭載しているため、生成AI機能を常時利用できます。Zendesk AIは顧客体験を向上するために事前にトレーニングされているため、導入してすぐに使い始めることができます。 また過去のボットの対話を参照して、ボットによるサポートが有効なトピックを提案することも可能です。
Zendeskの包括的なカスタマーサービスソリューションは、高度なレポートと分析機能も備えており、サポートチームに役立つ顧客データをリアルタイムで提供します。 ビルトインでカスタマイズ可能なダッシュボードでは、必要なデータだけを素早くソートしてやり取りを可視化し、顧客のインサイトを取得できます。統計学の知識は必要ありません。
Zendeskは、その豊富な機能に加えて、サポート担当者が直感的に操作できるよう設計されており、複雑な設定なしで短期間で導入できるという特徴もあります。 開発者や長い準備期間を必要とせず、稼動させたその日から有意義なサポートを提供し、変化する顧客の期待に応えながら時間とコストを節減できます。
Zendeskは企業と共に歩み、一緒に成長するために設計されています。 信頼のパートナーとして、ユーザー企業にノウハウやリソース(CXリーダーが集うグローバルコミュニティへのアクセスなど)を提供し、優れたカスタマーサービスの実現を支援します。
料金プラン:
エージェント(サポート担当者)1人あたり月額$55から(年払い)
Zendeskの料金プランの詳細はこちら。
無料トライアル:
14日間
Zendeskの無料トライアルはすぐに開始いただけます。またはデモのリクエストも受け付けています。
2. LiveChat
用途と特徴: eコマースおよびB2BのSaaS企業向けソフトウェア
LiveChatは、eコマース企業および企業間(B2B)のソフトウェアサービス(SaaS)企業向けのチャットソフトウェアです。 組織はLiveChatのカスタマイズ可能なウィジェットを使用して、Webサイトやアプリにチャットサポートを追加できます。 カラー、サポート担当者のプロフィール、サイトのレイアウトを自社に合わせて調整することで、チャット画面の外観を最適化できます。 LiveChatには、メッセージのトーン(文調やスタイル)を調整する「AIライティングアシスタント」機能があります。
またMessenger、Instagram for Business、SMS、WhatsApp Business、メールといった、オムニチャネルのメッセージングをサポートし、 チャット内での音声通話およびビデオ通話機能、画面共有機能もあります。
またeコマース企業はLiveChatの「プロダクトカード」を使用して、 チャット内で画像、価格、商品説明を含むメッセージを共有できます。 顧客はチャット画面でプロダクトカードをクリックして、商品をカートに追加することができます。 またサポート担当者は、LiveChatを介してPDF、画像、プレゼン資料、スプレッドシート、音声ファイルなどを顧客と共有することができます。
レポート機能と分析機能では、チャットの合計件数、未対応のチャット数、チャット体験への満足度、応答時間などの指標にもとづく分析結果を参照できます。 また特定のカスタマーサービスデータに焦点を当てたカスタムレポートを作成し、LiveChatカスタムレポートをCSVファイルとしてエクスポートすることも可能です。
LiveChatでは、顧客エンゲージメント機能(インタラクティブな挨拶を交わす機能など)も利用可能です。 企業はこの機能を活用して独自の挨拶文を設定し、販売促進、ミーティングのスケジュール作成、特定のページへのユーザーの誘導に役立てることができます。 サポート担当者は、応答用の定型文ライブラリを作成し、チャットのコミュニケーションを合理化できます。
LiveChatは200以上のインテグレーションをサポートしていますが、ネイティブのチャットボット、ナレッジベース、ヘルプデスクの機能は含まれていません。 これらの機能を利用するには、LiveChatの親会社が提供する別のソフトウェア製品(HelpDesk、KnowledgeBase、ChatBot)と統合する必要があります。 そのためLiveChatは、単一のアプリケーションで包括的なカスタマーサービスソリューションを管理したい企業には不向きかもしれません。
料金プラン:
エージェント1人のみ、月額$20から(年払い)
無料トライアル:
14日間
ZendeskとLiveChatを統合する方法、 ZendeskとLiveChatの比較はこちら。
3. LiveAgent
用途と特徴: サポートチーム向けソフトウェア
LiveAgentは、オンラインチャット機能を備えたカスタマーサポート用ソフトウェアです。 LiveAgentを使用すると、チャットウィジェットを使用して自社サイトにチャットサポート機能を追加できます。 ボタン、カラー、チャットウィンドウなど、企業のブランドイメージに合わせてウィジェットのカスタマイズが可能です。 サポート担当者は「リアルタイムタイピングビュー」機能により、顧客が送信を押す前に入力内容をプレビューすることができます。 また、よくある質問(FAQ)に回答するための定型文を事前に作成することもできます。
企業は、LiveAgentのチャットルーティング機能を設定して、さまざまな方法で担当者に会話を割り当てることができます。 新しく着信したチャットをランダムに割り当てることも、サポート担当者の作業量に応じて割り当てることも可能です。
LiveAgentはチャットでの会話を能動的に促す機能をサポートし、企業がサイト訪問者に自動で関与できるようにします。 またサイト訪問者とそのチャット履歴、サイト滞在時間、位置情報、IPアドレスなどの追跡も可能です。
LiveAgentはオムニチャネルのヘルプデスクとチケット管理システムも提供しています。 サポート担当者はユニバーサル受信トレイにより、メール、WhatsApp、Viber、Instagram、チャットなど、さまざまなチャネルで顧客とやり取りできます。 ヘルプデスクはビルトインの顧客関係管理(CRM)ツールを備え、氏名、過去の購入履歴やサポート履歴といった顧客情報を収集し、保存することができます。
さらにLiveAgentは、カスタマーサービス指標(顧客満足度評価、平均チャット時間、平均チャット応答時間など)にもとづく分析を含む、リアルタイムのレポート機能と分析機能を備えています。 LiveAgentにはサポート担当者のランキング機能もあり、すべてのポジティブまたはネガティブな評価を確認できるフルレポートを作成できます。 このレポートには、評価日、サポートチケットの詳細、顧客のコメントが含まれます。
LiveAgentは、AIによる文法修正、多言語対応、トーン調整といったAI機能も提供しています。 ただし、これらのAI機能を利用するには、OpenAIのアカウントを自社で所有して接続する必要があります。 そのためLiveAgentは、すぐに使えるAI機能やチャットボット機能を求める企業には不適といえるかもしれません。
料金プラン:
無料(基本機能のみ)
無料トライアル:
フリーのメールアドレスの場合14日間、企業のメールアドレスの場合30日間
4. Re:amaze
用途と特徴: オンラインビジネス向けソフトウェア
Re:amazeは、オンラインビジネス向けのカスタマーサービス、オンラインチャット、ヘルプデスク用プラットフォームです。 テーマカラーとアイコンをカスタマイズ可能なチャットウィジェットを備えています。 チャットウィジェットに検索可能なヘルプセンターを設置して、顧客をセルフサポートリソースに誘導することもできます。 さらに、特定のトピックの表示・非表示を設定したり、内部使用に限定したアセットライブラリを作成したりすることができます。
顧客にサポートを提供する上で、チャットの会話をビデオ通話に切り替えることができます。 チャット用のプラットフォームは、ファイル共有機能、会話ログ機能、閲覧・既読の表示機能を備えています。
Re:amazeは、ビルトインのチャットボットとカスタムチャットボットの両方を提供しています。 ビルトインのボットは、初回コンタクト時の顧客情報の収集から顧客の注文ステータスの確認まで、さまざまな機能を備えています。 カスタムチャットボットとノーコードチャットボットの構成が可能で、独自性のあるチャットボットとニーズに合わせた応答を作成することができます。 特定のメッセージングチャネルで自動応答を設定することも可能です。
共有受信トレイ付きのヘルプデスクもRe:amazeの特徴です。これによりサポート担当者は、異なるチャネル(SMS、メール、チャット、Messenger、Instagramなど)をまたぐ顧客との会話を1か所で管理できます。 またサポート担当者は、他の担当者の会話を閲覧したり、顧客対応中かどうかを確認したりすることができます。 共有受信トレイでは、カスタマイズ可能なリマインダー機能、メモ機能、通知機能を利用できます。
カスタマーサービス用プラットフォームには、チャネル別レポートを作成可能なリアルタイムレポート機能があります。 これにより、カスタマーサービスの品質とパフォーマンスを測定する指標(応答時間、チャット件数、初回応答解決率、顧客満足度など)を追跡できます。
Re:amazeは、OpenAIのGPTモデルを使用したAI機能も提供しており、 返信内容の提案、翻訳、チャットの要約機能などを利用できます。 ただし他のチャットサポートソフトウェアのAI機能とは異なり、Re:amazeのAI機能はまだベータ版です。 このため、生成AIや自動化機能をフル活用したいという企業には、より確立されたソリューションが必要とされるかもしれません。
料金プラン:
チームメンバー1人あたり月額26.10ドルから(年払い)
無料トライアル:
14日間
5. tawk.to
用途と特徴: 無料のオンラインチャットソリューション
tawk.toプラットフォームは、無料で利用できるWebサイト用のオンラインチャットソフトウェアです。 カスタマイズ可能なチャットウィジェットを使用して、サイトやアプリの訪問者をモニタリングしたり、訪問者とチャットしたりすることができます。 JavaScriptのスニペットを追加することで、自社サイトにチャットウィジェットを組み込むことができます。 tawk.toにはiOSとAndroidの両方に対応したモバイルアプリもあるため、サポート担当者は外出先で通知を受け取り、顧客の質問に答えることができます。
無料のチャットサポートソフトウェアは多言語機能を備えており、45言語以上に対応可能です。 サポート担当者は、定型文のライブラリを作成し、顧客からのよくある質問への回答に役立てることができます。
tawk.toは、チャット機能に加えてカスタマイズ可能なナレッジベースも無料で提供しています。 tawk.toのブロックベースのエディタを使用して、テキスト、画像、動画、GIFなどを追加し、セルフサービス用コンテンツを作成できます。 またカスタムカテゴリを作成し、コンテンツを表示する場所やユーザーを制限することも可能です。
tawk.toのレポーティングダッシュボードでは、チャット件数、平均チャット時間、初回応答時間、未対応のチャット件数などの指標にもとづくレポートを作成できます。 また、訪問者がアクセスしたサイト内の場所、訪問頻度といったユーザーの行動を、リアルタイムでモニタリングできます。 サポート担当者は、すべての顧客の全会話履歴を閲覧できます。
tawk.toのコア製品は無料ですが、企業がチャットサポートソフトウェアに求めるすべての機能を網羅しているとは限りません。 たとえばAIアシスト(月額29ドルから)、音声通話、ビデオ通話、画面共有(月額49ドル)、tawk.toブランディングの非表示(月額19ドル)などは、すべて有料オプションです。 これらの機能を必要とする場合は有料オプションを検討することになるため、ソフトウェアの総保有コストを増やす可能性があります。
料金プラン:
無料(有料の追加オプションあり)
無料トライアル:
なし
6. Tidio
用途と特徴: 標準的なサポートソフトウェア
Tidioは、オンラインチャット機能を備えたAIカスタマーサービスソフトウェアです。 サポート担当者は、Tidioのプラットフォーム(ブラウザ、デスクトップアプリ、モバイルアプリ)で、カスタマイズ可能なウィジェットや専用のチャットページを使用し、サイト訪問者と会話することができます。 チャットウィジェットにはライブ入力機能と既読通知機能が含まれるため、サポート担当者は顧客が送信ボタンを押す前に入力内容をプレビューでき、送信メッセージが閲覧されたかどうかを確認できます。
また事前に定型文のライブラリを作成することで、よくある質問への回答に役立てることができます。 Tidioは、チャット開始時に顧客データを収集するための事前アンケート機能も提供しています。 また会話が終わると、サポート担当者はチャットの会話ログをデバイスに保存したり、メールで共有することができます。
マルチチャネルのヘルプデスクとチケット管理システムには、メール、Messenger、WhatsAppなどを統合可能です。 各チケットに優先度、メモ、カスタムタグを付けることで、チケットの管理方法をカスタマイズできます。 またチケットのルーティング先を複数の部門に設定することができます。 たとえば、顧客から販売に関する問い合わせがあった場合、該当のチケットは販売サポート部門にルーティングされます。
Tidioはレポートと分析機能も備えています。 これにより企業は、初回応答時間、成約に要した時間、顧客満足度、未対応の会話数と会話の総件数などの指標を追跡できます。 データをグラフにして比較したり、特定のメッセージングチャネルごとにデータをフィルターしたりすることもできます。
Tidioは、オンラインチャット機能とヘルプデスク機能に加え、チャットボット機能とAI機能も提供しています。 カスタムチャットボットのフローを作成できるビジュアルチャットボットビルダーと、ビルトインのチャットボットテンプレートを備えています。 Tidioのカスタマーサービスソフトウェアの特徴のひとつが、顧客の質問にパーソナライズされた回答を生成して答える対話型のAIツール「Lyro AI」です。
ただし、ここでご紹介した他のいくつかのソフトウェアとは異なり、TidioのチャットボットとAI機能の利用には別の料金プランが加算されます。 これは総保有コストの増加につながる可能性があります。
料金プラン:
無料(基本機能のみ)
無料トライアル:
7日
よくある質問
チャットシステムの特徴
ほとんどのチャットウェブアプリは、共通していくつかの高度な機能を備えています。 他とは異なるユニークで高度な機能を提供するソリューションもありますが、優れたチャットシステムは共通して以下の機能を搭載しています。 必ず評価するべき重要な機能は以下の6つでしょう。
プロアクティブチャットとビジターリスト
。プロアクティブチャットは、エージェントや営業担当者がウェブサイト訪問者とリアルタイムでチャットを開始することができます。 Webサイトに戻ってきた訪問者とのチャットを能動的に開始するトリガ機能を設定でき、決済プロセスのスムーズな完了を支援することができること。
スマートトリガは、特定の状況におけるアクションをあらかじめ定義するルールとして機能します。 たとえば、Webサイトの訪問者が特定のページを一定時間以上見続けているとWebサイトのチャットウィンドウに定型メッセージが表示されるようにスマートトリガを設定しておくことができます。
チャットには定型応答、つまり特定の状況で使用できる作成済み文章を含める必要があります。 サポート担当者は似たような状況に何度も直面することが多いので、定型メッセージを作成しておけば以下のような対応を自動化できます。
- リピーターに名前を呼びかけて挨拶する
- 割引を提供する
- 別のサポート担当者に取り次ぐ
- 一般的な質問に回答する
ダッシュボードとリアルタイム分析
。チャット実績に関するメトリックを確認できるカスタムダッシュボードとレポートを作成し、すべてのサポートチャネルにおけるパフォーマンスの可視性を高めましょう。 リアルタイム分析によって、管理チームは常にチャット件数、訪問者の体験評価、サポート担当者のパフォーマンスなどの正確で実用的なデータを入手し、待機時間や対応漏れチャットの影響などを把握することができます。
日付、部門、サポート担当者、訪問者、特定のタグなどで整理されたチャット履歴を追跡することができます。 そこから得られるインサイトに基づいて顧客のニーズを予測し、顧客満足度を高め、チームの効率を向上させましょう。
コンバージョン追跡機能により、チャットが収益に与える好影響、つまりチャットでのやり取りがどの程度製品の購入や契約につながっているのかどうかを評価することができます。 このデータを使用して、Webサイトのコンバージョンファンネルを最適化し、成績の良いサポート担当者には相応の報酬を与えましょう。
1}ルーティング{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}
ルーティング
顧客をいったん間違った部門に転送してそれから別の部門に転送し直したりすると、ユーザー体験における重大なマイナス要因となります。 その結果、お客様がチャットから脱落したり、CSATのスコアが下がったりすることがあります。 チャットシステムには、どの部門に会話を転送するのが最も適しているかを判別するルーティング機能があります。 この機能は、サポート担当者のステータス、能力、場所、スキルセット、会話の優先順位等に基づいて動作します。 インテリジェントなルーティング機能があれば、迅速かつ適切なサポートを顧客に提供し、カスタマーエクスペリエンスを向上できるでしょう。
Auto-translation
テクノロジーの進歩のおかげで、世界中の人々がコミュニケーションを妨げる言葉の壁を越えて意思疎通できるようになりました。 自動翻訳機能により、サポート担当者と顧客は、それぞれ会話をリアルタイムで自分の母国語に翻訳することができます。 これによって、人間の通訳者に会話に参加してもらう必要がなくなり、その場で顧客とのシームレスな会話を継続することができます。
チャットボット
チャットボットは、ウェブサイト上で顧客と対話することができるチャットプログラムです。 チャットボットは、よくある単純な問い合わせには自力で対応し、より複雑な問い合わせは人のサポート担当者に引き継ぐことにより、チャットウェブアプリの機能を拡充する役割を果たします。 これによって、チームはより速やかにサービス品質を向上させ、より多くの顧客に同時に効率的にサービスを提供することができるようになるでしょう。
チャットシステムのメリット
効率化とコスト削減を促進する
。チャットは、サポートチームが少ない人数でより多くの成果を上げるのを可能にするソリューションです。 電話サポートとは異なり、チャットソリューションではサポート担当者が複数のチャネルで同時にチャットを処理できるため、効率が向上し、コストが削減されます。 最近の研究で、Forrester は、ライブチャットを追加することで、生産性を 25%向上させ、あなたのビジネスに数十万ドルの節約につながることを明らかにしました。
顧客満足度の向上
。消費者は一体何を望んでいるのでしょうか。 迅速なサポートが欲しい! いつ欲しいのでしょうか? NOW!
チャットシステムを使用すると、見込客や顧客からの問い合わせに迅速に対応することができます。 優れたチャットソリューションがあれば、企業はユーザーに次のような選択肢を提供できます。
- チャットボットが提供する関連知識ベースのコンテンツでセルフサービス{/2}。
- ライブエージェントとの接続を要求する。
- 内部または外部のサポートにメッセージを残す。
- 中断したやり取りを再開させる
チャットボットやセルフサービスオプションがいつでも利用できるため、企業は24時間365日のサポートを顧客に提供することができます。 その結果CSATスコアが向上し、サポートチームはこれまで以上に大きな成果を上げることができるでしょう。
売上を伸ばし、ショッピングカートの放棄を減らす
。チャットによる購入客への能動的な働きかけは、商品の入ったオンラインカートの放棄を減らして売上を増加させる効果があります。 Zendesk CX Trendsレポ―トによれば、能動的な会話型サポートには、顧客を支援して問題を速やかに解決することで、購入者ジャーニーの改善と販売アップに明らかに貢献する効果があります。 たとえば、顧客がオンラインショッピングカートに関する問題を抱えている時に、顧客がそのページから離れる前にすばやくサポートを提供することで購入完了を妨げている問題を解消することができます。
これらの統計は、チャットがどれだけ顧客生涯価値を高めるかを示しています。 しかし、それは顧客だけの話ではありません。チャットシステムはサポート担当者の価値も高めます。 チャットは、以下のような側面でカスタマーサポートチームの業務を支援します。
- チャットボットとセルフサービスオプションは、簡単で繰り返しの多い質問をフィルタリングする。
- 面倒なロジスティクス(サポートチケットのタグ付けやルーティングなど)を自動で処理します。
- チャット分析が関連するインサイトを提示
チャットボットを利用して単純な問い合わせに自動対応することにより、サポート担当者はよりパーソナライズされたサービスの提供に必要な業務に集中できます。こうした優れたサービスは、顧客のブランドへの忠誠心を育み、より高額の購入や販売量アップにつながります。
2023年のチャットアプリ5大トレンド
1. 会話型AIの台頭
。会話型AIのようなチャットツールは、カスタマーサポートに普及しつつあります。 電話ベースのサービスソリューションがあまり好まれなくなる一方で、デジタルサポート、特にメッセージングやチャットでのサポートに対する顧客の需要が高まっています。 2020年に初めて企業にメッセージを送るお客様は3分の1近くおり、そのうちの74%は今後もメッセージを送ると回答しています。
2. パーソナライゼーションの向上
。Zendesk CX Trendsレポートでは、調査対象の顧客の76%が、企業にはパーソナライズされた体験を提供してほしいと答えています。 チャットの会話をパーソナライズする主な方法は以下の通りです。
- 過去のサポート問題など、重要な顧客と従業員のコンテキストをエージェントの指先で確認できるようにします。 これにより、サポートチームは会話をリアルタイムでパーソナライズすることができます。
- チャットボットを使ってユーザー情報を事前に収集することで、エージェントが問題を効果的に解決するための詳細をすべて把握することができます。
- スキル、アカウントタイプ、言語などに基づいて、お客様の問題に適したエージェントに自動的にルーティングします。
3. より迅速なライブチャットサポートを提供するための自動化
。AIと自動化されたチャットボットによるサービスの提供はますます拡大しており、それに対するユーザーの感想はおむむね肯定的です。 Zendesk CX Trendsレポートによると、顧客の73%は日常生活の中でAIとのやり取りが増えることを期待しており、それによってカスタマーサービスの質が向上すると思うと答えています。 チャットボットは24時間体制でサポートを提供し、チケット化される問い合わせを減らすことで、サポート担当者がより複雑な問題に集中できるようにします。 顧客が人間のサポート担当者を希望する場合、ボットは問い合わせ内容と全てのコンテキスト情報をすばやく担当者に引き継ぐため、顧客は同じ説明を繰り返す必要がなくなり、シームレスなサポート体験が実現します。
4. より早く、より効率的なサービス
。自動化されたチャットボットは、チケットをより効率的に処理するための1つの手段に過ぎません。 問い合わせに対して短時間ですばやく応答することがカスタマーエクスペリエンスの重要な要素であり、チャットはその実現に貢献します。 定型メッセージ、ワークフロー管理ツール、複数の顧客を同時にサポートするツールなどのその他の機能と組み合わせることで、チームは顧客や従業員からの問い合わせにより迅速かつ効率的に対応することができるでしょう。
5. ライブチャットチケットの量を偏らせるセルフサービス
。セルフサービスオプションは、顧客が一般的な問題を自分で解決できる支援するツールです。 チャットボットは、チャット画面でセルフサービスオプションを分かりやすく提示したり、ヘルプセンターの記事を薦めたり、よくある質問への回答を提供することで、顧客がサポート担当者の関与なしに自分で答えを見つけられるよう促します。
貴社のビジネスに適したチャットサービスの選び方
貴社にどんなチャットウェブソフトウェアが最も適しているかは、どんなビジネスモデルを採用しているか、どのような機能が欲しいか、またどんな顧客層を対象にしているかにより異なります。 貴社に最適なチャットサービスを選ぶために考慮すべき要素は以下の通りです。
-
お客様のサポートエコシステムとの統合。
チャットシステムを有効活用するには、そのソフトウェアが貴社の既存のサポートエコシステムと統合可能で、複雑なビジネスニーズを処理する十分な能力があり、チームの業務を確実に支援するツールを提供できる必要があります。 つまり、すべてのメンバーやプロセス、特にサポートチームが今使っているツールとスムーズに連携できることが不可欠なのです。
チャット統合により、サポート担当者は、複数のチャネルにまたがる顧客の会話履歴、やりとり、個人情報をまとめた一元管理画面を見ることができます。 これによって、顧客が同じ説明を何度も求められたり、いくつもの部門間をたらい回しにされるのを防ぎ、チャットボットを含むすべてのチームメンバーが、一貫性のあるパーソナライズされた体験の提供に必要な情報を入手することができます。
- 使いやすさと迅速な実装。
- スケーラビリティと総所有コスト。
理想的なチャットシステムは、迅速に実装できて使いやすいだけでなく、ビジネスの規模拡大にも柔軟に対応できる必要があります。 ソフトウェアが一元管理されたアジャイルな職場に実装されていることを前提にして、チャットウェブツールは以下の要件を満たす必要があります。
- 拡張可能:一対多のインタラクションは、エージェントが複数の顧客や従業員に同時にサービスを提供することを可能にします。
- スピーディ:自動化されたワークフローとセルフサービスオプションが、ユーザーの簡単な問題解決を支援します。
- 距離感:サポートエージェントとのチャットは、お客様が家族や友人とするやり取りと同じように感じられます。