エンターテインメント業界も、新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けた業界の一つです。国内最大級のチケット販売サイトを運営する株式会社イープラスも例外ではありませんでした。2020年4月の緊急事態宣言発令を受けて、あらゆる公演が中止に追い込まれ、払い戻し処理に関連して問い合わせが爆発的に増加。しかし、同社はその直前にZendeskの導入を完了していたおかげで、問い合わせフォームや電話での問い合わせが減り、顧客が抱える問題の多くをFAQページが解決してくれました。
同社が目指すカスタマーサポートは、顧客にとって、「問い合わせ=ストレス」という前提に立ち、「問い合わせをしなくても顧客が自己解決できるサービスが充実していること」に重きを置いています。すなわち、顧客が躓くポイントや予測される障害を事前に検知して、問い合わせを生まないための対策を実施する仕組みがあることです。もともとZendeskを導入したのも、サポート業務に使用していた既存のSaaS製品では、FAQページの運用に限界があったことが大きな理由の一つでした。
既存製品がアクセスベースの従量課金型ソフトウェアであったために、FAQページの充実に力を入れるほど裏目に出てしまい、想定した以上にコストが膨らむことがわかったからです。コスト面が足かせとなり十分な取り組みができないとなると本末転倒です。そこで、既存製品に代わる製品は従量課金型でないことが重要な要件となりました。問い合わせが爆発的に増える前にZendeskへの移行が完了していたのは、ある意味幸運だったと言えるでしょう。
Zendeskを使って構築したFAQページ
Zendeskなら、ライセンス数に対して課金されるため予算も立てやすく、使用頻度に応じてコストが膨らんでいく心配もありません。標準機能で出来ることが多く、コロナ禍で急増する問い合わせの傾向を分析し、問題解決につながらなかったFAQページの内容を見直したり、情報を先回りして提示したり、より効率的な対応が行えるようにオペレーターのビューをカスタマイズしたりといったアクションが臨機応変に実行できるようになっています。また、同社はサービスごとにWebフォームを作成しており、その数は20にも及びます。Zendeskの操作が直感的でわかりやすいため、Webフォームの作成や設定の変更は、システムに詳しくないメンバーでも問題なく行えます。
以前なら画面を1つ変更するのにも外部に発注する必要があり、スピード感が損なわれるだけでなく、コスト面での負担も決して小さくはありませんでした。Zendeskを導入し、コストを気にすることなく改善サイクルを積極的に回せるようになった今は、狙いどおりFAQページへの顧客誘導に成功しており、送客量は約2.5倍に増加。総コストの比較で60%もの削減につながっています。
もちろん同社が手応えを感じているのは、これだけではありません。
コールセンターソリューションAmazon Connectとの親和性が非常に高い
マクロ機能を使って回答テンプレートを用意することで、顧客対応の質を均一化できる
API連携機能により、外部システムやアプリとの連携が柔軟かつ容易に行える
新サービスの立ち上げ時に、短期間で問い合わせ窓口を立ち上げられる
Zendeskと他システムとの連携イメージ図
これらの詳細は事例本編でご紹介しています。問い合わせのストレスを軽減し、顧客満足度を高めるイープラスの取り組みを、ぜひご覧ください。