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CXトレンド2023: スマートな顧客体験が切り拓くカスタマーサービスの新時代
世界的に経済成長が減速するなか、顧客の企業に対する期待はますます高まっています。企業はこのような厳しい状況の中でどのようなCX(カスタマーエクスペリエンス、顧客体験)を描くべきでしょうか。Zendeskが世界20カ国99,000社を対象にしたCXに関する年次調査「CX傾向分析レポート2023」の一部をご紹介します。
著者: Adrian McDermott, CTO, Zendesk
更新日: 2023年9月9日
過去3年間の共通の課題、それは「変化」です。働き方、生き方、消費のあり方のすべてが根本的に変わり、企業は消費者の期待の劇的な変化を目の当たりにしてきました。
この変化で世界中の多くの企業がCXさらなる投資を行うようになりました。そして2023年の幕開けとともに、消費者が求めているものはますます鮮明になりつつあります。 今求められるのは、スマートな顧客体験です。顧客のこの期待に応えるために戦略的な投資を続けてきた企業は、その成果を実感し始めており、Zendeskの調査結果でもそれが明らかになっています。
ビジネスリーダーの77%が、「自社のCX投資に対する過去1年間のROIがプラスであったと回答(グローバル)
ビジネスリーダーの間では、「消費者が求めるCXを提供することが収益向上につながる」との認識が浸透し始めています。Zendeskの調査によると、ビジネスリーダーの81%が今後1年間の優先投資分野としてCXとカスタマーサポートを挙げており、不確実な経済状況を注視する一方で、慎重ながらも楽観的な見方が広がっている理由は、ここにあるといえるでしょう。
スマートな顧客体験とはどのような体験でしょうか。そして、急速に変化する世の中で競争力を維持し続けるためのCXは、どうすれば実現できるのでしょうか。
スマートなCXとは?
スマートなCXを一言でいうなら、顧客と企業との間で交わされる、スムーズで自然なやり取りです。人間どうしの会話に限りなく近いチャットボットから、メッセージング(LINEやFacebook Messengerなどのメッセージアプリ)のようなチャネルで始めたやり取りを別のチャネルにシームレスに切り替えられる対話型体験まで、スマートCXを実現する方法にはさまざまな方法があります。
さらにスマートCXには、別の重要な意味もありますそれは企業が顧客を単なる取引やチケットの対象としてではなく「1人の個人として」認識し、ニーズを理解したうえで、適切に対応することです。CXをこの豊かで新しい方向性に転換することで得られるメリットは、計り知れません。スマートなCXへの戦略的投資を怠らない企業は、顧客とのより深い絆を築くことができるはずです。
企業とのやり取りで嫌な経験をしたい消費者はいません。事実、「たった一度でも不愉快な思いをすれば他社に乗り換える」と回答した消費者の割合は半数以上、さらに同様の体験が2回以上重なるとその割合は73%まで上昇します。
企業が消費者の声を聞き、その要望を速やかにサービスに反映させることは、今や必要不可欠といえるでしょう。
スマートCXへの移行を後押しする5つのトレンド
Zendeskは世界各地で2種類のアンケート調査(約3,700人の一般消費者を対象とした調査と約4,800人のビジネスパーソンを対象とした調査)を行いました。調査結果に99,000社以上のZendeskベンチマークの製品利用データ(データ利用に同意した企業による)を合わせてまとめた最新の調査レポートでは、スマートなCXへの移行を牽引する5つのトレンドが明らかになりました。CXトレンドレポート2023年版では、下記5つのトレンドを詳しく解説しています。
トレンド 1:
進化したシームレスなAIトレンド 2:
顧客に寄り添う対話型サービストレンド 3:
さらなるパーソナライゼーションへの期待トレンド 4:
顧客満足度と感情分析でCXを改善トレンド 5:
部門の垣根をこえたスムーズな連携
スマートなCXの実現に出遅れないために
ZendeskのCXトレンドレポート2023年版では、カスタマーサポートの変革期に企業が進むべき道筋を示し、未来の成長に向けた実用的なインサイトを紹介しています。
また、スマートなCXの実現をテーマにしたイベント「CX Trends 2023 Japan」にも、ぜひご参加ください。