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カスタマーサポートは代行すべきか?考慮すべきメリットとデメリット
カスタマーサポートに関する業務時間が多くなると、自社で賄いきれず代行を検討する企業が増えますが、業務を代行してもらう場合はどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。アウトソーシングとインハウスの違いと、カスタマーサポートを内製化する際に便利なサービスについても解説します。
更新日: 2024年1月30日
カスタマーサポートとは
カスタマーサポートは顧客対応の窓口であり、電話、メール、チャットなどを用いて顧客からの質問に答えたり、クレームの対応や商品の使い方についてサポートしたりする業務を担います。
企業内にはカスタマーサポートの専門部署が設置されていることも多く、対応者はどんな問い合わせにも臨機応変に応対できるスキルが求められます。また自社の商品やサービスについて即座に返答できる細かな知識も必要でしょう。これらの業務は、担当する従業員の精神的な負担も大きく企業内での課題となっています。
また、顧客目線でみてみると、カスタマーサポートは企業との重要な接点となるため、対応の良し悪しは企業イメージにも直結することとなります。
例えば、Zendeskの「カスタマーエクスペリエンストレンドレポート(2021年版)」によると、「顧客の50%以上は、一度不快な経験をしたら他社に乗り換える」、「2回以上の不快な経験をした場合、80%以上が他社に乗り換える」といった結果が明らかになっています。
顧客満足度の向上や新たな顧客体験提供を目指す企業にとっては、良質なカスタマーサービスの提供は、ビジネスの成長に欠かせない要素にもなってきています。
一方で、カスタマーサポートの業務を企業に変わって行ってくれる代行サービスも多くあり、カスタマーサポート業務の全部、または一部を外部に発注するという選択肢もあります。
本稿では、各種サービスの種類や特徴をご紹介しつつ、代行サービスを利用すべきか、内製化を進めるべきか。検討のポイントをご紹介します。
カスタマーサービスの運用形態概要
カスタマーサービスの運用形態は、アウトソーシングとインハウスの2つに大きく分類できます。
アウトソーシングは、対応するオペレーターはじめ、オペレーターが在中するオフィスや電話設備などを外部に業務委託する形態です。依頼主のサービスを利用している顧客からの問い合わせへの返答や、苦情対応、来店の予約電話や商品の通信販売など、カスタマーサービスのアウトソーシングサービスを提供する企業はをさまざまな業務を依頼主の代わりに行ってくます。
基本的には対応マニュアルなどがあり、それに沿って専属のオペレーターが対応します。電話での対応はもちろん、メールやFAXの返信などお願いしたい項目は細かく設定できます。業者によっては外国語での対応が可能であったり、24時間オペレーターの配置が可能であったりと独自のサービスを展開していることもあります。利用料金も各社によって異なるので、アウトソーシングする場合はどのようなサービスがいくらで代行してもらえるのかよく確認しましょう。
インハウスは、自社が用意したオフィス内で業務を行う形態です。設備や管理者、オペレーターまですべてを自社で賄うケースもありますが、状況に応じて、カスタマーサポートの運用を補完する目的で外部リソースを活用する場合もあります。自社単独ですべてをカバーすることが困難な際には、業務委託や人材派遣などを活用することでオペレーターを確保したり、管理業務含む運営の一部を外部への任せたりすることも安定稼働のひとつのポイントになります。
アウトソーシングのメリット
「従業員の電話対応業務の負担を軽減したい」「電話応対にかかる工数をほかの業務リソースに充てたい」「電話応対の品質を高めたい」。このような課題はアウトソーシングを導入すれば解決できるでしょう。以下ではアウトソーシングのメリットについて解説します。
時間・人材の有効活用ができる
自社への問い合わせが増えてきてカスタマーサポート部門が必要になったという場合、その部署を新しく立ち上げるにはオペレーターの人材を確保しなくてはならず、求人・採用活動や社員研修にも多くの時間とコストがかかるでしょう。アウトソーシングをすればそれらの準備が不要で、すぐに業務を開始してもらうことができます。
また、アウトソーシングにより、これまで電話対応などで時間を奪われていた自社の社員も別の業務に取り組むことができるでしょう。
応対の質が向上する
アウトソーシングの場合やインハウスで外部オペレーターに委託する場合は、経験豊富なプロのオペレーターに任せる事ができるため、社内で人材やノウハウが不足していたり、充実したカスタマーサポートを提供する環境が整っていなかったりする際には、応対品質の向上が期待できます。経験の浅いオペレーターには難しいとされるクレームに対しても、安定した応対が可能となるのは大きなメリットでしょう。
コスト削減につながる
アウトソーシングであれば、委託先が常に最適な人数でカスタマーサービスを運営してくれるため、時期や業務量などの繁閑の波に合わせて自社で採用をかける必要もなくなり、人件費や採用コストが削減できます。
アウトソーシングのデメリット
企業にとってメリットの多いアウトソーシングですが、デメリットもあります。カスタマーサービスは企業の顔であり、顧客情報などデリケートな内容を取り扱う部署でもあります。そういった重要なポジションを外部の人材に任せる際にはさまざまな注意が必要となるでしょう。以下で詳しく解説します。
社内にノウハウが蓄積されない
カスタマーサポートの運営のすべてを完全に外部に委託してしまうと、自社にカスタマーサポート部門のノウハウや技術が蓄積されません。
もし今後、社内でカスタマーサポート体制を整え、提供するという決定をした場合に、データも経験者も全くない状態で進めるのは大変な労力が必要になる可能性があります。アウトソーシングの場合でもマニュアルの共有などをお願いできる場合もあるので確認しておくとよいでしょう。
セキュリティリスクがある
業務の性質上、自社が持つ顧客情報を委託先に共有しなければならない場合には自社のみで管理するよりも漏洩などのリスクが高まります。
万が一、委託先のミスで大切なデータが漏洩した場合でも、顧客にとっては自社を信頼して預けてくれている情報ですから、自社の信頼に傷がついてしまうことになるでしょう。外部委託をする際は委託先のセキュリティ管理について入念に確認しておきましょう。
顧客対応力が低下するおそれがある
委託された人材はマニュアル通りの業務は行ってくれますが、自社の企業理念やその方針を理解し、一歩踏み込んだ対応をすることは難しく逆に顧客との距離が遠くなってしまう可能性があります。
委託先の管理者とのコミュニケーションをしっかりと取らないと顧客に伝えたいことが正しく伝達できずサービス品質が低下するような恐れもあります。顧客の満足度を向上させるために委託したにも関わらず、逆に顧客の声が届きにくくなってしまうケースもあるので注意しましょう。
インハウスで一部を外部委託するメリット・デメリット
アウトソーシングと共通している点もありますが、インハウスで設備やツールを整え、運用の一部を外部委託することのメリットは、全部を外部委託する場合に比べて、カスタマーサービス業務のノウハウを蓄積できることでしょう。
また、業務は社内で行われるため、応対品質や稼働状況をはじめとしたコールの状況把握が、アウトソーシングと比べると非常にやりやすいことも大きなメリットです。コスト面ではオペレーターだけを外注するなど、必要な分だけ依頼できれば人件費のコストが削減できる可能性があります。
デメリットとしては、インハウスで運営していく場合は専用オフィスを準備したり、備品を揃えたりしなくてはならないので設備投資の予算が必要となります。
カスタマーサポートを内製化するメリット・デメリット
カスタマーサポートを完全に内製化する場合はどうでしょう。
主なメリットは直接自社の社員が対応することで、顧客の声を正確に丁寧に聞くことが出来る点です。マニュアルの返答だけではない、社員ならではの知識を活かした対応ができることも多いでしょう。
部署の立ち上げ時には、設備投資と人材育成に初期投資が必要で安定的に稼働するまでに時間がかかる点はデメリットと言えます。また社内での人材確保や、担当社員のメンタルケアなどが必要な場合もあるでしょう。
しかし、カスタマーサポートの善し悪しは企業の顧客満足度に反映し、強いては売上に直結する大切な役割であることは明白です。課題をクリアして内製化を実現することは、企業の発展にも大きくかかわる重要な要素と言えるでしょう。
「Zendesk」でカスタマーサポートの内製化を実現
Zendeskとは企業のカスタマーサポート業務をを支援するソフトウェアで、国内の大手企業にも多数導入されているサービスです。Zendeskはカスタマーサポート業務を包括的に支援するため、内製化の実現に向けて大きな助けになります。以下ではZendeskの特徴を解説します。
様々なチャネルに対応可能
連絡手段が多様化している現代では、顧客は企業に問い合わせる際に自分が使いやすいチャネルを使いたいと考えています。こうしたニーズに応えるため、企業は顧客が問い合わせに利用できるチャネルを増やすことが求められますが、チャネルが増えれば、その分管理に手間が掛かります。
Zendeskなら1つの画面からあらゆるチャネルの問い合わせに対応できるため、顧客満足度を高めながら、効率的に問い合わせ対応ができます。
セルフサービス型サポートの導入
FAQやヘルプセンターなど、顧客が自ら問題を調べて解決できるセルフサービス型のコンテンツを用意すれば、問い合わせ数を削減することができ、顧客対応のさらなる効率化が実現できます。
Zendeskならあらゆるデバイスに対応したFAQを簡単に構築でき、キーワード検索機能、おすすめ記事のサジェストなど、顧客がFAQをストレスなく使うための機能も搭載しています。
AI活用による顧客対応力の強化
ZendeskのAI搭載ボットを使えば、顧客ごとにパーソナライズした対応を365日24時間、効率的に提供できます。さらに、AI搭載型ボットなら顧客からのフィードバックを蓄積し、学習を繰り返すことで、より精度の高い回答をできるようになります。結果、顧客は、疑問があればいつでも直ぐに適切な解決策を得ることができます。
ZendeskならFAQを簡単に作成でき、ボットによる対応の自動化も可能
また、顧客対応に必要な情報をボットが収集することも可能なため、ボットによる対応が難しい質問でも、事前に収集した情報を活用して、スムーズにサポート担当者に引き継ぐことができます。
データドリブンなカスタマーサポート運営が可能に
Zendeskなら分析機能やレポート機能など、サポートデータの測定や分析ができます。サポート品質を高めるためには、適切な判断を裏付けるデータの収集が重要でさらに、分析や対策に時間を割くためには、一元管理のよる効率的なデータ管理が不可欠です。
データドリブンなカスタマーサポート運営が可能になると、データに基づき顧客のニーズや課題を迅速に把握できるようになります。さらには、社内の関連システムとも連携しデータの利活用進め、営業部門や製品開発部門へ情報をフィードバックすることも容易になります。
これらは機能のほんの一部で、Zendeskは多岐にわたる業務をひとつのインターフェースでまとめて処理できる包括的なカスタマーサービスソリューションです。Zendeskを活用すれば、企業は一貫した顧客体験を提供することを通じて顧客満足度を向上できるだけでなく、カスタマーサービス部門の業務効率化も実現し、事業の成長を加速させることができます。
まとめ
カスタマーサポートは会社の顔であり顧客に一番近い存在でもあります。アウトソーシングも手段のひとつではありますが、長期的な企業の発展やカスタマーサービスの継続的な向上を考えた際には、カスタマーサポートの内製化をご検討されるのはいかがでしょうか?
自社のリソースだけでの内製化が難しいと感じることもあるかもしれませんが、その場合は、単に代行サービスを検討するのではなく、日本国内でも豊富な実績をもつZendeskのお客様がどのようにカスタマーサポートを社内で実現しているかといった情報を収集してみてください。
さまざまな業種・業態で多くのお客様に活用されているZendeskを導入することで、カスタマーサポートの内製化実現をサポートいたします。