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カスタマーサービス 指標:測定すべき10の指標
顧客満足度から解決時間まで、カスタマーサービス 指標はチームがパフォーマンスを測定するために役立ちます。 無料でガイドをダウンロードして、ビジネス成長に役立てましょう。
更新日: 2025年4月16日
カスタマーサービス 指標とは
カスタマーサービス 指標は、企業がカスタマーサポートチームの業務を追跡、そして最適化するために使用する重要業績評価指標(KPI)です。 このメトリックは、サポート担当者のパフォーマンス、サポートプロセス、顧客とのやり取りの全体的な品質に関するインサイトを提供します。
カスタマーサービス 指標を追跡することは、ビジネスの生命線を監視するようなもので、カスタマーサービス戦略の健全性を評価することができます。 このデータから得られた情報は、顧客のロイヤルティと企業の収益を向上するために不可欠です。
しかし、多くのカスタマーサービス指標が存在するため、優れたカスタマーエクスペリエンスを提供すために優先すべきメトリックを把握することは困難です。 このガイドでは、カスタマーエクスペリエンス(CX)とサポートチームの効果性を向上するために押さえておきたい重要な指標について解説します。
カスタマーサービス 指標が重要な理由
カスタマーサービス 指標は、カスタマーエクスペリエンスの影響、効果、全体的な品質に関する貴重なインサイトを提供してくれるため重要です。
これらの指標から、企業は何に効果があり、何が上手く機能していないのかを把握することができます。 たとえば、一貫してポジティブな顧客フィードバックが入っている場合、適切なサポート業務が行われていることが分かり、効果のあることをさらに押し進めることができます。
一方、ソーシャルメディアに否定的なコメントが投稿されたり、チケット再オープン数が増加している場合は、製品、プロセス、顧客のセルフサービス機能に問題がある可能性があります。
測定すべきカスタマーサービス 指標の種類
カスタマーサービス指標を評価する際は、通常、定量的指標と定性的指標の2種類があることを理解していることが重要です。
定量的な指標は、運用メトリックとも呼ばれ、ハードデータにもとづいています。 このカテゴリでは、サポート担当者が顧客対応に要する平均時間、顧客の問題を解決するのにかかる時間、一定期間にビジネスが獲得した新規顧客の数などの情報が含まれます。
定性指標は、エクスペリエンスデータまたは顧客満足度指標とも呼ばれ、データに隠されたコンテキストを浮き彫りにします。 これらの数字は、顧客の満足度、製品に対する満足度、その他の意見ベースのインサイトが含まれます。
カスタマーサービス 指標の完全ガイド
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カスタマーサービスにおいて重要な10の指標
ここからは、プロセスの改善、カスタマーエクスペリエンスの測定、顧客維持率の向上に役立つ、最も一般的なカスタマーサービスKPIをいくつか見ていきましょう。
1. 顧客満足度スコア
顧客満足度(CSAT)スコアは、企業のCXが消費者の期待にどの程度応えているのかを測定するカスタマーサービスKPIです。 この指標を収集する最も一般的な方法の1つは、サポート体験を5段階評価でランク付けできる顧客向けのアンケートを送信することです。
より詳細なコンテキストを収集したい場合は、自由回答形式の質問をアンケートに含め、顧客がインタラクションについてより詳細な情報を提供できるようにしてください。 アンケートでは次のような質問を聞くことができます。
今回の対応について、ご期待に沿えた点をお知らせください。
どのような点を改善すればよいと思いますか?
今回の対応にどの程度満足していますか?
測定方法:
顧客満足度の測定は、調査票、フォーカスグループ、メールアンケートなどを使い行うことができます。
2. カスタマーエフォートスコア
カスタマーエフォートスコア(CES)は、顧客の問題解決、タスクの完了、サポート担当者との接続、カスタマーポータルの使用に、どの程度の労力を必要としたのかを測定します。 通常、「非常に簡単」から「非常に困難」の評価基準でやり取りの容易さを評価してもらうアンケートを行い調査することができます。
CESアンケートは、顧客が製品を購入した直後、またはサポート担当者とやり取りをした直後に行うとよいでしょう。 この結果を使って、カスタマーサポートの状態を評価し、必要に応じて改善することができます。 優れたサービスを提供することで顧客の労力を減らすことができます。そのため、CESの結果が期待を下回る場合は、CXの改善を優先的に行う必要があります。
測定方法:
顧客にアンケートを直接送信して、カスタマーエフォートスコアを測定します。
3. ネットプロモータースコア(NPS®)
ネットプロモータースコア (NPS)とは、企業が顧客のロイヤルティと満足度を測定するために用いるアンケート形式の調査です。 NPS調査は、0〜10の11段階評価でフィードバックを収集します。 この指標は、自社ビジネスをどの程度推奨したいかを評価してもらうことで、追跡できます。 NPSの評価値は次の通りです。
推奨者(9~10を付けた回答者)は非常に満足している顧客で、おそらく他の人に製品を勧めてくれます。
中立者(7~8を付けた回答者)は満足していますが、製品やサービスを勧める可能性は低いと言えます。
批判者(6以下を付けた回答者)は不満を抱いており、他の人に貴社ビジネスを勧めることはありません。
測定方法:
NPS調査を通じて、顧客層から直接ネットプロモータースコアを収集します。
4. ソーシャルメディア指標
カスタマーエクスペリエンスの追跡に、ソーシャルメディアへのメンション投稿やSNS上でのその他のやり取りを活用します。 X(旧称Twitter)、Facebook、Instagram、製品レビューサイトなどのチャネルで発信されたポジティブとネガティブの両方のメンションを把握するようにしましょう。 こうすることで、自社への一般の意見を理解することができます。
測定方法:
自社のソーシャルメディアへのコメントやアクティビティを監視、追跡することで、SNSでの顧客の感情が測定できます。
5. 解約に関する指標
顧客解約率などの解約指標は、一定期間中に企業との取引を中止した顧客の割合を特定するのに役立ちます。 以下に紹介する標準的な顧客解約率の方式を使用して、離れていく顧客数を特定するベンチマークが確立できます。
同時に、顧客がなぜビジネスを離れたのかを知ることも重要です。 最初のステップは、顧客に直接質問することです。これは、サブスクリプションベースのビジネスの場合に、最も有効な手段になります。 顧客がキャンセルを行うプロセス中に、解約理由を尋ねたり、後日メールを送信して意見を求めることができます。 こうして得られた情報から、解約理由に関するインサイトが取得できるため、改善策を講じることができます。
測定方法:
顧客解約率=(対象期間内に解約した顧客の総数÷当該期間開始時の顧客の総数)×100
6. 初回返信時間
初回返信時間(FRT)は、最初応答時間とも呼ばれ、カスタマーサービスレポートによく記載される指標で、サポート担当者が顧客からの問い合わせやチケットに応答するのにかかる時間を測定したものです。 このデータからは、サポート担当者とプロセスの効率性を知ることができます。 待機時間が長い場合は、チケット対応にサポート担当者が追いついていないため、担当者への支援が必要なことを示していたり、またはプロセス改良の必要性を示唆しています。
測定方法:
初回返信時間の合計÷一定期間に解決されたチケットの総数 = 初回返信時間
7. チケット再オープン
チケットの再オープンは、サポート担当者によってチケットが再オープンされた数を示します。 この指標は、顧客の問題を解決するために必要な試行回数を追跡します。
チケットの再オープン数が多い場合、顧客の問い合わせ内容が複雑であることを示している可能性があり、製品、サービス、顧客のセルフサービスポータルに問題があるのかもしれません。 再オープン率が高い場合も、サポート担当者が顧客の問題が完全に解決する前にチケットを閉じている可能性があります。 いずれにせよ、再オープン率の高さは、プロセスやカスタマーエクスペリエンスに問題があることを示唆していると言えます。
測定方法:
1つのチケットに対してサポート担当者が顧客に何回連絡する必要があるのかを追跡してチケット再オープンをモニタリングします。
8. 解決時間
平均解決時間は、サポート担当者が問題を解決するのにかかる時間です。 このメトリックを監視するときは、さまざまな問題のタイプや個々の担当者の傾向が存在しているか探しましょう。
もしかすると、特定の問題は複雑性が高く、通常以上の時間がかかる場合もあります。 または、特定のサポート担当者は他の担当者より解決に時間を要していることもあり、その場合は追加のトレーニングが必要です。 解決時間が期待に満たさない場合は、Web上のセルフサービスを最適化することを優先して、顧客の自己解決を促しましょう。
測定方法:
サポート担当者がチケットをクローズするまでの平均時間を計算して、解決時間を算出します。
9. エージェントの更新回数
エージェントの更新回数とは、サポートチームのメンバーが、チケットに対して更新や変更などのアクションを行った回数を示します。 更新数が多い場合は、問題が複雑で、サポート担当者が解決に多くの時間と労力を必要としたことを示しています。 また、製品の問題やナレッジベースのコンテンツ不足の場合もあります。
測定方法:
サポート担当者が1つのチケットを開いた回数の平均を算出してエージェントの更新回数を計算します。
10. 解決済みチケット
チケット解決数とは、特定期間に解決して閉じられたチケットの件数を指します。 多くのカスタマーサービスチームは、サポート担当者に対して1日の解決目標数を設定しています。 この数字を使い、達成の割合を算出することで、担当者やチームのパフォーマンスを追跡できます。
測定方法:
過去30日間に解決されたチケットの総数を、月平均18営業日で割り、解決済みチケットを測定します。
よくある質問
カスタマーサービスパフォーマンス測定を極める
カスタマーサービス業務の状況を測る上でカスタマーサービス指標は重要な役割を担っています。 このデータを使用することで、サポートプロセスとCXに測定可能な改善を施すことができます。 とはいえ、このガイドは、その可能性を紹介したに過ぎません。
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「ネットプロモーター」「ネットプロモータースコア」「NPS」は、NICE Satmetrix, Inc.、Bain & Company, Inc.、Fred Reichheldの商標です。