メインコンテンツへスキップ

記事

難しいユーザー間トラブルへの対応にも、現場が疲弊しない仕組みを工夫

更新日: 2023年1月5日

「メンバーのサクセスなしに、対応するカスタマーのサクセスはあり得ない。」

この言葉が象徴するように、パフォーマンスの高いカスタマーサクセス部門をつくるため、ココナラではZendesk Exploreを活用し、全体の問い合わせ対応件数や、ブランドごとの問い合わせ内容の傾向といった分析にとどまらず、メンバー一人ひとりのパフォーマンスをさらに細かく分析、評価しています。

Zendesk Exploreだけで可視化できない部分は、BIツール「Domo」と連携。ZendeskのデータをDomoに取り込んでVOC分析を行うだけでなく、メンバー一人ひとりに対し、目標となる問い合わせ対応の件数や顧客満足度調査(CSAT)のスコアを設定。その達成率を測定することで継続的改善につなげています。

Exploreを使って、チームのパフォーマンスを分析

実は、目標件数一つをとっても公平性を期すための算出方法はかなり複雑で、たとえばヘルプページやマクロの専任担当者に指名されている場合は、その業務にかかる負荷を加味して目標値を調整。また、予想以上にユーザーからの問い合わせが少なかったり多かったりした場合は、その増減分を加味して目標値を補正します。この目標値を超えればプラス査定、下回ればマイナス査定といったように、目標値に対する達成率が個人の評価につながっていく仕組みです。ここでは上司と部下といった上下関係は関係ありません。すべてのメンバーに対してフェアな評価が行われます。

達成率が低かったら?

達成率が明らかになったら、当然ながら改善への取り組みが求められます。達成率が低い原因を特定する場合、全てのメンバーにExploreのダッシュボードの閲覧権限を付与しており、自身で自由に分析できるフェアな環境を整えています。例えば、1件当たりの問い合わせ時間が他メンバーと比較して時間を要している場合は、まず使い方に関する問い合わせ対応に時間がかかったのか、ユーザー間トラブルに関する問い合わせ対応に時間がかかったのかを見極めます。後者の場合、さらにどのようなトラブルの対応に時間がかかったのかを特定します。顧客満足度の達成率に関しても同様のアプローチをとっています。

恒常的に達成率が低い人がいたら?

自身の分析だけで改善が難しい場合は、コンサルティング形式で個人へのフォローを実施することもあります。たとえば、そもそもマクロが使えていないのか、マクロは使えているが活用方法など別のところに原因があるのか、といったことを分析に知見のあるメンバーが探っていきます。この場合も人が肌感覚で判断するのではなく、達成率が高い人との相対的な比較に基づいて、何が足りないのかを具体的に分析し、客観的にフィードバックしています。

オフィス

モチベーションを高めるには?

一方で、難しいユーザー間トラブルが続いてしまうケースなどは、時にはメンバーも疲弊することはあります。モチベーションを高めるのは簡単ではありませんが、ココナラでは次のような取り組みを進めています。

<モチベーションをアップするために>

  • 365日のシフト制のため、希望の休日をきちんと確保する

  • リモートワークやオフィス出社など、働き方に柔軟性をもたせる

  • 仕事の目的をクリアに回答できるようにする

  • カスタマーサクセスの重要性を定量化・可視化して発信する

  • 一人ひとりの得意分野を見極め、個性を引き出す

  • 感謝の意を表したり、成果を賞賛する率直なコミュニケーション文化を醸成する

しかし、中には非常に問題が複雑化し、いつまでも収束しない特別難しい案件もあります。そこで、ココナラは独自の制度を作りました。それが「漢気担当制度」です。通常は1つのチケットを一人が専任で担当することはありませんが、Zendeskの画面上で漢気マークを付与すると、任意でその人の専任チケットになるという制度です。誰にとっても難しい案件の場合、対応に時間もかかるしユーザーからの満足を得ることも難しく、基本的に個人の目標達成だけを考えたときにはいいことは何もありません。それでも敢えてトラブルの渦中にあるユーザーや他メンバーのことを考えてチケットを『巻き取る』というワンチームの精神を賞賛することで負荷を分散しようという狙いです。助け合いの仕組みでカバーする、というわけです。

このように組織全体でサポート力を底上げするさまざまな取り組みを通じて、一人ひとりに寄り添う対応を実現。プラットフォームをご利用いただくユーザーの信頼感や安心感につなげることで、カスタマーサクセスを事業の安定的な成長のドライバーにしています。

株式会社ココナラの事例は、こちらでご紹介しています。ぜひご覧ください。また、株式会社ココナラでのZendeskの活用方法が、日経CNBCに取り上げられました。是非、こちらもご覧ください。

関連記事

記事

市場の拡がりを見据えて多言語化でグローバルサポートを実現

多くのグローバル企業にとっての課題である多言語化対応。マルチブランド対応も目指す、GMOクラウド株式会社の取り組みとは?

記事

カスタマーサクセス×コンタクトセンターサミット【セミナーレポート】

マルチチャネル時代のカスタマーサクセスとはどうあるべきか?お客様との心の距離を近づけるコミュニケーションの取り方を、その基盤となるZendeskの最新機能とともにご紹介しました。

記事

長年の活用で手にしたのは 「ナレッジがそこにある」強み

Zendeskの機能を駆使して、人の手を介した対応を限りなくゼロに近づけているSansan株式会社。そこにあるのは、問い合わせ対応をできる限りシンプルに完了することへの挑戦です。

記事

カスタマーサービスのデータから読み解く5つの傾向

カスタマーサービスのデータを活用すれば、顧客の隠れたインサイトを引き出し、顧客対応を強化することができます。