「カスタマーサポートに電話相談したいのに、いつまでたってもつながらない」なんて経験をしたことがある方も少なくないはず。「待ち時間が長い」「一度の相談で解決しない」などの不満がたまりがちな電話サポートに代わって、最近ではチャットを使ったカスタマーサポートを導入する企業が増えています。今回は、チャットサポートの導入を検討する際に知っておきたいポイントを紹介します。
チャットサポートとは何か
チャットサポートとは、Webページに配置されている「チャット」ボタンをクリックするだけで、リアルタイムにWebサイト運営者と会話(テキストチャット)ができるシステム。皆さんも、ページの片隅にチャット画面が埋め込まれているWebサイトを見た経験があるのではないでしょうか。最近、こういったチャットサポートがECサイトを中心に広く活用されています。
ユーザー目線から見たチャットサポートのメリット
チャットサポートは、企業にとってもユーザーにとっても、数多くのメリットをもたらしてくれるツールです。まずは、チャットサポートのメリットを「ユーザー目線」で見ていきましょう。
待ち時間が短い
カスタマーサポートに電話をしたのに、「少々お待ちください」のアナウンスとともに延々と待たされイライラ……という場面、よくありますよね。チャットサポートなら、1人の担当者が複数のチャットに対応することもできるため、待ち時間が大幅に短縮されます。
文字で記録が残せる
「この前問い合わせた内容、結局なんだったっけ?」と、思い出そうとしても、電話での会話は記録が残りません。その点、チャットサポートなら文字で記録を残せるため、あとから内容を照会しやすくなります。メールを使ったサポートも「文字で記録を残せるコミュニケーション」になりますが、返信までのタイムラグが発生するため、「知りたいときにすぐ聞ける」即時性は欠けています。
電話番号や氏名、会員番号などの伝え間違いが起こりにくい
電話サポートの場合、会員番号や氏名、メールアドレスなどの伝達にミスが生じる恐れがあります。その点、文字で伝えるチャットなら、こういった間違いは起こりにくくなるでしょう。会員画面にログインしたあとチャットを開始するタイプであれば、氏名や会員番号を再び伝える手間を省くことができます。
海外や屋外からでも問い合わせしやすい
周囲の騒音が気になる屋外、大きな声を出せない飲食店の店内など、電話が使いにくい環境でもチャットサポートなら問題はありません。海外に渡航しているときでも、インターネット環境さえあれば気軽に問い合わせることができます。
導入前に知っておきたい企業側のメリットとデメリット
このようにユーザー目線で見ると、チャットサポートには数多くのメリットがあります。一方、サポートを提供する企業の立場から見た場合、以下のメリットとデメリットについて検討しておく必要があります。
チャットサポートのメリット
- ・問い合わせ件数が増え、マーケティングを行いやすい
- メールや電話よりも気楽に利用できるため、問い合わせのハードルが低くなるでしょう。それによって問い合わせ件数が増え、見込み客の獲得や次のアクションにつなげるマーケティングを行いやすくなります。
- ・複数の案件を1人のオペレーターで対応できる
- 1人のオペレーターが同時に複数の顧客に対応できるため、サポート業務の効率化につながります。
チャットサポートのデメリット
- ・即時性が求められる
- チャットサポートはなんといっても「即時性」が強みです。短いチャット文のやりとりから顧客の要望や質問を聞き出し、解決につなげるスキルが求められます。チャットサポートを導入しても、「確認いたします」や「のちほど回答いたします」の連続では、顧客は離れてしまいます。
- ・短い文章でトラブルを適切に解決するオペレーターを育成しなくてはならない
- 短いチャット文のやりとりでトラブルを解決するには、優秀なオペレーターを育てる必要があります。とはいえ、オペレーターは一朝一夕で育つものではありません。スキルアップに向けた研修や教育を実施すると同時に、一度に複数の問い合わせに対応できる体制の構築が求められます。
チャットサポートならではの特長を生かす
今回は、チャットサポートを導入する際に知っておきたいポイントを紹介しました。即時性に優れたチャットサポートは、電話やメールにはない強みと可能性を秘めています。導入までに若干の投資が必要となりますが、それ以上に大きなメリットを得られるはずです。顧客満足度の向上を図るためにも、この機会にチャットサポートの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
チャットサポートの事例は、こちらをご覧ください。
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