メインコンテンツへスキップ

記事

コールセンターの管理者(スーパーバイザー)に求められる役割とスキルとは?

更新日: 2023年1月5日

コールセンターの管理者は「仕事内容や役割がはっきりしない」と言われることがあります。これは、それぞれの職場によって「管理者に求められる役割」が異なることが原因です。とはいえ、「オペレーターを管理する立場」と考えれば、共通して求められる役割やスキルは自然と明確になるでしょう。ここでは、コールセンターの管理者に求められる仕事やスキルについて説明します。

コールセンターの管理者の役割

コールセンターの管理者は、一般的にスーパーバイザーと呼ばれています。オペレーターの指導や教育、現場管理などを行う立場です。管理者の仕事は多岐にわたり、現場全体をコントロールしなければなりません。そのため、コールセンターの質は「管理者の質」であるとも言われるほどです。

  • 管理者の3つの役割

コールセンターの管理者には、大きく分けて3つの役割があります。

  • 業務管理

  • オペレーターの育成

  • 顧客対応

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

コールセンターの管理者の業務



管理者としての役割を果たすために、スーパーバイザーには次のような仕事があります。

  • 業務管理

コールセンター全体を管理し、他の部署との調整を図るものです。

  • コールセンターの運営

  • コールセンター全体の品質管理、生産性管理、損益管理

  • 業務改善計画の策定と実行

  • コールセンターの人間関係の調整

  • 中間管理職として他の部署や管理部門との調整

  • オペレーターの育成

オペレーターの直接の上司として、指導や管理を行います。

  • 新人オペレーターの教育

  • オペレーターのパフォーマンス評価やスキルチェック

  • オペレーターの対応についての指導

  • オペレーターの教育プラン作成および実行

  • オペレーターのケア(モチベーションの維持管理)

  • オペレーターのシフト作成や勤怠管理

  • 顧客対応

上位のオペレーターとして、オペレーターだけでは難しい顧客対応を行います。

  • エスカレーション対応

  • クレーム処理

  • 上司や他部署、クライアントへの企画・提案・報告

コールセンターの管理者に必要なスキル



これらの仕事を処理するため、管理者には次のようなスキルが求められます。

  • 管理能力

管理者には、文字通り管理能力が必要になります。日々、コールセンターの品質管理や生産性管理、人事管理など、さまざまな管理を行うためです。ただし、管理者が具体的な管理方法や目標数値を確立していないコールセンターも多く、管理能力の向上が求められています。

  • 指導力

管理者には、オペレーターを指導・育成する能力とリーダシップ(統率力、指導力)が求められます。オペレーターの育成は、管理者の重要な業務のひとつです。さらに、特定のオペレーターを贔屓(ひいき)しないで全体を公平に見る目や指導力も必要になります。

  • 調整能力

職場の人間関係に問題がある場合には、その原因を発見し、解決していく調整能力が必要です。オペレーターの人間関係が悪くなると、コールセンター全体のレベルが低下してしまいます。また、他の部署や管理部門との調整を行うことも管理者の仕事になります。

  • オペレーターとしてのスキル

管理者は、オペレーターに業務指導を行うため、オペレーターとしてのスキルも必要になります。指導力とオペレーターとしてのスキルは別物ですが、オペレーターとしての業務知識や顧客対応の能力が低いと、管理者の指導に従ってくれるオペレーターも少なくなってしまいます。

また、エスカレーションやクレームに対応するときは、管理者自身が顧客対応を行う必要があります。この際にしっかりとした対応ができないと、オペレーターからの信頼を失い、指導や管理が難しくなるでしょう。

他の部署や外部から管理者を起用した場合、オペレーターとしてのスキルが低くて業務内容を把握しきれず、管理業務まで上手くいかなくなるケースがあります。このような場合は、オペレーターとしてのスキルを自主的に身につける必要があります。

管理者には、上に記したような能力が求められます。とはいえ、これらのスキルを完全に習得している管理者は少ないものです。管理者はコールセンターの要になる立場なので、すでに完成された優秀な管理者を募集するだけでなく、現在の人材を活用していく必要もあります。それには2つの方法があります。ひとつ目は、オペレーターの中から素養のある人材を管理者として育成していくことです。2つ目は、管理者向けの研修を行ってスキルアップを図り、より能力のある管理者として育成していく方法です。

まとめ:コールセンターを動かしているのは管理者

コールセンターの管理者は、オペレーターほど表に出ることはありません。しかし、コールセンターをスムーズに動かすには、管理者の指導力や管理能力が求められます。つまり、コールセンターをうまく運営していくには、管理者の資質や能力がカギとなるのです。コールセンターでは、オペレーターの育成だけでなく、能力のある管理者の育成も求められています。

関連記事

記事

参考にしたい海外の問い合わせページのデザイン40選

問い合わせページは、デザイン次第では、既存顧客や潜在的な顧客に鮮烈な印象を残すことができます。本記事では、デザインの参考になる海外の問い合わせページをご紹介します。

記事

顧客満足度調査ガイド 目的・方法・サンプル

顧客満足度調査では、適切な質問をすることで、何がうまくいっていて何がうまくいっていないのかについての重要な洞察が得られます。調査結果を活用してCXを向上できれば、顧客との良好な関係を維持することができます。本記事では、顧客満足度調査の基本要素から目的や方法、質問例、サンプルまで詳しく解説します。

記事

顧客管理の方法とは?目的や重要性からツールの選び方までまとめて解説

多くの業界で市場競争が激化するなか、顧客ニーズを正確に把握し、マーケティングや営業に反映することは競争力強化のカギとなります。本記事では、顧客管理の基礎知識や重要性に加え、顧客情報を効率的に管理するツールの必要性と選び方について解説します。

記事

コールセンター業務でのエスカレーションパスの重要性とスムーズな運用のための設計ポイント

コールセンターでは、顧客の問い合わせに回答できないときに上司や関連部門へのエスカレーションが発生します。エスカレーションがスムーズにできないと顧客満足度が低下します。本記事では、遅滞なくできるようにするためのエスカレーションパスの重要性と、その設計ポイントについて解説します。