他の職種と同じく、カスタマーサービスの仕事もさまざまな方向に成長できる可能性を秘めているため、たくさんの新しいチャンスにつながります。サポート担当者には、カスタマーサービスのキャリアを継続させていく道だけでなく、カスタマーサービスの範囲内で品質保証、トレーニング、技術サポート、ビジネス分析といったより補助的な役割に移行する道もあります。さらに、リーダー職に就くこともあれば、製品管理やマーケティングなどの別部門に異動していくこともあるでしょう。
そして、もう1つの重要な選択肢が、離職です。サポート担当者は、今勤めている会社からキャリアを伸ばすための明確な方法を提示してもらえなければ、その方法を示してくれる他の企業へと移っていってしまいます。そうなると、経験を積んだサポート担当者を失うだけでなく、後任者を採用して研修を行うための時間とリソースを割かなくてはなりません。そのため、あらゆる従業員の前進を後押しするキャリアパスを確立し、成長に向けた現実的な目標と明確な役割を設定することが重要になります。
サポート担当者のキャリア開発に不可欠な6つのステップ
1. さまざまなキャリアパスを設計する
マネージャー、一般社員、技術サポートなど、多種多様な役割に対してそれぞれ明確なパスを設計し、発展させます。適合する役割や好む役割は人によってさまざまなので、各自の進む方向に応じてパスを設定する必要があります。
2. 最新情報を把握する
外部の認定機関が提供するマネージャーやリーダー向けの講習を利用して、トレーニングを実施します。そうすれば、企業という枠にとらわれずにもっと広い世界を知り、最新のベストプラクティスを学習できます。
3. フレームワークを提供する
マネージャーと教育係が直属の部下をキャリアパスへと効果的に誘導できるように、専用のプログラムを開発します。
4. 段階的システムを採用する
サポート担当者が、より多くの成長のチャンスを生み出せるように、職責にいくつかの階層を用意します。チャンスが増えれば、成長もスピードアップします。
5. 得意分野を見極める
プロジェクトやサービス立ち上げに参加するそれぞれの担当者が自らのスキルを発揮したり、腕試ししたりするのに最適な分野を特定します。
6. 常にトレーニング担当者の意見を仰ぐ
プロセスに関するドキュメントを作成するときは、必ずトレーニング担当者にも協力してもらいます。トレーニング担当者は、サポート担当者の学習や成長につながるチャンスを特定できるので、そうしたチャンスを生かせるようなプロセスを策定できます。