カスタマーサービスの質
カスタマーサービスのエージェントに向いている人や、カスタマーサービスを自分の領域として専門性を高めてくれるようなエージェントとは、どういった人たちなのでしょうか? どのようなカスタマーサービスの特性が個々人に相違をもたらすのでしょうか。カスタマーサービスに適切なスキルを持つことのほかに、顧客が抱えている問題に対処するに当たって、どのような特性や志向性を持った人に対応してもらうのがよいのでしょうか。様々な経験から、次の5つの特性は特に重要なポイントといえます。
ロイヤルティの高さ
人柄の良さ
問題解決への意欲
誠実さ
説得力
ロイヤルティの高さ
Alexander Kjerulf氏は、著書の中で「幸せな従業員は顧客を幸せにする」と述べています。率直な言い方ですが、もしエージェントが働く環境に満足していれば、それはやる気につながります。
エージェント志望者を面接する際は、これまでに彼らが働いていた企業について、どのように話すかに注目してみましょう。何らかの不満があって退職したにせよ、前職を高く評価できる人は素晴らしいロイヤルティの高さがあると言えるでしょう。企業に対する所属意識が高いカスタマーサポートの担当者は、対応が難しい顧客とやり取りする際であっても、企業のイメージを守るためにベストの方法を探ります。
人柄の良さ
多くの企業ではカスタマーサービス部門の予算に上限がありますが、最近ではコスト削減より、優れたエージェントを採用することに重きが置かれるようになってきました。クライアントと企業双方のニーズを満たすというのは基本的なことですが、理想的なカスタマーサービスのエージェントは、顧客からの相談に辛抱強く、前向きで丁寧な対応をします。もし採用選考の過程でマッチングがうまくできなかった場合には、チームになじめるようにトレーニングをしっかりしていき、同じ志向性を持てるようにしていきましょう。
採用やインタビューの担当者は、適性がある人材を採用するために、応募書類で注目すべきポイントを把握しておかなければなりません。応募書類を見る際には、「コミュニケーションを上手に取れる」や「ポジティブに仕事に打ち込む」といったキーワードを見つけることが大切です。
顧客からの問い合わせに対応することは、精神的な負担も少なくありません。そのため日常の業務をポジティブに取り組めることは、カスタマーサービスにとって重要な要素です。このような担当者は、忍耐強く丁寧な口調で問い合わせに応対し、常に冷静に問題を解決することができます。
問題解決への意欲
優れたカスタマーサービスを提供する企業は、トラブルが起きるのをただ待っているだけではありません。問題が発生したときのために備えたり、リスクマネジメントしたりなど、先手を打つことは、優れたカスタマーサービスのスキルの一つです。
同じように、カスタマーサービスの担当者は、顧客が疑問を持つ前に顧客に解決策を提供できるといった姿勢が必要です。問題解決への意欲と相まって、顧客とのコミュニケーションを通して、問題解決への手がかりを見つけ、行間を読む優れた「聞き手」である必要があります。
上記をふまえ、カスタマーサービスの担当者には、顧客との対話を苦にせず、問題解決に優れ、良心的で、顧客と向き合おうとする性質を持つタイプが向いているといえるでしょう。
カスタマーサービスでは完璧などなく、うまくいかないことのほうがほとんどです 。ですから、間違い=失敗ではなく、どのように改善していくか、またはどのように次に進んでいくかということが重要なのです。
誠実さ
カスタマーサービスを担当するスタッフは誠実でなけれなりません。例えば、面接に遅刻した上に態度も悪いような人には注意しておきましょう。
誠実で丁寧な人物は信頼性と規律性があり、また、組織的で目標に向けて行動します。The Journal of Applied Social Psychologyは、「テストの結果から、非常に誠実であると評価された人は、良好なコミュニケーションが、カスタマーサービスに与えるポジティブな影響について認識していますし、対人関係に注意してコミュニケーションをとることができます」としています。
誠実で丁寧な人は、人に好かれる、あるいは嫌われる言動をわきまえているので、基本的に人に好かれます。道徳的な善悪の判断と同様に、他者の扱い方を直感的に判断できるのです。
顧客が企業に電話で問い合わせをするのは、一刻も早い問題解決を求めているからです。優れたカスタマーサービスのエージェントは、顧客の話の内容から問題解決の手がかりを聞き取り、解決策を提示します。Zendesk Chatなどのチャットツールを使うこともまた、迅速な対応から、難しい顧客や苦情に対応するために活用できます。チャットを通じてやりとりをすることで、役に立つ情報を提供するだけでなく、顧客に安心してもらえるのです。
説得力
優れたエージェントは、カスタマーサービスのスキル同様、優れたマーケティングや営業のスキルも持っています。それは必ずしも全てやらなければならないというわけではなく、企業とクライアントの双方に利益をもたらす方向に、様々な視点を持ちながら顧客を誘導できるということです。
志望者がこの特性を持っているかどうか知りたければ、面接時に「我々があなたを雇うべき理由を説明して下さい」と訊いてみましょう。こうした質問は得意分野を引き出せるだけでなく、カスタマーサービスのエージェントとしての説得能力や説明能力も発揮してもらえます。
面接する際には、このようなカスタマーサービスにおける質や特性、スキルに注目しましょう。コミュニケーション能力、説得力、礼儀正しさがあり、忍耐強く、誠実な人を探しましょう。
*この記事はZopimのサイトで公開されたものです。ZopimはZendesk ChatとしてZendeskのファミリーに加わっています。